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俺の友達がかいた小説です。おもしろいです
ある国で、大量殺人事件が発生した。
当初は複数犯と思われたが、殺された人は皆、同じ死に方をしていた。
そのため、単独で殺しまわっているという結論が出た。
その死に方とは・・・皆一様に、首に噛み付かれたような痕があり、
顔は青ざめ、血はほとんど残っていなかったという・・・・
「ヴァンパイア・・・ねぇ~」
俺は、暇潰しに読んでいた新聞を、デスクの上に放り投げて呟いた。
俺の名は『神矢 龍司』ハンターを職業とする集団の中の
小隊のリーダーを務めている。
「ちょっと、リーダー!書類が落ちるからやめてくださいよ!」
それに気づいて文句を言っているのは、俺の部下の『葭原 和臣』
和臣の他に、芳人、ルイス、フィルがいて、この5人で小隊になっている。
俺が率いているのは第3部隊。
おもに、各地に出向いて様々な事件を解決するのが仕事だ。
だが、最近はあまり仕事がなくて、俺達は事務所でボーっとして過ごしていた。
「はぁ~・・・仕事ねぇなぁ・・・」
「リーダー、仕事探してきてくださいよ~」
芳人がそんな無責任なことを言っている。
「無理。上から命令が来ない限りはダメだな。」
ピー・・・・
いきなり部屋の中に電子音が響く。
「あ?メールだ・・・」
目の前に置いてあるパソコンのメールボックスを開き、それを読む。
『第3部隊隊長・Ryuji Kamiyaに命ず。
先日から発生している「Vampire」事件について捜査せよ。
一時本部に集合し、武器、及び装備品を受け取ること。』
こんなことが書いてある。
「ヴァンパイア事件・・・って、さっきの新聞のじゃないんすか?リーダー」
「あぁ、そうだよ。・・・つーか、ヴァンパイアなんているのかよ?」
「それを捜査するんじゃないですか?」
「和臣はほんと鋭いな・・・」
「リーダーがボーっとしてるだけなんじゃん?」
・・・フィルめ。言いたいこと言いやがって!
「けっ!どうせ俺はボーっとしたダメリーダーですよ~」
「つーかさ、龍司のくせにリーダーって許せない!」
いきなり敬語をやめてそんなことを言い出したのは芳人。
・・・幼馴染だからってひどいよな。
「はいはい。さってと!本部行ってくるか!お前らもだからな?」
『へぇ~い』
というわけで、俺たち第3部隊は、仕事を受け取るために本部へ出向いたのだった。
「第3部隊、メンバー5名入ります。」
俺達は、本部の入り口で手続きを取るため、受付にいた。
「コードナンバーは?」
「Ryuji Kamiya、No.10452-S」
「・・・確認しました。どうぞ。」
めんどい確認を済ませてから本部ビルの最上階にある、ボスの部屋に向かう。
コンコン・・・とノックをする。
「誰だ?」
「第3部隊隊長、神矢です。」
「入れ。」
「はい、失礼します。」
相も変わらず刺々しい雰囲気に、少しひるむ。
「第3部隊。お前達には、ヴァンパイア事件について捜査して欲しい、
というのは知っているはずだ。」
「はい。承知しています。」
「だが、なぜ空想の生き物であるはずのヴァンパイアについて、
捜査しろなどと言うのか疑問に思うだろう?」
「はい。」
「それには、理由があるのだ。
事件が起きている土地には、昔からヴァンパイア伝説が残る土地だ。
過去の文献で、司法解剖時の写真が残っていたのだが・・・
今回の事件と全く同じ死に方をしているのだ。
さらに、家から出てこない人が、日光に当たった瞬間、
灰になって消えたというビデオも残っている。
今回の事件も、あながち関係ないとは言い切れん。そのためだ。」
「要するに、その地にはまだヴァンパイアが残っているかもしれない・・・と?」
「そういうことだ。この地に残るヴァンパイア伝説は、厄介だ。
普通、ヴァンパイアには十字架などが効くというだろう?
