さくさく堂のシナプスな存在

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2006年01月24日
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「お金なんか相対的な価値しかないんだ」と言ってしまうと先に続かないので、別な考え方をしてみます。

仕事の価値を時給換算してみるんです。

いま、アルバイトの時給はだいたい700円だとします。例えばコンビニの店員さんよりテープ起こしは難しい商売でしょうか? そう思うなら、「せめて時給700円は確保しないとわりに合わない」というところを自分の基準にするのです。わりに合わなかったらテープ起こしはやめて、コンビニでバイトするほうを選べばいいからです。
テープ起こしの時給は700円が妥当だと思っているわけではないですよ。これは「最低でも」というラインの話です。

1時間テープを、Aさんは10時間で完成させるとすると、これの報酬は7000円が最低ラインになります。
Bさんは15時間かかるとします。そうすると、「10500円はいただかないと」ということになります。

この話はなんとなくおかしいですね。

仕事を仕上げるスピードと原稿の質とは関係がありません。たぶん関係はあるんでしょうけれど、仕事が早いからっていい原稿とは限らないということは確かです。AさんとBさんが、同じ質の原稿を作成することもあるわけです。

お客さんは何にお金を出すんでしょうか。原稿の価値に対して支払いをすると思いませんか? では、同じ価値の原稿の価格が、こんなに違っていいのでしょうか。




録音状態が悪いものや専門的な内容の場合は、テープ起こしの作業時間は増えます。倍になることもあります。先ほどの例で言うと、1時間テープを仕上げるのに20時間かかるケースはあります。図書館に行くこともありますし、関連著書を読むこともあります。そういう手間まで考えると、20時間では収まらないことなどいくらでもあります。

時給的な感覚でいると、「働いた分に見合う報酬が欲しい」と思うのは当然ですね。聞こえないテープや難しいテープは、「もうちょっとお金をいただかないと、わりが合わない」ということになります。

聞こえないものや難しいものは時間がかかるのは、お客さんにとってはどうでもいいことです。お客さんはいい原稿が欲しいだけなんです。。
録音状態が悪いものや専門的な内容のものに割増料金を付加している業者に対して、お客さんはこう思うかもしれません。
「それだけこちらもお金を出すんだから、聞こえない音もしっかり聞き取って、難しい言葉も全部理解して、素晴らしい原稿に仕上げてくれるんだろうな。プロってすごいな」

多くの場合、録音の質が悪いときにできる原稿というのは、「お客さんがご自分で起こされるよりはだいぶ拾った」というものであり、「完成原稿としてきちんとしたレベル」にはほど遠いです。だって、音自体が入ってないんだもん、そんなの当たり前ですよね。
専門用語にしても、どこまで調べたら完璧だというレベルは、テープ起こし者とお客さんとの間で認識が違うのが普通でしょう。

「録音状態が悪いテープ、専門的な内容のテープは割り増しをいただきます」としている業者さんは、
「どんなに音が悪くても、どんなに難しい内容でも、うちでは完璧な原稿に仕上げますので、ぜひ安心してこちらにお任せください」と宣伝しているわけです。こういう宣伝ができる業者さんって、すごいですね。





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最終更新日  2006年01月24日 10時02分40秒
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すごい業者です  
りゅあ さん
私の場合、「安心してお任せして~」じゃなくて「だからお任せしないで~」という気持ちが強いかもしれません。割り増し宣言をしているのに、ほとんどいただいたことはありません。理由は幾つかあります。

1.音が悪ければ、聞き取れているところも実は違っているかもしれないから、余分に欲しいとは言いにくい
2.専門用語が分かったら、それで満足
3.専門用語が分からなかったら、原稿として未完成なので、余分に欲しいとは言いにくい

じゃあ、何で割り増し宣言なんかしているんでしょうね。お客さまが十分自覚されていると、いただけたりします♪ それ以外にも、宣言する意味はちゃんとあるんですよ。小心者ですからね~。 (2006年01月24日 11時04分25秒)

Re:すごい業者です(01/24)  
さくさく堂  さん
りゅあさん、こんにちは。

>「だからお任せしないで~」

そうですね。たぶん「割り増しすることで、逆にそういう(やりたくない)ものがくる確率が減る」と考えて設定しているところはあるでしょうね。

私は、そういう「こっちの都合」みたいな考え方は苦手です。

テープ起こしの営業サイトは、内容や、場合によってはソースまで他人のコピーという業者もありますが、割り増し規定は、その営業サイトのカラーを見分ける一つのポイントです。

