サムライ長老の見聞録

サムライ長老の見聞録

第1章 近江屋


坂本竜馬と中岡慎太郎は近江屋にいた。
この日は竜馬の誕生日であった。
竜馬は昨日から風邪をこじらせていた。
中岡は見舞いにやってきていたのである。
「おい竜馬、大丈夫か」
「おう大丈夫じゃ。ところで中岡、いったい何しに来たんじゃ」
すると中岡は黙り込んでしまった。
「おい、なんぞあったんか」
竜馬が問いつめると中岡が静かに口を開いた。
「実はな竜馬、俺らは狙われとるんや」
それを聞いた竜馬は、
「それは覚悟の上じゃ、心配はいらんぞ」

それからしばらく時が経った。
外では騒がしくええじゃないか踊りをしている。
竜馬たちはなにやら相談していた。
その時悲鳴が聞こえた。
藤吉の声である。
「坂本様お逃げくださいッ!」
しかし必死になって叫ぶ藤吉の声は外の騒ぎにかき消されていた。
「来たなッ!」
中岡がサッと刀を抜いた。
次の瞬間ふすまが開いた。
そこには3名ほどの浪人が立っていた。
「待ってたぜよ。おまんらわしを斬りに来たがか」
竜馬の手にはピストルが構えられていた。
「ああ、お前を斬りに来たんじゃ」

パーンッ

音がした後に一人の浪人が蹲っていた。
「中岡逃げるぜよ」
竜馬たちは浪人を撃った後、近江屋から逃げた。
外は底冷えのする寒さだった。







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