だが、そこのヴァンパイアには、特殊な武器しか通用しない。
かつては銀の槍で殺していたようだ。」
「銀の・・・槍?銀の弾丸じゃないんですか?」
「銀の弾丸は、狼男を殺すのに使うものだ。
だが、突然変異なのか、銀しか通用しないようだ。」
「銀・・・」
「そうだ。だからお前達を呼んだ。下の階に武器担当の者がいる。
そこに行って武器を受け取ってくれ。コードはD-27だ。」
「はい。では、失礼します。」
そう言って、その重苦しい雰囲気の部屋から出て行った。
下の階に行くと、武器庫を管理する奴が待っていた。
「第3部隊、神矢さんですね?コードをお願いします。」
「あぁ、コードはD-27。」
「確認しました。では、こちらへ。」
そいつに続いて部屋に入ると、そこには凄い数の武器があった。
「こちらにある物が、第3部隊に支給されたものです。」
「ありがとう。ほら、和臣、芳人、ルイス、フィル。これ持て。」
『へ~い』
俺は、銀の弾丸が込められている拳銃、ショットガン、マシンガンを
仲間達に手渡し、弾の入ったケースをスーツケースに入れる。
「さてと。行こうか!」
「お~」
たくさんの武器を持った俺たちは、事件のあった国へ向かうために
飛行場に着た。
「出国手続きをお願いします。」
「あぁ、この書類に全部書いてある。」
「・・・・・・わかりました。荷物はご自分の席にお置きください。」
「わかった。」
俺が手渡した書類を読んで、管理をしているやつは通してくれた。
「えっと、席は・・・・またファーストだよ。ボスはホント金持ちだな。」
「そうすね~」
相槌を打っているのはルイス。
「まぁ、ファーストなんて滅多に乗れるモンじゃないんだし、いんじゃね?」
「それはそうだよね~♪僕なんか最初の任務でファースト乗ったのが初めてだったし。」
フィル、俺たちだってそうだよ・・・
とまぁ、関係ない話をしていると、あっという間にその国に着いた。
その土地は、レンガ造りの家が立ち並んでいる、美しい国だ。
「さてと!まずは聞き込みするか!」
「じゃぁ、2時間後、ここに集合!でいいんですよね?リーダー。」
で、俺達は妙に静かなその町を、それぞれの方向に歩いていった。
カラン・・・
俺は、近くの酒場に入って、話を聞くことにした。
酒場なら、人がいるだろうと思って。
「いらっしゃい。あんちゃん、初顔だね?こっちにはいつ入ったんだい?」
オーナーらしい中年の女性が話しかけてくる。
「今日入ったばかりだ。ちょっと聞きたいんだが・・・この国はいつもこんな静かなのか?」
「そういうわけじゃないさ。最近まではそりゃもう、賑やかなところだったよ。
でもね、あの事件が起きてから、こんな静かなところになっちまったのさ。」
その女性はそう言って話してくれた。
「2週間くらい前からかね、人がさ、一人ずつ消え始めたんだよ。
最初は国を出たのかと思ってたんだけどね・・・
その、消えた人ってのが、2~3日すると現れるんだよ。
真っ青な顔をして、死人となって・・・ね。
消えた人はみんな首に小さな穴が2箇所、並んで開いてたのさ。」
「ヴァンパイア・・・ですか。」
「あぁ、みんなそあう噂してるよ。十字架に触れても無傷なヴァンパイアが、
墓場の底から這い上がってきた・・・ってね。
あんたも知ってるんだろ?この国が、かつてはヴァンパイアの住処だったってね。
そのヴァンパイアを、大昔の人が倒して教会に葬ったらしいよ。」
「らしい・・・とは?」
俺は、メモを取りながら話を聞いていた。
「ヴァンパイアを倒した人が、教会に運んできたヴァンパイアの死体は、
確かに当時の住人が写真にも収めて残っているんだけど・・・
結局、神父様が一人で葬ったんだって。危険だからってね。
でも、次の日から神父様の様子が急変してね・・・
それから2日後、心臓発作で死んじまったんだって。」
「心臓発作?」
「そうさ。笑顔で参拝者と話してたかと思ったら、次の瞬間には泡を吹いて
そのままポックリといっちまったらしいよ。」
「・・・そうなんですか。その、運ばれていたヴァンパイアの状態はわかりますか?」
「あぁ写真で見ただけなら。」
「教えてくださいませんか?」
「もちろんいいとも。そのヴァンパイアはね、青白い顔で、
まるで眠っているかのような表情だったよ。
そうさね・・・歳はあんたくらいで、銀髪の男だったよ。」
