毎日がパラダイス!

3月の映画♪

3月 に観た主な映画。


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蟲師 (映画館:舞台挨拶付き)
監督  大友克洋  キャスト  オダギリ・ジョー  蒼井優  江角マキコ  大森南朋  りりィ 他


mushishiアニメ『蟲師』の実写版。
目には見えないが人間に奇妙な現象を起こす『蟲』を封じることが出来る蟲師ギンコ(オダギリ)の物語。
蟲師というからには蟲がいっぱい出るんだろうなーと二の足を踏んでいたのだけど、オダギリ・ジョーの舞台挨拶(それも最前列)が当たってしまったので行かないわけにはいきませんわね。(〃∇〃) ポッ
不気味な蟲たちが出てきたら目を閉じてりゃいいやんと思っていたけど、
やっぱりバッチリ見ちゃって「ぎょえ~~~っ!」でした。・・・叫ばないけどね。(^^ゞ

時代は今から百年ほど昔の明治時代。その割に服装、髪型など時代を感じさせるものはない。
昔の日本の美しい風景が見られるとの前評判だったけど、期待していたほどではない。
蟲師ジョー君の存在感もイマイチ。江角マキコは「勘弁してくれっ!」って思うほどのいつも通りのセリフ棒読み。(江角ファンいたらごめんね)
ストーリーもこの内容だったらもっと短くできるんじゃないの?って感じだったし、
唯一いいなぁと思ったのはりりィと李麗仙のふたりの女優さんかな。
いやぁ~ 長い長い131分 でした。(T▽T)
30点





蝉しぐれ (DVD)
監督  黒土三男    キャスト  市川染五郎  木村佳乃  緒方拳  原田三枝子  大滝秀治  他

蝉しぐれ東北地方の下級武士の息子である 文四郎 と隣に住む幼なじみの ふく は口にはしないがお互いに思いあっていた。ところがある日、文四郎の父は世継ぎ騒動に巻き込まれて切腹。その日から文四郎と母は、苦しく辛い生活を送ることになる。また、ふくも遠く離れた江戸屋敷に奉公に出ることに。
数年後、殿の側室となり子を産んだふくは世継ぎ争いから身を守るため、子と共に故郷の屋敷に身を隠す。文四郎はかつて父を切腹に追い込み、今では自分の上司である家老 里村 からふくの子を奪ってくるように命じられる・・・。 

あまり期待しないで観ましたが、胸にくるいい映画でした。男女の愛情、親子の愛情が細やかに描かれていました。奇遇にも蟲師と同じ131分なんだけど、 全然飽きません!
風景の美しさも素晴しい。
少年の頃の文四郎が級友たちと道場の帰りに道草をくう川べり。
青々とした稲穂がそよぐ田圃。夏の日差し、蝉の鳴声。
いつまでも心に残る四季の風景&場面がいっぱい。DVD、もう何度か観ちゃいましたよ。そしてそのたびに号泣!
照れ屋さんはお部屋でひっそり一人で観ましょう。(´;ェ;`)

互いに思いあいながら運命に流され結局は最後まで結ばれることのない文四郎とふく。
殿の他界後、ふくが出家するにあたり、二人は一度だけの再会を果たす。この時の 木村佳乃は最高!
(ハッキリ言うと、木村佳乃さんってどうも苦手な女優さんなのです)
姿形も立ち居振る舞いも美しく、その瞳からはらはらとこぼれる涙にもらい泣きの嵐でした。
オレオかじってる木村佳乃とは180度違います!

「文四郎様のお子が私の子で、 私の子が文四郎様のお子であるような道は、なかったのでしょうか?」
「それができなかったこと・・・それがし生涯の悔いとしております」

文四郎に見送られ、籠で立ち去るふくの真っ白い指が覗き窓の桟を握りしめ切なさを誘います。
今の時代だったら、文四郎が慰謝料たくさん用意して離婚。今は未亡人となったふくと再婚って道もあったんだろうけどねぇ。
それじゃ心打つきれいなお話にならないですもんね。

「蝉しぐれ」に出てくる人たちは言いたい言葉が10あったとしても、半分も口にしない。
それが日本人の考える美徳だからなのか、DNAレベルでそう刷り込まれちゃってるのか。
もどかしいけど、その謙虚さは確かに美しい。そして・・・わたしには真似できな~~~いっ!(T▽T)
後から 藤沢周平 の原作を読んでみましたが、わたしは映画の方が好き。
でも原作を読むことで、映画ではわからなかった細かい事情や、武士としての文四郎の立場、考え方等もよくわかってさらに楽しめました。
1つだけ文句をつけるとしたら子供時代の文四郎とふくは結構濃い目の顔立ちなのに、
大人になってからの二人が共にめっちゃ淡白な日本人顔になってること。
子供時代の二人は初々しく適役ではありましたがもう少し似たタイプの役者さんで繋げてほしいかも。(´・ω・`)

ラストシーン。
ふりそそぐ蝉しぐれの中、水辺にうかぶ小舟に文四郎がひとり乗っている。やがて舟底に寝そべり文四郎の表情は見えなくなる。
その時、文四郎は泣いていたのか微笑んでいたのか。
98点


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