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無尽の鎖 第31話

無尽の鎖 第31話「そして全てが・・・ 前編 ―Change―」
作者:倉麻るみ子&J・ラコタ

全員は、プラノズのいる館の門の前にいた。
そこは、古城のような場所だ。鉄の門は錆びていて、幾本かの蔓が巻き付いていた。
不気味な外観に魔城という言葉が似合う。

カイン「ここが、そうなのか?」
ウラン「うん。あの館から、気配が伝わってくるんだ。間違いないよ。」

それに、プラノズはボクらがきたことが判っていると思う、と付けたしした。
地獄へ続く門を開け、敷地内に入る。
門を越えただけ・・・ただそれだけなのに崩れそうになるほど彼(プラノズ)の威圧感が伝わって来た。それは尋常ではない。
本館に近づくたびに、威圧感が高まってくる・・・不安が込み上げてくる。
ようやく扉の前に着き、呼吸を整え、ゆっくりと本館の扉を開ける・・・ギィィイと金具の錆びた音がなる。

そっと扉の隙間から顔を出し、辺りを見回す。
だが、まだ昼間だというのに、館の中は真っ暗で、漆黒の闇が永遠と続いている。
扉を開け、中に入る・・・全員が入った直後、扉はバタン!と激しい音をたて、閉じてしまった。
光が僅かに差し込んだが漆黒の闇に溶け込んでいった・・・。
再び闇の世界になる。前も後ろも・・・仲間も見えない。
このままだったら、本当に危険・・・しかし、その問題はすぐに消えた。

???「ようこそ、我が城へ。」

声がしたほうに向くと、うっすらと明かりがついていた。
光といってもまだ薄暗いが、見えないわけではなかった。
声の主は言うまでもない・・・。

ウラン「やぁ、プラノズ。元気してた?」

軽々しいセリフだが、顔はいつもみたいに笑顔ではない。
いつもより真剣で、なおかつ睨み付けている。
それもそのはずだ。プラノズと戦うとなれば、最初で最後になってしまうだろう・・・。

プラノズ(=???)「相変わらずだな・・・。会えて嬉しいよ。」
ウラン「あんまし嬉しくないんだけどね。」
プラノズ「そうか・・・それは残念だ。」
カイン「ラルドを・・・ラルドを返してくれ!」

プラノズ「ラルドを君達に返したいのは山々だが、あいつは私の計画に必要な道具だ・・・返すわけにはいかないんだよ。」

カイン「くっ・・・!道具だと!?ラルドは!」

ファラス「やめろ!・・・一人で勝てると思ってるのか!?」

カイン「くっ・・・!」

プラノズ「君達はホントに解っていないな・・・ウランからなにも聞いていないのか?」
シルビィー「ちゃんと聞かせてもらっているわ。」
イディン「全ての力を取り戻すと、暴走する・・・ってね。」
マイケル「それに、今回の事は全部あんたのせいだって判ってるしね。」
プラノズ「そうか。だが、ちょっと情報が少なかったようだな・・・。
暴走は、判っているとは思うが、私が制御している。
そして奴は過去の力を凌駕した、私の最高かつ[最後の作品]と化したのだ。」

カイン「だから・・・ラルドを物扱いするな!」

プラノズ「お前達にやつを止めることが出来るかな?出来ないとは思うがな・・・。」

カイン「この野郎!!」

カインはファラスの押さえ込みを振り払い、プラノズに殴り掛かった。
カインの拳がプラノズに当たる・・・そう確信したとき、プラノズが消えた。
プラノズは背後に周り込んでいたのだ。
プラノズの放った衝撃波でカインは吹き飛ばされた。

プラノズ「ふっ・・・私の相手をするより、お前達はこいつらと遊んでいるがいい。」

そういって、両腕を広げると影が現れた。それも、ウラン達と全く同じ姿の。
だが、何故かウランの姿をした影だけがなかった。
それからプラノズは片手を前に突き出して、目を開けていられないほどの光を放った。
目を開けたとき、ウラン以外のメンバーは消えていた。

