つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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GrahamはFrankfaterの夢を見るか?



「やあ…アンジー、一人かい?」
「ああ! お子ちゃま二人組はおねんねしたよ!
というところで大人の話に移ろうかい?」
「欧州のどこに14歳で法律的に成人と認められる国があるって?」
「アハン! オレ達は英国をモデルにした架空の国の生まれじゃなかったっけ? しかも今は時空を越えて21世紀初頭の日本にいるって言うのに?」

オマージュであったとはいえない飛鳥部作品

「…ところでグレアム、腹蔵のない話、今回の事件をどう思う?」
「飛鳥部氏の例の本が絶版になった件? 出版社の判断が適切だったか否かという問題? それとも著作権について?」
「著作権的には問題がないと言っている弁護士もいるようだけど…」
「ひっかかる、と?」
「だってあれじゃあ! オレ達の生い立ちや会話を素材にして物語にまとめあげてくれた三原先生に対してあまりにひどいじゃないか!」
「確かにね…著作権法上問題はないといっても、かつて 素材カードとして 意図的にトレースしたものを、今回大量に同一作品で使っているわけだし…それをなんの断りもなくあたかも全て自分のオリジナルであるかのように誤解されるような表現をしてはばからないわけだからね。
法律違反じゃないとしても、創作家としてはあまりに稚拙なミスだったね」

「ミスだって? トレース? 盗作じゃないのかよ?」
「盗作というのは犯罪だから…この問題についてはネット上で騒がれただけで、誰も訴えたわけではないし、訴えがない以上、警察も裁判所も動きようがないわけで…だから法律上の犯罪として確定できないと」
「ネット上で騒がれただけで絶版になったのは<表現狩り>だって、例の弁護士は言ってたよな」
「作者が自分のプライドにかけて三原先生へのオマージュを認めなかった以上、出版社の措置は適切なものだったと思うよ…ああいう本を出すのは別に構わないさ。ただその場合、 素材カードの元になった出典を明らかにして、注釈なりあとがきなりで断るべきだったろうね

「たったそれだけ? グレアム、おまえつくづく優等生だな! もっとこう…たとえば飛鳥部氏を擁護している弁護士個人に対して、いいたいことはねえのかよ!」
「たとえば?」
「たとえば! この山口とかいう弁護士は、未成年(児童)ポルノ漫画表現への規制に反対しているだろ? おかしいとは思わないのか?」
「そうだねえ…必ずしも未成年(児童)ポルノ漫画ばかりではなく、社会的に有害とされる様々な漫画表現に対する規制に反対しているようだけれど…ボクの考えが聞きたい? アンジー」
「聞きたいね! ぜひ!」

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