四季の風さんの余暇の過ごし方、素敵です。
まるで外国の映画みたいです。
田舎の別荘に40日とか・・・・

そこでの、ちーちゃんとの出会い。
先が楽しみです。 (February 6, 2007 06:29:29 AM)

リバーサイド

リバーサイド

February 4, 2007
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 騒 々 し い 二 重 唱

それは1990年の夏のことでした。
舞台は、北関東の四方を山に囲まれた小さな町。といっても、これからお話しするのは、現在私たちが住んでいる家の、ほとんど庭周りだけでくりひろげられた出来事です。

当時、このささやかな自宅は、利用の仕方からいえば別荘のようなものでした。ほとんど夏冬の休暇やゴールデンウイークを過ごすためにだけ帰っていたからです。ふだんは、夫の勤めの都合で都会で暮らしていました。

13

その夏は猛暑つづきだったのをおぼえています。エアコンだけがたよりの都会の生活は、どこにいても息苦しく、もうじき田舎に帰れるという思いだけが、何よりの気なぐさみでした。
それが運のよいことに夫が、八月の初めから四十数日間、この年の休暇をまとめてとることができました。

いよいよその第一日目がやってくると、私たちは、ワンボックスカーの後部に、しおれかけた鉢植から使いかけの食料まで詰め込めるだけ詰め込んで、最後に文鳥の籠を安定させると、逃げるように、およそ百五十キロ先のふたりの共通のふるさとを目指しました。

2007-02-04 14:10:30

車の中で、私たちは休暇中にやりたいことをあれこれ話し合いました。前半は、家でゆっくり過ごし、後半は、尾瀬や日光など、できるだけ多くの日帰り旅行を楽しもうということで、二人の意見は一致します。
その後半のプランが、なに一つ実現しないまま終るなどとは、このときは夢にも思いませんでした。

夏002.GIF

田舎の家に到着したのは、日が沈む少し前でした。
子供のときからみると、驚くほど住宅が増え、立派な車道が交差しあい、ゴルフ場などもできて、ご多聞にもれずここも緑ゆたかな林や清らかな流れはだいぶ少なくなってしまいました。
それでも都会から戻ってみると別天地であることに変わりありません。
気温はまだ高かったけれど、期待通り空気は澄んでいたし、日陰はひんやりと気持ちよくて、「たすかった」ということばが何度もでたほどでした。

まずは家の中に飛び込んで、窓という窓を開け放ちにかかりました。梅雨の間もずっと閉め切っていたので、かび臭い空気がよどんでいるのです。
バタバタ開けていくのですが、二階の南側の窓だけは別でした。特に雨戸は、慎重にしなければなりません。戸袋に小鳥の、だいたいスズメですが、かわいい雛がいることがあるからです。たいていは巣立ってしまったあとで、枯れ枝や枯れ草が詰まっているだけですが、万一ということもあります。
私はこのときも、雨戸を開ける前に壁に耳を当ててみました。戸袋の中でかすかな物音や鳴き声がしないか、と。

異常なしとわかって、雨戸の一枚目をくりはじめたとき、ハッとして手をとめました。一羽の灰色っぽい鳥があわてて飛び出していったのです。
しかしそれは、戸袋からではなく、窓のすぐそばの白樺の葉むらからでした。

そしてその鳥はすぐ近くの電線に止まり、甲高い声で鋭く鳴きはじめました。

ヒヨドリでした。

ヒヨドリ.JPG

ヒヨドリがときにやかましく鳴くというのはわかっていましたが、それにしても、このときは異常でした。休止符なしに鳴きつづけるのです。
それにこたえるように、家の裏手のほうから同じ様な鳴き声が近づいてきて、それはそれは騒々しい二重唱になりました。

