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2011/07/11
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カテゴリ: モンラッシェ系


ビュイソン・バトー/ピュリニー・モンラッシェ 1er レ・ルフェール

実によく出来たピュリニーだと思います。

ただ、この作り手は樽香を嫌う為、普通のピュリニーのイメージで飲むと酸っぱく感じるでしょう。飲まれた皆さんの感想も正直でシャブリ見たい!!と言うご意見が多いです。

まあワインと言う物は作りに寄って左右されるので、ステンレスで仕込んで酸っぱいとシャブリ、樽が効いているとムルソーと言う様に、テロワールやセパージュよりも作り方に影響されている事がよく分かります。

ピュリニーもムルソーも樽を巧く使ったワインが流行って、有名なルフレーヴやポール・ペルノ、ラフォンやコシュデュリのスタイルがその村のテロワールの様に思われていますが、実は全く違うのですね。

シャルドネから自然と火打石香やオイルの香りが出るのではないのですよ。

シャルドネ100%のシャンパンを飲んでも火打石の香りなどしません。火打石は樽の香りなのです。

散々ブルゴーニュのシャルドネ飲んで正直言うと私はこの火打石香が鼻について来て、正直言って鬱陶しいと思っています。

火打石香の極力弱い良いシャルドネはないかと探していて出会ったのが、アラン・シャヴィーやビュイソン・バトーです。

現代的なワインの作り手はどちらかと言うと樽香を抑えたアラン・シャヴィーやビュイソン・バトーの様なワインを作っています。

本来の樽による化粧をしていないシャルドネ本来の味わいなので、テロワールを勉強出来ますし、料理の邪魔もしません。

でも熟成に古い樽は使っているので、寝かせるとしっかり火打石香も出て来て、強いミネラルが顔を出します。

3年後に今回飲まれた方にもう一回このワインを飲んで頂きたいと思います。

純粋に抽出されたお化粧の無い、酸っぱいシャルドネが瓶熟で何処まで、ラフォンやルフレーヴに近づくか・・・不思議な世界が待っていますよ。熟成のマジックを体験出来ます。

皆さんの感想です。

薄い黄金色。さわやかな柑橘系、石油香。甘皮や皮の味、ミネラル、とろりとした厚みのある口ざわり。

香りはしっかりしているが、味は酸味がなく飲みやすい。香りは時間がたつと甘くなった。

青みのあるイエロー。バニラ、フレッシュ果実。酸味強め、樽香、ALC高め、うまみたっぷり、青い感じがする。

好き、おいしい。花火の香り、おちついてキレイな酸。ミネラルしっかり。10分後以降あま~く香る。

白いフローラルな香り。

キレイな酸。温度上がってくるとバニラ香。

切れの良い酸味。すっきりとした味です。

淡い黄色。桃、梨のような香りと酸っぱそうな香り。酸とミネラルが鋭い。

あまりモンラッシェっぽくない。シャブリのような感じ。

ピュリニー・モンラッシェをあまり感じない。ミネラルがピュリニーとしては強いのか?ムルソーorシャブリを連想する。全体的に香りが弱い。

青りんご、酸とミネラルが引き締まった硬い香り。樽香がなくシャブリを連想する。味わいは酸がきれいで強め、果実味はあまり強くない。少し温度が上がるとふくよかさが出るが、厳しい飲み口のスタイル。

販売店資料より

ブルゴーニュのAOCの中で、そのAOCのワインの特徴だと広く信じられているスタイルが、実際はその土地のテロワールをほとんど反映していないというところがあるでしょうか?

 あります。ムルソーがそうです。

あのこってりとしたバターの風味は、樽香の付け過ぎ以外にどんな理由があるというのでしょうか。かようなスタイルのワインをいつ、誰が造りはじめたかは分りませんが、一昔前の世界的な濃いワインへの期待にも見事に応え、気がついてみればムルソーはブルゴーニュ有数の裕福な村として、コート・ド・ボーヌに君臨することとなりました。

この村には約80軒のドメーヌがあり、そのほぼすべてを把握済みですが、本来のムルソーのテロワールの表現を志向するドメーヌは、私見では皆無に等しいのが現状です。

インテリア・デザイナーという部外者として参入し、あらゆるしがらみに捉われることなく自らの感性に基づいてエレガントなムルソーを造っていたクロディーヌ・ルッセル女史(マトロ・ウィッターシェイム)がドメーヌを閉めた今、もうムルソーのドメーヌを扱うことはないと思っていました。

しかし、ひとりいたのです。ムルソーに長く続くヴィニュロンの家系の末裔という「当事者」でありながら、ムルソーの純粋なテロワールを生かした美味しいワインを造ろうと努力を重ねてきた、真面目な青年が。

2003年にビュイソン・バトーを訪問した時のメモには、「他のどのムルソーとも違う、極めて個性的な味わい」とあり、今にして思えばこの時試飲したワインが、お父さんの遺作でした。

「父も僕も、樽香が大嫌いです。一口目は美味しいと思うこともありますが、すぐに飲み疲れてしまいますし、まして2杯目を飲もうとは思いません。料理に合わせたら尚更です。

「ムルソーの特徴は、美しいミネラルにある」というのが、父の口癖でした。ただ父は、10年後、20年後にようやく飲み頃になるワインを理想としており、若いうちはかなり個性的な味がしていました。僕は、若いうちからみずみずしくエレガントで、かつ、10年後、20年後も美味しく楽しめるワインを造りたいと思いました」(フランソワ・ビュイソン)。

彼は2005年以降、より広く清潔な醸造所へ移転すると同時に、収穫から破砕までのシステムやプレス機、フィルター等をがらりと入れ替え、バトナージュを極力控えたシュール・リーによる熟成といった醸造上の改革を行い、ここに、新世代による本当の「ムルソー」が誕生しました。

「でも何より大切なのは、畑を深く耕すことです。そうすれば除草剤も殺虫剤も必要ありませんし、土中のミネラルを十分に取り入れることができます。若いうちのみずみずしさの決め手になるのはミネラルで、長期熟成の鍵になるのもミネラルです。ここは、なんという恵まれたテロワールなんだろう」。

●栽培における特記事項
実質ビオロジーの厳格なリュット・レゾネ。化学肥料、除草剤、殺虫剤等は一切使用しない 。

●醸造における特記事項
天然酵母のみで発酵。除梗100%。バトナージュをほとんどしないシュール・リー熟成






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Last updated  2011/07/11 04:24:34 AM
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