争い

かっちは、「おろそう」と言うた。

「俺は、まだ大学生で甲斐性もなくて、れいなと赤ちゃんを背負っていく器もない。
ここで赤ちゃんを産んでしまったら赤ちゃんがかわいそうやろ?」

かっちの言うとおりかもしれない。 

 「赤ちゃんがかわいそう。」それだけは言われたくない。

 「親のエゴだけで産むな」よく大人が言う言葉だ。

でも、かっちとあたしの赤ちゃん。。。生きてるんだもんね?
10万で簡単に殺せるものじゃないよね?

「あたしは絶対に嫌だ。人に赤ちゃんがかわいそうなんて言わせない。絶対不憫な思いはさせない。かっちが嫌なら一人でも育てる。」

泣きわめいて言った。悲しい。。



かっちは揺れてた。
友達の中にももう子供がいる子もいる。
 親友に相談する。
その友達から返ってきた言葉は、

  「お前らなら産んで育てていけると思うで。」



ある日、ママとおばあちゃんが生理きてないのを心配して検査薬を出してきた。
「目の前で検査して妊娠しないって事証明して。」
あたしは、今までのこと全部黙ってた。
まずは、親に相談すべきだったのかもしれない。

トイレから、かっちに泣きながら電話をする。悲しい。。
ママにせまられてると。
トイレのドアの外では、検査薬の結果をママが待ってる。
電話の中のかっちの言葉は、

「今まで、つらい思いさせてごめん。俺、れいなと赤ちゃん守っていくから。幸せにするから。」


next!

Baek


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