>お客さまが十分自覚されていると、いただけたりします♪

お客さん次第ですね。「この、自分でやったらほとんど起こせないようなものを、少しでも文字にしてほしい」が、お客さんのニーズなら割り増しが「あり」の場合はあります。

>それ以外にも、宣言する意味はちゃんとあるんですよ。小心者ですからね~。

なんだろ? (2006年01月24日 11時14分42秒)

Re:お金の話2(01/24)  
すー7号  さん
こんにちは~。
何とも挑発的な日記に思わず笑っちゃいましたが、
いざ自分が独立しようと思うと、金額の設定は大きく悩みそうです。
というか、自分の原稿にそう大して付加価値はつけられそうにないので、
「とりあえずお客さんがつかまえられればいいや」的な発想の
料金設定しかできず、零細個人事業主への道一直線!
ってな感じになりそうです。
現状維持か、何らかの付加価値をつけて独立か、撤退か、
しばらくは悩むことになりそうです。ふぅ。
(コメントというよりも単なる独り言ですね。
 どうぞ読み流してください) (2006年01月24日 11時54分45秒)

Re[1]:お金の話2(01/24)  
さくさく堂  さん
すー7号さん、こんにちは。

>何とも挑発的な日記に思わず笑っちゃいましたが、

笑っていただけるならいいんですが、いろんな方に怒られそうなことを書いています。

>いざ自分が独立しようと思うと、金額の設定は大きく悩みそうです。

価格設定は難しいですね。私は「○円の単価を出せるようになったら独立しよう」と思って、実際にそうしました。それも自己採点なのであてにならないんですけどね。

>しばらくは悩むことになりそうです。ふぅ。

私も迷いながらやっています。みんなそうですよね。 (2006年01月24日 12時13分29秒)

最近、おもしろすぎです。  
ami さん
詳しくHPにうたっていませんが、
私は「確率が減る」論者です・・・(^^;
でも、それはこっちの都合ではないですよ。

正確なテープ起こしができないという意味で、
うちでやるのは、あきらめていただきたいと思っているからです。

今までの経験上、先に来た音の悪いサブテープで起こして、本テープで確認ということが、ままあるのですが。サブテープで2回チェックして確実に聞こえているはずの言葉が、本テープを聞くと全く違う言葉だったということに、何度も出くわしています。

だから、音が悪いテープというのは、
話の内容そのものが、正確にとれないんです。
当たり前のことですが。それは、やりたくないという
ことではなく、情報の質として、私は認めたくないという抵抗の金額なんです。だから、本当は倍にしてもいいんですけどね。

それほどまでにしても、欲しいという方には
起こさせていただくかもしれませんが、あくまでも
間違いがある可能性は大きいということを、
さんざん言うと思います。

(2006年01月24日 12時20分46秒)

割増料金  
こたつねこ さん
私も割増料金として、「短納期」「録音状態の悪いもの」「特別仕様」を挙げていますが、やはりりゅあさんと一緒で、「どんと来い!」というよりは、「こないで~」の意識のほうが強いかもしれません。

でもね、私が「割増規定」だけ挙げて金額を明示しないのは、お客様と「要相談」というかたちでやりたいからなんです。
録音状態が悪いテープでも、お客様にとってはどうしても文章にしてほしいものもある。そういうニーズには応えたい。でも、もちろん、音がちゃんとしていないのだから、まともな完成原稿なんてできっこない。
だから、サンプルを作ったり、作業方法をご提案したりして、見積もりを出します。場合によっては複数人で聞き直したりすることも含みますし、日数や手間もかけます。ですから、当然、料金は高くいただきたいわけです。
この作業内容でこの料金なら依頼したいとか、そこから始まるわけですね。

>「録音状態が悪いテープ、専門的な内容のテープは>割り増しをいただきます」としている業者さんは、
>「どんなに音が悪くても、どんなに難しい内容で>も、うちでは完璧な原稿に仕上げますので、ぜひ安>心してこちらにお任せください」と宣伝しているわ>けです。

っていうわけじゃないんですよ。
私と同じような考え方の業者さんもけっこういるんじゃないかな……。

この辺、ホームページでのアピールの仕方も工夫が必要かもしれませんね。


(2006年01月24日 12時38分11秒)

自己チュウです  
りゅあ さん
ごあいさつを忘れていました。
さくさく堂さん、こんにちは。

>私は、そういう「こっちの都合」みたいな考え方は苦手です。

ちゃんとした原稿を保証できないのに、「安心してお任せください」と誤解を与えかねない。このうそつきと追及されたら、どうしようかと思いました。(笑)
よく考えてみると、私は「こっちの都合」の固まりですね。スケジュール上の問題で依頼を断ることもしょっちゅうですから。すみません。

お客さまに「この音はどうだっけ?」と振り返っていただいて、「自分の音はちょっと大変なんだなぁ」とお考えいただく意味もあるかもしれません。(←本当か?)

