〔4〕



当たり前のこと。

けど、

あの頃の記憶と、今の現実が入り交じった、

寂しい世界で、あたしは生きてる。

だから、

あの頃のように、

廊下で尚輝の声を探す。

下駄箱で、尚輝の靴を。

屋上で、尚輝の涙を。

校庭で、尚輝の笑顔を。

野球場で、尚輝を。

あたしは、探す。

いるはずのない、尚輝の姿を。

尚輝はここから遠く離れた別の学校で、

あたしの知らない友達を作り、

あたしの知らない話をして、

毎日を過ごしてる。

わかってる。

わかってる…

けど。





下駄箱



© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: