そのさきにあるもの。

そのさきにあるもの。

誰も知らない



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念願がようやく叶い、見ることができた。

面白いとか、いい映画だとかいう評価はできない。
一言で言えば、「痛い。心が痛い」という感じ。
飛行機の轟音がまだ耳に残っている。

ただただ、明がお兄ちゃんとして、妹たちを守らなくてはと
走る姿が、イタクテ痛くて…。

映画の画面の中に入って、抱きしめてあげたくなった。
もういいよ、頑張らなくていいよって、言ってあげたかった。

でも、きっと彼が待っていたのはただただ母親だったのだろう。
韓英恵ちゃん演じる女の子のスタンスが、彼にとってはベストなのかもしれない。
友達かと思った子達も、決して味方にはなりえなかった。

あんなにキレイだった部屋も、次第に荒れていって、
声変わりした明が荒げる言葉が悲しくて。

東京なのに、空が広いよ。

映画館にあったフリーペーパーの中の鈴木杏ちゃんのレビューの言葉が、私にちょっと答えをくれた。

「明くんは、妹に好きなチョコレートを買ってあげるとか、
モノレールに乗って飛行機を見に行こうって約束したりとか、
そういうことを、あんな大変な生活の中で大切にしてた。
そして、生きていく未来しか見えてなかった。」

あのピンクのスーツケース。
私のスーツケースと色違い。見るたび思い出しちゃうよ。

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引き続き『誰も知らない』
またまた朝の通勤電車の中で反芻してみる。
明、京子ちゃん、茂君、ゆきちゃん、英恵ちゃん、そしてYOUの顔が、
フラッシュバックのように、脳裏に浮かんでは消えていく。

色々なレビューを読んで、感じ方は千差万別なんだなぁと思うと同時に、悲しくもなったりした。

そもそも映画やドラマ、小説は娯楽なのかな?
少なくとも私の中では、楽しいから、面白いからという理由
だけじゃない気がする。

批判(駄目だし?)の多くは、
「ストーリー性がなくつまらない」
「結末が中途半端」
「現実にはもっと残酷なこともあり、書き方が甘ったるい」
というもの。

確かに、盛り上がりは少ない。
キレイな映像、静かな展開、いい子過ぎると言えばいい子な子供たち。

『ガラスの仮面』の中で北島マヤに課されたオーディションのテーマは「感動を生む」だった。
笑いでも、悲しみでも、怒りでも、見た人に何らかの感情を想起させること、それが芝居だった。

だから、映画も見た人が何かを感じ、何かを考えさせることに意義があるのではないだろうか。

人の好みは様々だから、ハリウッド映画のように、
それ以外の解釈を与えない、真直ぐなストーリーが好きな人もいるだろう。

逆に、淡々としたストーリーから、自分なりに何かを受け止めることに、映画の魅力を感じる人もいるだろう。
例えば、ヨーロッパ映画のように。

この『誰もしらない』を見て、子供たちの思いを感じて欲しい。
つまらないと切り捨てないで、想像して欲しい。
想像を放棄しないで欲しい。

な~んて、思ったりしている。

まあ、逆に私は、ハリウッドアクション映画が苦手で。
マトリックス(見直したら面白かった)、スターウォーズ、
ロード・オブ・ザ・リングetcで寝たのは私です。
アクションシーンが始まると、睡魔に負けるんだよね。

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