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嫌な事件ばかりがつづく。今朝の読売新聞「死のけいこ解明へ」の大見出しの以下は、目を背けたくなるような記事ばかり。横綱を夢見て上京した僅か17歳の若者が無惨な姿になって親元に帰された実態は、「国技」というカーテンの裏で暴力団まがいの親方や仲間に、暴行を受け、金属バットで殴打され、柱に縛り付けられ残忍な死の制裁が繰り返されたという。なんたることぞ!!言葉もない。
外出帰りの電車で小学3年生くらいの男の子2人と隣り合わせに坐った。午後3時頃だったか
ら車内は閑散としていた。2人はなにやら楽しそうに会話していたが、話がまとまったのか、ノートを出してランドセルを台にして日記を書き出したようだ。升目のあるノートは見開きになっているので半分は私の方に垂れて「2月7日はれ」と書かれたページに赤ペンで花まるが書かれているのが印象的だった。周りのことは目に入らないようで、ちょっと考えてはまた鉛筆を真っ直ぐに立てて力強く書いているのがいじらしかった。
前の座席に座っていた主婦達も自分達の孫を見守っているように目を細めてみていた。間もなく片方の小太りの子が「よし!」と力強く声に出して一気に書き上げたらしいノートを閉じてランドセルに終った。「まだ?」お友達の方に声を掛けている。早く終われせて遊ぼうよ!とでもいうように…。
屈託のない子供達の様子は電車を降りてからも、日記に書かれていた赤い「花まる」とともに、いつまでも私の脳裏から離れなかった。いま別れてきた子供達がどうか、あのまま素直に育つ世の中であって欲しいと願わずにはいられない。「国技」というカーテンの裏で17歳の命を奪われた若者も、それに荷担した兄弟子とやらも、みんなこんな可愛らしい子供達だったであろうに!何故だろう。
春めきてものの果てなる空の色 飯田蛇笏