ウラン「みんな・・・?・・・プラノズ!みんなをどこへやったんだ!?」
プラノズ「案ずるな。皆違う部屋に移しただけだ。殺してはいない・・・。」
ウラン「でも、どうしてボクだけ残したんだ!?」
プラノズ「お前の相手はこの・・・、」

そう言いかけたとき、プラノズの背後から鎖がとんできた。
鎖が飛んで来た方向から、見覚えのある姿が現れた。
・・・ラルドだ。

プラノズ「またお前か。いい加減私の言うことを聞いたらどうなんだ?」

ラルド「ふん・・・。」

ウラン「・・・ラルド。」

ウランは、ふとラルドの名を言う。
すると、ラルドが口を開いた。

ラルド「コイツの相手・・・俺がやる・・・。」

言語を失ったはずのラルドが口を開いた事に、プラノズは少し驚いた。
だが、それはすぐに解決した。
「そういえば、ユーリィが言葉を教えていたんだったな」と。

ラルドは一瞬、その一瞬だけでウランの目の前に移動し、ウランを殴り飛ばした。
吹き飛んだウランが床に着く前に、胸倉を掴み、床に叩き付けた。
その衝撃でウランは意識を失いかける。
ウランが顔を上げたとき、ラルドは離れていた。
体勢を立て直す前に幾つもの鎖がウランに絡み付く。そして、強く締め付けた。
鎖は体に食い込み、ウランの意識は再び失いかけた・・・。

ラルド「弱い・・・相手にならない・・・。」

そういって、鎖でウランを投げ飛ばし、ドサッと床に落ちる。
鎖の先を槍に変え、ウランに突き刺そうとした・・・その時だ。

プラノズ「やめろ!」

その声に、ラルドの腕が止まる。槍先は、ウランの目と鼻の先にあった。

プラノズ「お前は何をやっているんだ!」
ラルド「コイツに・・・とどめ・・・さそうとした。」
プラノズ「お前の仕事はそれではないだろ?部屋に戻っていろ。」
ラルド「お前の命令・・・聞きたくない。」

そういって、再び槍をウランに向けるが、

ユーリィ「やめてなさい。」

どこかの部屋から、ユーリィが現れラルドにそう言う。
ラルドは槍を向けるのをすぐにやめ、ユーリィに飛び付いた。
全ての力を取り戻すと幼くなるラルドは、ユーリィに対して口調もかわる。

ユーリィ「ダメでしょ、ちゃんということ聞かなきゃ。」
ラルド「ごめんなさぁい・・・。」
ユーリィ「解ればいいのよ。」

ユーリィは、ラルドの頭を優しく撫でた。

プラノズ「まぁ、いい。邪魔物が一人減ったからな。
・・・だが、このまま生かしておくのも惜しいな。」

プラノズは、ユリウス、ライディス、ニィナを呼んだ。

プラノズ「お前達、あいつを好きにしていいぞ。私は準備があるからな。」

3人にそう伝え、プラノズはユーリィとラルドとともに奥の部屋へ行ってしまった。
ウランは体制を整えつつ、ムクッと立ち上がり、苦しそうに息をする。既に状態は「立っているのがやっと」である。

ユリウス「今までのやり取り、見てたぜ。」
ライディス「あれだけやられといて、まだ立っていられるなんてね。」
ニィナ「いい加減諦めなさい。」

ウラン「ハァ、ハァ、ハァ・・・諦める・・わけには・・・いかないんだ・・・。
ボクは・・・ラルドを取り戻して・・・。
そして・・・、プラノズの野望も・・・止めるんだ・・・。」

ユリウス「お前ごときに、プラノズ様の野望を止められるはずがねぇ。」
ライディス「君はここで、消えてもらうよ。」
ニィナ「覚悟はいい?」

3人は獣化し、ウランに飛び掛かる。
そして、ウランの体を交互に切り付けていく。
何度も何度も。だが、ウランは立ち続けた。
ここで倒れたら、確実に死ぬかもしれないからだ。
暫く切り付けられ、ウランの体は真っ赤な血に染まっていた。
傷は深いものもあれば、浅いものもある。
傷が多すぎて、既に痛いという感覚が無くなっていた。

ユリウス「ちっ、コイツまだ立ってやがる。」
ライディス「兄さん、もうとどめを刺そうよ。」
ニィナ「これ以上やってもまだ立ってそうだしね。」
ユリウス「そうだな。しぶといやつは嫌いだし、俺がとどめを刺してやる。」

ウランの血が付いた爪を、ペロッとなめてウランに向かって突進する。
そして・・・、


―ズサッ!

ユリウスの腕は、ウランの体を貫通した。
ゴハッと血を吐くウラン。その血はユリウスにかかった。
そして、その腕をズボッと引き抜く。ウランはそのまま後ろに倒れた。
床に、夥しい血が広がる。そのまま動く気配はない。

ユリウス「死んだか・・・。戻るぞ、2人とも。」
ライディス「うん。」
ニィナ「オッケー!」

スッと消えるように、その場からいなくなった。


―ファラス SIDE―
光が収まったかと思えば、そこはどこかの空間だった。
周りは薄暗く、景色が見づらかった。霧もかかっている。
暫くすると、ようやく霧も晴れ、周りも少しだけだが見やすくなった。
目の前には、自分と同じ姿をした影がいた。
そうか、影を出した後、違う部屋に移されたのか。

ファラス「しかし、やけにそっくりだな。」

そう呟くと、影は剣をだし、ファラスとの間合いを詰め斬ろうとしたところを軽く避ける。
だが、そのフォームは自分と似ていた。

ファラス「戦い方も似ているとは・・・。だが、自分を越える機会だ。・・・いい修業になりそうだ・・・!」


―シルビィーSIDE―

―ドサッ。

シルビィー「いたたた・・・。何なのよ、もう・・・。
突然光ったかと思ったら、体浮いて、それで不時着するなんて。もう最悪~。」

そして辺りを見回し、イディンとマイケルを呼ぶが、返事はなかった。

シルビィー「ってか、他のみんなもいないし、どうなってるのよ。」

シルビィーが、ぶつぶつ呟いていると、何かの気配を感じた。
咄嗟にその場を避けると、その場所に雷が落ちた。

シルビィー「そういえば、私にそっくりな影が出てきたんだった・・・。
この影を倒せば、みんなに会えるかしら?」


―イディンSIDE―
イディン「シルビィー!マイケル!みんな~!
・・・おっかしいなぁ、ここどこなんだよ~。薄暗いし・・・。」

いるのはイディンとイディンに似た影だ。

イディン「・・・とにかく、僕に似たこの影をどうにかしないといけないわけだ。
ま、戦って勝しか方法はないと思うけどね。」


―マイケルSIDE―
マイケルは、何故か影と語り合っていた。
しかも、座って肩に手を乗せながら・・・。

マイケル「そうかぁ、やっぱシルビィーの影も怖いかぁ・・・。」

マイケルそっくりの影は、「うんうん」と頷いていた。
そして、お前も大変だなと、肩を叩く。影とはいえ、実態するもののようだ。

マイケル「俺もお前もこんなんだし、どうしたものかねぇ・・・。」

と、マイケルとマイケルの影は意気投合。
・・・戦うこともなく、影はマイケルの体へ戻って行った。


―ブラウンSIDE―
ブラウンは、ここに来てすぐに戦闘に入った。
自分と戦うのは、かなり苦戦するが、この影を倒せば何とかなると思ったからだ。

ブラウン「自分って、こんなに強かったっけ?」

そう呟きながら戦闘を続けた。
だが、影の方は火炎弾と炎の竜を繰り出してくる。


―セラSIDE―
剣を構えて、影に突進する。影も剣を構えてセラに突進する。
フォームは全く同じなので、剣と剣が重なり合う。
そして、一度距離を取る。

セラ「このままでは、いつまでたっても勝負が着かない。違うフォームで戦わなくちゃ。」

そう言い、再び戦闘に戻る。
だが、他のメンバーと比べて体力の消耗が激しく、明らかに苦戦していた。


―ラザロSIDE―
ラザロ「・・・戦闘パターンまで似てるなんて、厄介だな・・・。」

ラザロは、物影に隠れて拳銃を構えていた。
実弾は入ってはいないが、エネルギー弾を放つことが出来る。
ラザロは、顔を少し出しエネルギー弾を何発か撃つ。
影も同じようにエネルギー弾を撃つ。
違う場所に移り、再び隠れる。

ラザロ「リリス・・・大丈夫かな・・・?」


―リリスSIDE―
ラザロがそんなことを考えていた時、リリスも同じく自分の影と戦っていた。
リリスは辺りをうろつく。影も同じようにうろつく。

リリス「ラザロ~!・・・って呼んでもいないのわかっているのに・・・。
とにかくあの影を倒さないと・・・。」

歩みを止め、影のほうを見て、2つのヨーヨーを取り出し、それに力を込める。

リリス「私だって、やれば出来るんだ!ラザロに守られてるばかりじゃないんだから!」

と、リリスはヨーヨーを、自分の持っている重力の力で投げた。
ヨーヨーはもの凄い勢いで空中を飛び、空気を切るような、「ギュンッ」という音がする。


―ミラルSIDE―
ミラル「はぁ~・・・。私どうしたらいいの・・・。」

戦えないから、自分と同じ影をどうしたらいいのか迷っていた。
皆のサポートをしようとしたのに、これじゃぁサポートのしようがない。
すると、影のほうは手を組、祈るようなポーズを取った。

ミラル「テレパシーを送れって事なのかしら?」

でも、ミラルにそんな事は出来ない。ただ皆の反応が判るだけ。
だが・・・、

ミラル「・・・一か八か!やれば出来るわ、きっと!」

ミラルは両手を組み、祈るようにした。


―カインSIDE―
カイン「ぎゃー!」

カインは、影から来る攻撃から逃げていた。

カイン「ちょ、俺こんなに強くないからぁ!」

とか叫びながら、攻撃を避ける。
まぁ、避ける事が出来るのは、やはり自分の攻撃パターンを見極めているからだろう。
しかし、いつまで持つか・・・。
・・・と、その時だった。


『カイン・・・。』
カイン「ミラル・・・?」

ふと、ミラルの声が頭に響いてきた。

『カイン・・・カイン・・・。』
カイン「ミラル!?どこにいるんだ!?」
『カイン?聞こえてる?』
カイン「あぁ、聞こえてるぜ。」
『よかった。テレパシーが通じたのね。』
カイン「テレパシー?」

ミラルは説明する。
自分は何も出来ないからせめてサポートをしたかったのに、みんなバラバラになってしまって。
だから、せめてカインだけはと思い、カインにテレパシーを送ったのである。

