秋のシドニー、たまに冷えた夜になる。こう寒い日が続くと 老人が、、、、、。隣の部屋の74歳のおじいさんが危篤になった。
危篤だと言われなくとも続々親戚たちが集まり始めたのでこれは危ういとわかる。
私も息子を連れて生きてるうちに挨拶をせねばと思い、ノック。
末期がんで苦痛を与えたくない家族の意思でモルヒネを与えてる、モウロウとしているおじいさんに挨拶だけはしたものの 骨と皮のおじいさんに返事は無い。
息子は初めて見る死に際の顔に驚愕、ちょっときつかったか。
部屋に帰ると 留守電にメッセが入っている。
息子が赤ちゃんの時からベビーシッターを頼んでいたおばあちゃんのジョアンが危篤だと言う。夕食を食べてからスグにタクシーでグリニッチホスピタルへ直行。
ドアを開けると「今旅立ったよ、ほんの20分前だ」 と間に合わなかった。
86歳のおばあちゃんに挨拶しにいく、20分経ったから死後硬直が始まっている、動かないジョアンに息子号泣。
さすがに死に際の老人と死後の老人を初めて見た息子は きつかったかもしれない。
こちらでは人が旅立つとお祝いで死人の周りでスコッチを飲みだすの、家族がジンジャーエールで割って人に配ってた。
「私は水割り」とは言えなかったが、強いのを一気に飲んだわ。
安いスコッチはまずいけど、これはジョニーのブラック。
甘くコクがある、琥珀色に輝いている。
好きな人の旅立ちにスコッチってすごく合うわ。
そして、秋にも合う。