【1月10日15:00】
高温糖化もと
("もと"という漢字が表示できないようなので、ひらがなでごめんなさい。)
による吟醸の酒母の仕込みを行いました。
普段は速醸もとが多いので、少々不慣れな手つきで仕込みが行われましたが・・・(・・;)
ちょうど冷え込みが厳しくなってきたところなので、
糖化温度が下がってしまわないよう、タンクには毛布や保温マットをたくさん巻いて保温します。
【1月11日0:00】
糖化が終了し、酵母が苦しまない程度の温度(30℃前後)まで冷却を開始しました。
とは言っても、なかなか冷えないので、その後2時間おきにかき混ぜました。
【1月11日6:30】
ようやく30℃まで温度が下がったので、いよいよ 酵母の添加
です。
実は、私が管理するのはこの酒母から50Lを小分けにした枝仕込です。
なので、写真にはありませんが80Lの小さな桶で仕込むのです。
【1月11日12:00】
冷却の目標は20℃以下。
そこに到達するまで、櫂を入れるのですが・・・。
たった50Lの小さな酒母になったので、
櫂は道具を使わずに自分の 手
で行いました。
これがまた、すぐにやってよかった~!!!と大感激。
普段、櫂棒で櫂を入れてしまうと、タンクの中での品温の差を
敏感に感じることが出来ないのですが、
当然自分の手で行えば、「ここが暖かくて、ここが冷たい。」と言うのが、よく分かります。
タンクの中で蒸米がどんな状況になっているのかも、よく分かります。
小さすぎる仕込みは温度の管理等が難しいと言いますが、
小さいからこそ、本当の 手造り
が出来ると言うことに、
今ささやかな喜びを感じています。
【1月11日16:00】
すでに酵母は元気に増殖し始めています。
酒母の表面には 細かい泡
がぷつぷつとたくさん見られるようになりました。
これは、酵母が 呼吸
をしている証拠です。
これからこの酵母たちはどんな表情を見せてくれるのでしょう。
まだまだこれからですが、本当に楽しみです。
小さな桶は、夜の冷え込みによって底冷えしないように、
やはり毛布やむしろを巻いて保温をしています。
小さな子どもを寒い外気から守るような心境です。
酵母は生き物。
常に声をかけてあげると、本当に喜んでくれるんですよね!!!
反対に、少しほったらかしにしておくと、ちょっとすねちゃうんですよσ(^_^;)
↓↓ここからは酒母造りについてちょっと詳しく書いてみます↓↓
日本酒のアルコールは酵母と言う微生物の働き(アルコール発酵)によって
生成されますが、その酵母を、蒸米と麹・水の混合物の中で大量かつ純粋に
培養したものが酒母と呼ばれます。
通常の速醸もとでは蒸米と麹・水を混ぜたところに、
雑菌の繁殖を防ぐ乳酸を添加し、その後すぐに酵母も添加します。
仕込時の温度はおおよそ20℃以下となります。
酒母が完成するまでの約14日間の中で、
米は麹の持つ糖化酵素の働きによって糖化され、
そこで得られた糖分を食べて、酵母がどんどん増殖していきます。
しかし、今回行った高温糖化もとでは、
まず始めに約58℃の仕込温度で蒸米・麹・水を混ぜ8時間程度糖化のみを行い、
酵母が増殖していくのに充分な糖分を先に得てから温度を下げて、
乳酸と酵母を添加するのです。
酒母の完成までは約1週間程度です。
どちらの場合においても、純粋な酵母を多数培養することが目的なのですが、
高温糖化の利点は、酵母を添加した時点で酵母のエサとなる糖分が
必要充分量得られていることです。
そのため、酵母は添加されたと同時に満足すぎるエサを食べて、
純粋かつ大量にすばやく増殖できるのです。
(速醸もとでは、仕込みと同時に酵母を添加するので、
糖化によって糖分が得られるのを待ってから酵母が増殖してきます。)
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