「そうですか、あリがとうございます。そうだ。どこかに、
細かい記録とかが残っている場所はありませんか?書類とか・・・」
「ヴァンパイアのかい?それなら、ここから東にちょっと行くと、
国立の図書館がある。そこの係りの人なら、そういう書類も持ってるよ。
紹介状を書いてやるよ。ちょっと待ってなさい。」
そう言って、その酒場の女性は手紙を書いてくれた。
「ありがとうございました。」
「なに言ってんだい!気にするんじゃないよ。仕事なんだろ?頑張りなよ!」
俺が頭を下げると、笑顔でそう言ってくれた。
・・・仕事だってバレバレだったみたいだ。
「それじゃ、気をつけていきなよ。」
「はい、お気遣いありがとうございます。それでは」
俺は軽く会釈してから、その酒場を出て行った。
「さってと・・・どうするかな~まだ2時間も経ってねぇし。
流石に一人で図書館なんて行きたくねぇしな・・・」
そんなことをぶつぶつとつぶやいていると・・・
「お兄ちゃん、なにかちょだい?」
いきなりコートの裾を引っ張られて、そっちを見てみると・・・
なんと、そこにいたのは小さな女の子だった。
「なにかって、なにが欲しいんだい?」
俺はしゃがみこんで目線を合わせると、そう言った。
「お腹すいたの。お兄ちゃん、なにか持ってない?」
「そうだね・・・今はちょっと持ってないんだ。ごめんな。
でも、何か食べさせてあげることはできるよ。そこのレストランにでも入ろう。」
「いいの?」
「ダメなら言わないよ。一緒に来るかい?」
「うん!行く!」
その子はにこっと笑うと、俺の手を握って、着いてきた。
「いらっしゃいませ」
一番近いレストランに入ると、店員が無愛想に言う。
「何名様ですか?」
「2人だ。禁煙席にしてもらえるかな?」
「かしこまりました。こちらへどうぞ」
俺とその子は、窓際のボックス席に座ることになった。
「御用がありましたら、そちらのボタンを押してお呼びください。」
無愛想なウェイトレスは、メニューを置いて戻っていった。
「さて。なにを食べようか?」
「えっと・・・・これ、食べてみたい。」
そう言って指差したのはオムライス。
「こんなんでいいのか?」
「うん。お兄ちゃん、だめ?」
「いや、別にいいよ?すみませ~ん、オーダーいいですか?」
俺がボタンを押すと、すぐにウェイトレスがきた。
「はい。ご注文は?」
「オムライスを1つと、オレンジジュースとコーヒー。」
「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
無言で頷くと、ウェイトレスは厨房のほうに歩いていった。
「そうだ、君はなんていう名前なんだい?」
「私の名前?私は美砂って言うの。お兄ちゃんは?」
「俺は龍司だよ。よろしくな、美砂ちゃん。」
・・・俺がこんなことを言うとは・・・
「龍司お兄ちゃん、なんでここに来たの?」
「ここって、この国にかい?」
「うん。」
「俺は、仲間と一緒に仕事で来たんだ。ヴァンパイアの話を聞いたことは?」
「あるよ?」
「そのことで仕事に来たんだ。」
そんな話をしていると、ウェイトレスが料理と飲み物を持ってきた。
「お待たせしました。」
そう一言だけ言うと、料理を置いて戻った。
「ほら、食いな。」
「うん!いただきます!」
美砂は、ニコニコしながらオムライスを頬張っている。
俺はコーヒーを飲みながら美砂をボーっと見ていた。
「きゃあぁぁぁっ・・・!」
と、いきなり厨房の方から悲鳴が上がる。
ガタッ・・・
「な・・・なんだ?!」
慌てて立ち上がって通路に出ると、真っ黒なマントを羽織り、
銀色の髪を靡かせた男が立っていた。
「だ・・・だれだ?」
思わず構えながら聞くと、その男は言った。
「名乗る必要はない・・・」
と。その次の瞬間、その男はものすごい勢いで飛んだかと思うと、
美砂を抱きかかえて開け放された窓の枠に立っていて・・・
「やめて!!放してよ!」
美砂は必死に暴れている。それを無視してその男は話している。
「この娘はもらっていこう。ここのところ中々食事にありつけないのでな。
そこの若者。貴様は美味そうなニオイがする・・・だが、今は食うわけにはいかない。
いずれ・・・きっと貴様も食ってやる。楽しみにしていろ・・・」
そういうと、窓枠を蹴って外に飛び出したかと思うと、
跡形もなく消えていた。
「み・・・さ・・・くそぉっ!」