カイン「それにしてもすげぇなぁ、ミラル。」
『そんな事言ってないで、早く避けて!』
カイン「え?」

影からの攻撃はまだ続いていたことを、すっかり忘れていたカインは、悲鳴を上げて避ける。

『いい?私がカインを誘導するから、その通りに動いて。』
カイン「解った。頼むぜ、ミラル!」

まずはミラルの合図で攻撃を避け、次いで影に攻撃を仕掛ける準備をする。
両手で水の塊を作り、それを波動のようにして撃った。その攻撃は影に命中する。

カイン「おっしゃぁ!」
『油断してちゃダメ!次がくるわよ!』
カイン「うぉっと!」

影の次なる攻撃をうまく避けた。
そして、ミラルのサポートで戦闘を続けた。


―シュンッ

一番最初に先程の場所に戻って来たのは、ファラスだ。
やはり、自分の姿の影を倒すと、こちらに戻ってこれるようだ。
と、何か生臭いがした。

ファラス「これは、血の臭い・・・。まさか・・・!」

そのまさかだった。
ファラスは振り向くと、そこに血まみれのウランが横たわっていた。
動く気配など全くない。
すぐに近寄り、ウランを抱き起こす。

ファラス「おい、ウラン!しっかりしろ!まだ死ぬな!目を開けろ!」

声をかけるが、目を開ける事はない。

そこに、カインとミラルが戻って来た。
そして、ファラスが先に来ていたことに気付き、近くに寄れば・・・、

ミラル「・・・!」

ミラルは口を手で押さえて、その光景に驚いていた。
足元がふらつき、倒れそうになるところをカインは支える。
他のメンバー達も戻って来て、同じように驚愕した。

カイン「ファラス、どういうことだよ!?」
ファラス「俺にも判らん。こっちに戻って来たらこのざまだ。」
カイン「なぁ、ファラス。ウランは死んでねぇよな?」
ファラス「・・・。」
カイン「黙ってちゃわかんねぇだろ!?」

カインは、ファラスの胸倉を掴む。

ファラス「俺を殴っても、解決には結び付かない。
・・・前にも、似たような事を言ったはずだぞ。」
カイン「・・・!」

カインは、ファラスから手を離す。
ミラルは、ウランに手を翳した。

ミラル「・・・少しだけど、まだ息があるわ。ウラン君、まだ生きてるわよ?」

それを聞いたカインは、ウランに話し掛ける。
と、ウランは僅かだが、目を開けた。
そして、何かを言いたそうに口を動かすが、声が出ていなかった。

カイン「くそっ、もう虫の息じゃねぇか・・・!」
ミラル「ウラン君、謝ってるみたい。」
ファラス「何て言っているか解るのか?」

ミラルは頷き、ウランの意識が自分の中に入って来るような感じがしたという。
そしてミラルは、ウランが話そうとしている言葉を、一語一句間違えずに話し出した。

ミラル「『皆ごめん。結局足手まといだね。ボク、やっぱり弱いんだね。特訓したのに、このざまだよ・・・。ラルドと戦ったけど、全く太刀打ちできなかった。ラルドを元に戻せなかった。』」
カイン「じゃ、その傷はラルドが・・・?」
ミラル「『違うよ。この傷はユリウス達が付けたものだ。
ボクは傷付けられ、ユリウスにとどめを刺された。
・・・もうボクは長くない。これ以上生きることは出来ない。
・・・ありがとう、ミラル。もう通訳しなくていいよ。』・・・嫌ぁ、そんな事言わないで・・・!」

ミラルは泣き崩れてしまった。

カイン「ミラル・・・。」

ウランはまだ何かを伝えようとしている。
最期の力を振り絞り、メンバー全員にテレパシーを送った。
約1名を除いてだったが・・・。

ウラン『皆、ボクが死ぬ前に、聞いてほしいんだ。ラルドは想像以上に強い。
皆の力を合わせれば、ラルドを元に戻せるかもしれない。
ユリウス、ライディス、ニィナも同じだ。全員元に戻して、プラノズに対抗するんだ。
そうすれば、きっとプラノズは倒せるよ。・・・ボクの言いたいことはここまでだ。
ラルドを元に戻したら、ボクの事、よろしく言っておいて。
・・・皆、今までありがとう。楽しかったよ。
・・・はぁ、もう少し・・・ラルド・・と・・・一緒に・・・いた・・か・・った・・・なぁ・・・。』

テレパシーはそこで終わった。これ以上、送られてくる事はない。
つまり、ウランは・・・死んだということ。
ファラス、カイン、ミラル。そして、静かに横たわり、永遠の眠りについたウランの体・・・。
彼らのところにマイケル、ラザロ、リリス、シルビィー、ブラウン、イディンの順番で戻ってきた。

カイン「そんな・・・嘘だろ・・・?嘘って言ってくれよ!なぁ!?」
ファラス「やめろ・・・見苦しいぞ・・・。」
カイン「てめぇ・・・ウランが死んで悲しくねぇのかよ!!」
ファラス「悲しいのは皆同じだ!!」
リリス「そうですよ、カインさん。悲しくない人なんていません。」
シルビィー「現に一番最初に泣き崩れたのはミラルさんなのも、カインも判ってるでしょ!?」
カイン「・・・畜生・・・畜生おぉぉぉぉおお!!」

カインの叫びは、その部屋のみに虚しく響いた。


第32話へ続く。


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