庭にいた夫が顔をあげ、別に気にすることないよと言いたげに笑いました。
「ふたりを警戒しているんだ」

自分の家に帰ってきた私たちですが、このヒヨドリたちにとっては、どうやら迷惑千万な闖入者だったようです。

ところが、私たちの突然の出現を迷惑がっているのは、このヒヨドリたちだけではなかったのです。






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Last updated  February 4, 2007 02:35:06 PM
コメント(16) | コメントを書く


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Re:ヒヨドリをよろしく【二】 騒々しい二重唱(02/04)  
mimiチャコ  さん
あ~~、早く次が読みたいですぅっ。
(^-^* 楽しみです。。。 (February 4, 2007 05:40:43 PM)

mimiチャコさんへ  
☆あ~~、早く次が読みたいですぅっ。
(^-^* 楽しみです。。。
★読んでくだったんですね!
ありがとうございます~♪
一生懸命書きますね! (February 4, 2007 06:11:21 PM)

Re:ヒヨドリをよろしく【二】 騒々しい二重唱(02/04)  
自然薯パパ  さん
その風景は忘れましたが
いよいよ出会いですね♪ (February 4, 2007 06:19:19 PM)

Re:ヒヨドリをよろしく【二】 騒々しい二重唱(02/04)  
気合いを入れて読みます(^^)。
あ・・四季の風さんは、どうぞリキまずに(^^)。
だって大切なお話を読ませていただくんですもの♪
物語の開幕! (February 5, 2007 12:26:00 AM)

自然薯パパさんへ  
☆その風景は忘れましたが
いよいよ出会いですね♪
★はい。
そういえば、
私も書きながらあの子たちとの出会いを
楽しみにしてるんですね♪
それなのに、
前に書かなかったことを
今度は加えて書いています。
チーがいなくなってみると、
メモやらなにやら、
ちょっとしたことも
捨てがたくなってしまって。 (February 5, 2007 01:26:48 AM)

KeiKeiさんへ  
☆気合いを入れて読みます(^^)。
★なんてありがたいことでしょう♪
とても心強いです。

☆あ・・四季の風さんは、どうぞリキまずに(^^)。
★なんだか、おいしい紅茶を淹れていただいたような♪
それも、すてきなカップに。

☆だって大切なお話を読ませていただくんですもの♪
★わ~、力まなくても、気力がわいてきそうです。

☆物語の開幕!
★もう引っ込めませ~ん! (February 5, 2007 01:40:44 AM)

Re:ヒヨドリをよろしく【二】 騒々しい二重唱(02/04)  
本のページを開くようですね
あいだの挿絵も
素敵です
(February 5, 2007 08:52:15 PM)

namiさんへ  


★そうですか。うれしいです♪

☆あいだの挿絵も
素敵です
★ありがとうございます。
本当は縦書きにしたかったのですが、
不可でした。
挿絵は、一番下の写真以外、ソフトを利用しました。少しいじりましたけど。 (February 5, 2007 09:12:07 PM)

Re:ヒヨドリをよろしく【二】 騒々しい二重唱(02/04)  
juli-tamami  さん

juli-tamamiさんへ  
☆四季の風さんの余暇の過ごし方、素敵です。
★そうですか~、ありがとうございます♪

☆まるで外国の映画みたいです。
田舎の別荘に40日とか・・・・
★juli-tamamiさん、そこはちょっと違うんですよ~。(汗)
私の完全な説明不足。
別荘や白樺とかいわれれば、だれだってステキな避暑地をイメージしてしまいますよね。
私のところは場所も家も平凡そのものなんです。(汗)

☆そこでの、ちーちゃんとの出会い。
先が楽しみです。
★うれしいです。
そろそろ、出会います♪
-----
(February 6, 2007 07:05:34 AM)

