Sakinko Diary

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良い子


私は別に「良い子」なわけじゃない。

ただするべきことをしているだけ。

なのに、周りからは

「良い子やな」

「さすがやな」

って、こればっかり。

まぁ、言われて嬉しくないってことはないけどさ。

けど、なんか違くない?

私がやってることは世に言う「当たり前」のことで、

それをやってない人の方が珍しいくらいなのに、何で私は「良い子」なの?

ていうか、「さすが」って何さ。

あんたに私の何が分かるっての?

何でも分かってるように私のこと言わないでよ。

「私」は「私」にしか分かんないから「私」なんだよ。

あぁ、もうなんか意味分かんなくなってきたじゃん。

じゃあ、そもそも、「良い子」って何を基準に誰が決めるわけ?

そんな説明もできないのに人に説教すんじゃねぇよ。

世の中って、こんな矛盾だらけだよね。

でもねぇ、私にはこんな世の中嫌だって言う資格ないの。

だって、こんな世の中つくったのはもとはというと同じ人間だから。

「良い子」って言葉つくったのも、人間。

「良い子」なんて言葉、いらなかったのに。

鬱陶しいだけの言葉なんて、いらなかった。

でも、こんなこと言う資格も、私にはないの。



私は「良い子」?「悪い子」?

自問自答ばっかりで、結局答えなんて見つかんないの。

だから私は死ぬまでずっと、

「良い子」で居続けなければいけないのよ。

今更「悪い子」になれない私は、

ちっぽけで、

良い子。






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