>割り増し規定は、その営業サイトのカラーを見分ける一つのポイントです。

面白い視点ですね。私は、ほかの条件も書いちゃっているじゃないですか。どうしましょう~。
いや、その視点、結構当たっていると思いますよ。(←なにがだろ) (2006年01月24日 12時44分20秒)

あらあら  
さくさく堂  さん
そうか。私の知り合いでも、割り増し規定がある方がたくさんいるということですね。

身内をも敵に回しかねないさくさく堂。

さて、一つずつお返事していきますねー。 (2006年01月24日 12時50分14秒)

いや、本人は必死です  
さくさく堂  さん
amiさん

>サブテープで2回チェックして確実に聞こえているはずの言葉が、本テープを聞くと全く違う言葉だったということに、何度も出くわしています。

その経験も私にも何回かあります。もう、音が駄目だったら、その時点でアウトですね。

>情報の質として、私は認めたくないという抵抗の金額なんです。

そうですか。私は「やりたくない」派です。

>間違いがある可能性は大きいということを、
>さんざん言うと思います。

私もさんざん言ってます。
録音不良音源に対する考え方は、私はamiさんとほとんど同じ意見なんですよ。
それでも、アウトプットがちょっと違うのは考えさせられます。 (2006年01月24日 13時07分56秒)

Re:割増料金(01/24)  
さくさく堂  さん
こたつねこさん、いらっしゃいませ~。

>お客様と「要相談」というかたちでやりたいからなんです。

最初に価格設定しないことで、相談するプロセスを省略できないのはいいことですね。「なぜ○割増しなのか」「実際どの程度の原稿ができるのか」というあたりは、お客さんと誤解が生まれそうな部分なんじゃないかなあと思うんですよね。

私は「宣伝しているようにとられるかもしれないけど、それで大丈夫ですか?」とは思っています。 (2006年01月24日 13時13分45秒)

そういう意味ではみんな同じ  
さくさく堂  さん
りゅあさん
>ごあいさつを忘れていました。

はははは。あいさつはいいですって。

>よく考えてみると、私は「こっちの都合」の固まりですね。

「こっちの都合」自体はいいんですけど、金額を高くしてなんとなく追い払うというのは、やり方としてどうなのかなと思うんですね。
私はストレートに、「音悪いんですか? できませーん」なもので……。

>「自分の音はちょっと大変なんだなぁ」とお考えいただく意味もあるかもしれません。

絶対考えてもらわないといけないと思います。納期交渉にもかかわってきますし。それは、「考えろ」と言えばいいと思ってるんですよね。甘いかなあ。

>面白い視点ですね。

「テープ起こし営業サイトの見方」って記事、書けるもん。出すところがないけど。 (2006年01月24日 13時21分30秒)

Re:いや、本人は必死です(01/24)  
ami さん
さくさく堂さん

>そうですか。私は「やりたくない」派です。
もちろん、やりたくはないですね(^^;
翌日しんどいですし。
(2006年01月24日 13時21分41秒)

Re[1]:割増料金(01/24)  
こたつねこ さん
さくさく堂さん、お返事ありがとうございます。

>最初に価格設定しないことで、相談するプロセスを省略できないのはいいことですね。「なぜ○割増しなのか」「実際どの程度の原稿ができるのか」というあたりは、お客さんと誤解が生まれそうな部分なんじゃないかなあと思うんですよね。

そうですよねえ。そこが一番難しいなと思います。
だから、サンプル原稿を見ていただくことで話し合いの土台づくりをしたいんですね。

お客様が本当に欲しがっているのは何か、こちらはそれにどう応えられるのか。
いろいろなケースがあるから、一律にお断りするとか、○割増とは言えない気がするので、その都度、その都度、一番いい方法を考えながら、提案をしながら、お客様も自分も両方が納得できるようなやり方を目指していきたいんですが、なかなか難しいです(^_^;)

(2006年01月24日 15時15分30秒)

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