Re:ヒヨドリをよろしく【二】 騒々しい二重唱(02/04)  
mimityan2842  さん
貴女のおはなしの中に懐かしい思いを感じました。
私がこの地に移り住んだ頃、
貴女が雨戸を開けるのに気をつかわれた事。
私もあのころ同じ思いをしました。
2年間、雨戸の戸袋でチョコレートボールのような
卵が孵ってすずめが巣立っていきました。
3年目にへびがきてすずめには悪いけれど・・。
巣が作れないようにしました。
あれから20数年今ではたくさん家が建ち、
レンゲ畑がある風景は無くなったけれど・・・。
法隆寺の塔を背景に見る夕日は変わりません。
お天気のいい日は真っ赤な夕日を見ることが出来ます。
ごめんなさい。ヒヨドリさんのおはなしなのに
余計なおはなしで・・・・。
楽しみにしていますね。 (February 11, 2007 01:04:31 AM)

mimityanさんへ  
☆貴女のおはなしの中に懐かしい思いを感じました。
★そうですか~、うれしいです♪

☆私がこの地に移り住んだ頃、
貴女が雨戸を開けるのに気をつかわれた事。
私もあのころ同じ思いをしました。
2年間、雨戸の戸袋でチョコレートボールのような
卵が孵ってすずめが巣立っていきました。
★わ~、無事に孵って巣立っていく過程を見守ったのですね~!
いっぺんに、あれだけのニャンコ母子を救ったmimityanさんらしいですね~♪

☆3年目にへびがきてすずめには悪いけれど・・。
巣が作れないようにしました。
★そうですか、ヘビがですか!?
やっぱり天敵は、いつかは獲物をかぎつけてしまうんですね!

☆あれから20数年今ではたくさん家が建ち、
レンゲ畑がある風景は無くなったけれど・・・。
法隆寺の塔を背景に見る夕日は変わりません。
★なんか絵はかぎを想像してしまいます。
いながらにして法隆寺の塔が見えるなんて、なんて素適なんでしょう!

☆お天気のいい日は真っ赤な夕日を見ることが出来ます。
★古都の夕日の趣は、また違うのでしょうね。

☆ごめんなさい。ヒヨドリさんのおはなしなのに
余計なおはなしで・・・・。
★ごめんなさいなんて、おっしゃらないで。
余計なお話ではなく、こぼれ話ですよ♪
私は、こぼれ話は聞くのも話すのも大好きなんです。

☆楽しみにしていますね。(February 11, 2007
★うれしいです♪ 
がんばりますね。 (February 12, 2007 04:00:23 AM)

Re:ヒヨドリをよろしく【二】 騒々しい二重唱(02/04)  
いよいよヒヨドリさんとの出会いですね。
この先の展開に心が急かれます。

(February 27, 2007 09:58:19 AM)

wind・JOYさんへ  
☆いよいよヒヨドリさんとの出会いですね。
この先の展開に心が急かれます。
★そうなんですよ。
読んでいただけると思うと、また書く張り合いも違ってきます。
ありがとうございます♪
(March 2, 2007 06:54:14 AM)

Re:ヒヨドリをよろしく【二】 騒々しい二重唱(02/04)  
santaro-  さん
ヒヨドリはほんとうにいろんな声をだしますね。かれらの言語だと思って聞いています。

なんといってたのでしょう。
とても興味がそそがれます。

それにもうひとり思わぬ訪問者にびっくりしたのはだれでしょう… (March 20, 2007 07:11:36 PM)

santaro-さんへ  
☆ヒヨドリはほんとうにいろんな声をだしますね。かれらの言語だと思って聞いています。
★そうですか♪
そういう風に耳を傾ければ、よけい楽しいでしょうね。
落ち着いているときには、美しい鳴き方をしますよね。
☆バードウォッチングの入門書に、平安貴族はヒヨドリの鳴き比べをしたと書かれていて、なるほどと思ったことがあります。

☆なんといってたのでしょう。
とても興味がそそがれます。
★このときは、精一杯やかましい声をだしていました。
私たちを追い払う乱暴な言葉―!

☆それにもうひとり思わぬ訪問者にびっくりしたのはだれでしょう…
★ヒヨドリにとっては、それは恐ろしい天敵なんですよ。 (March 20, 2007 10:12:19 PM)

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