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マスター・オブ・ワインについて。
日本に住む日本人が MW を取った事は大変喜ばしい事で素晴らしいと思います。
先ずは合格された大橋健一にエールをおくりたいと思います。
しかしマスター・オブ・ワインとはどんな物なのか知らない人が多いと思います。
世界に 340 人しかいないと言う大変希少な最高峰の資格です。
資格好きの日本人ですから今後も合格する人は増えて行くと思います。
ただマスターズ・ソムリエとは違ってマスター・オブ・ワインはどちらかと言いうと大学院や MBA の資格に近く、ソムリエと言うより、広く世界でワインビジネスを展開して行く為の物です。
資格者は英語圏、特に英連邦の方が多いのが実情です。英国で始まった資格ですから試験も論文も英語なので英語がかなりよく出来ないと取得出来ません。日本人の場合はワインの知識よりも英語力で大きなハンディがあります。資格者の多い国はイギリス人、フランス人、ドイツ人、オーストリア人、アメリカ人、カナダ人、ニュージーランド人、オーストラリア人、南アフリカ人です。
このリストを見てもフランス、ドイツ、オーストリーを除けば全て英国の元植民地・英連邦の国が多いのにお気づきでしょう。
日本人は英連邦の結びつきの強さを普段意識しないし、興味を持っていませんが、大英帝国の影響は政治的には弱まりましたが文化面では今でも色濃く残っているのです。
スポーツでもラクビーやクリケットなど英連邦の国では盛んです。コモンウェルスゲームズと言う英連邦独自のオリンピックの様な物も 4 年に一度開催されています。
エリザベス女王の肖像画も多く見られ、独立してもなおエリザベス女王に敬意を払っている国が多いのです。エリザベス女王は今でもイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ジャマイカ、バルバドス、バハマ、グレナダ、パプアニューギニア、ソロモン諸島、ツバル、セントルシア、セントビンセント・グレナディーン、ベリーズ、アンティグア・バーブーダ、セントクリストファー・ネイビスの 20 か国の女王です。
実際英国のレストランに行くと、アメリカ、ニュージー、オージー、南ア、カナダ等の英連邦のワインが非常に多くリストに多く並んでいます。
また MW が一番活躍しているのはワイン商です。英国の有名なワイン屋さんベリー・ブラザーズ&ラッドには、 8 名のマスター・オブ・ワインがいます。
世界最大のスーパーのウォルマートも子会社で MW を雇っています。
日本ではワインはフランス、イタリア、スペイン、ドイツ、チリ、カリフォルニアが、オージー、ニュージー、国産が多いです。
これは歴史的に評価の高い欧州を除けば環太平洋の国のワインが輸送的に有利な条件にあるのも見逃せません。
また実際に観光に行って飲んで美味しかったから日本で買って飲むと言う方が多いのも事実です。
日本で世界をまたに掛けたワインビジネスをする為には有用な資格だと思います。
そう言う意味ではレストランのソムリエさんより、お酒屋さんやスーパー、更にはワイン商社と言った仕事向きの資格と言えます。
日本の場合、日本ワインを世界に売って行こうと言う程生産量も無いし、世界中のまだ誰も知らない辺鄙なワインを持って来ても売れないし、 MW の資格が直ぐに仕事に生きるか難しいのが実情です。
結果 MW が選んだからと言って特別美味しいわけではありません。ビジネス的に成功している蔵・・・鴨られる蔵である事の方が多いのかと思います。
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