ダンッ・・・
俺は、思わずテーブルを叩いていた。
目の前に、突然現れた得体の知れない男に、俺の目の前から
少女を連れて行かれたことが悔しくて・・・
「俺は・・・たった一人の少女も守れない・・・!俺は無力だ・・・・・」
ただただ、それだけが悔しくて・・・・
店員にお金を払ってから、集合場所に向かっていった。
早く、仲間達と合流したかった。
「リーダー!」
もう2時間経ったらしい。和臣がすごい勢いで走ってきた。
「ちょっ・・・ちょっと待てって!和臣!」
その後を必死になって追いかけているのは芳人。
「みんな走るの早いなぁ~俺なんか全然追いつけねぇや。な?ルイス。」
「そうですね。」
さらに後ろをのんびり歩いているのはルイスとフィルだ。
「リーダー?どうかしたんですか?」
俺のすぐ近くまで来た和臣が、俺の顔を覗き込んでくる。
「元気ないなぁ~どうしたんだ?龍司。あ!もしかして、
全く手がかりが見つかんなかったとか!」
「・・・龍司さんに限ってそんなことはないでしょう。」
妙に騒いでいる芳人に追いついたルイスは、呆れた顔をしてそう言う。
「確かにな!リーダーの情報収集能力は団でもトップクラスだしな~」
「で?どうかしたんですか、リーダー?」
「あぁ・・・実は・・・・
「俺、ヴァンパイアらしき人物に会った。銀髪で細身の男だ。
そいつに・・・目の前で少女を連れ去られたんだ・・・・
俺は・・・俺は何も出来なかった。ただ、連れて行かれるのを見ているしか・・・」
そのときの光景を思い出して、手を強く握り締める。
「龍司さん・・・」
「リーダー、その男について、なにか分かることはありませんか?」
「何も・・・ただ、身長は俺と同じくらい、銀髪、赤眼で、黒いマントを羽織っていた。」
「大体の年齢はわかりますか?」
「あぁ。俺と同じくらいだと思う。いきなり窓から飛び出して、
あっという間に消えちまった。あれは人なんかじゃない!」
「そう、ですか・・・そのほかに、何か情報は得られましたか?」
「そこの酒場で聞いたんだが、この国の国立図書館の管理をしている人が、
過去のヴァンパイアについて、書類やらなにやら保管してるらしい。」
「そうなんですか・・・残念ながら、僕はこれといった情報を得られませんでした。」
和臣は申し訳なさそうに言った。
「龍司!俺はちょっとした情報、聞いてきたぜ!」
「ちょっとした?どんな情報なんだ?芳人。」
「おう!それがな、昔、ヴァンパイアが住んでたっていう城が、
まだこの国のどっかに残ってるらしいぜ。詳しい場所はわかんねぇって言われた。」
「そうか・・・フィルは?」
「俺は、昔いた銀髪のヴァンパイアには、4人の娘がいたらしい・・・
ってのは聞いたっすよ。」
「4人の娘?」
「なんか、長女は病気で死んで、次女はこの国のやつに殺されて、
三女は行方不明になった後、そのヴァンパイアの家?の地下で死んでたらしくて、
末っ子は父親のヴァンパイアが殺される数年前に自殺したらしいっすよ。」
「それじゃあ・・・母親のことは?」
「母親は、末っ子を生んですぐに死んじまったらしいっす。」
「なんか・・・不幸な家族だな。」
「そうっすね・・・俺も聞いてて可哀想だな~っておもったっす。」
「そんじゃルイスは?」
「僕は、ヴァンパイアが飢えを凌ぐために、動物を狩っていたという話は聞きました。
一種の言い伝えですね。動物を飼うときは、夜中に外に出してはいけないらしいですよ。」
「動物・・・なんか、ヴァンパイアも必死なんだな。」
俺だったら動物の血はやだな。不味そうだし。
「それじゃ、図書館にでも行ってみるか!」
結局、確かな情報は得られなかった。
でも、図書館に行けばあるいは・・・
俺たち5人は、みんなそう思っていた。
「えっと・・・ここだな。国立図書館ってのは。」
集合場所から少し歩いていった所に、その図書館はあった。
俺達の事務所なんかよりずっと大きい建物で、外見はレンガ造り。
左右対称になっている造りだ。
「でかいっすね・・・」
唖然としているのはフィル。
といっても、みんな呆然としてるんだけどな。
それくらい大きな建物だった。
「とりあえず、中に入るか!」
そうして俺達は巨大な扉を開いて中に入っていった
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