アネモネ


独り佇んでいた貴方
居場所さえも定かではなく
逝く場所を何時しか
そう 無意識に探し続けていた

病室に飾られた
ロザリオとアネモネ
貴方が手を差し伸べると
全てが色づいていた
例えば其れが 一瞬の時であったとしても
貴方にとって
きっと 其れはとても意味のあることだったから

貴方は何時しか 透明な瞳で
僕を透り越して
遠い場所を見つめていた
触れられない貴方
暖かかったはずの貴方の手は
何時しか体温を持たなくなっていたね

冷たすぎる貴方の掌
人一倍寂しがりの貴方は
いつも孤独に怯えていた
傍に居るのだと握った貴方の手は
既に握り返すのもままならないほど
傷つきすぎていた

時折酷く寂しげな表情をする貴方を
僕は唯見ていることしか出来なかった
触れれば壊れてしまいそうで
抱きしめれば更なる苦痛を与えてしまうのだろう
僕は痛いほど解ってしまったから

それでも 貴方を愛していた
傷つきすぎていた貴方
儚く散って逝く
もうじき_

アネモネの花言葉
「儚い希望」「儚い恋」そして「真実」

                        「君を愛す_」

アネモネ

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: