さちの苦悩

2000年7月7日

忘れもしないさっちゃんが我が家にやって来た日

この頃の私は ・ ・ ・ ・ ・ 。

私はさちの苦悩など知らずに脳天気。

私はただただ、さちと暮らせるシアワセに浸っていた。

さちは「家族」になろうと一生懸命だったのに ・ ・ ・ 。

ひとりでたたかっていたのに ・ ・ ・ 。


我が家にはお犬様の「育児書」「HOW TO ビデオ」等が沢山ある。
なんせ犬と生活するのは、ツトムが初めてだったという犬初心者だから。
さちと出逢った時「今日から家族」というようなタイトルのビデオを買った。

買ってはいたけど、似たようなビデオを何度か見ている私達は
「そのうち見ればいいね ^ ^ 」程度に思っていたし、さちとの生活が楽しくて2・3日は忘れていた。

ある日のダー。
「そういえば ・ ・ 買ったっけね。見ておこうか」
同じような内容だろうけどねー・・と云いつつ二人揃ってビデオ鑑賞。
20分程度の短い物だ。

内容は今まで見たビデオと同じ物ではなかった。

家に迎えたばかりの仔犬は自分の住むところだという認識はありません


なにがなんだかわからずに大変心細い思いをします


少し落ち着いた頃から仔犬のたたかいが始まります


家族になろうと一生懸命になります


先住犬が居る場合は尚更、一生懸命になります


わかってあげてください


支えてあげてください


抱きしめてください


私達はさちの一生懸命な姿を見た。
涙が出てきた。

さちは小さな身体で一生懸命頑張って毎日毎日 ・ ・ ・ 家族になる為に。
私はうかれていたのだ。もう家族になったものと思っていた。
さちの気持ちなんてわかっていなかったのだ。
人生を共に生きるのに ・ ・ ・ 。

その時思い出したことがある。
犬を飼っている芸能人の云った言葉だ。

自分にとってみたら『たかが10年』でしょう


でも犬にとってみたら『一生』なんですよね


このビデオを見た日から
一生懸命家族になろうとしているさっちゃんを一生懸命つつみ抱きしめた。

「さちは私達の家族になろうと一生懸命なんだよッ」

私達の合言葉になった。


つづく ? 予定

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