Cafe  Worldillia

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ペテン師のコトバ‐運命の坂‐

ペテン師のコトバ‐運命の坂‐


 ポルノグラフィティの「カルマの坂」を物語にしてみました。
乱文で本当にすみません。私の文才だとこれが精一杯です。許して下さい。
それでも読んでやろうという優しい方、ありがとうございます。
もし良ければ管理人まで感想等お願いします。


「あっ!!こら!まて!またお前か!!」

怒りに震えた声を背中に受けながら、僕は埃臭い人ごみの中を駆けて行く。

すれ違う通行人の顔を見る。

誰もが、「自分の事以外興味がない」って顔だ。

―なんで僕はこの街に居るんだ―

今盗んだものを握り締める。

まるで欲の塊でできているようなあの店主が、僕に追いつく筈など無い。





僕は何処までも駆けて行く。

誰にも届かない場所まで。








僕が居るこの街には、もう愛など無かった。

あるのは、大人達の醜い欲望だけ。

僕の眼に映る大人達は皆、人の形をした汚い欲望の塊にしか見えなかった。

なぜこの街はこんなにも汚れているのだろう。

―この世界に、僕の居場所はあるんだろうか?―




僕は生まれたときから独りだった。

同じ様な境遇の仲間と出会い、盗みを覚えた。

そうする以外、僕に道は残されていなかったから。






生きていくためには、善や悪など、何の関係も無いんだ。








僕を見て「神の御加護を」なんて言う奴も居た。

何が「御加護」だ?

なぜあいつは暖かい家の中に居る?

なぜ僕はあんな大人達にまで蔑まれなきゃならない?




―僕が一体、何をした?―









その日も同じ様に、街にやってきた。

相変わらず、街は欲望で溢れている様にしか見えなかった。

いつものように、盗みを働く。

駆け出そうとしたその時、大人達の汚れた流れの中に清らかな光を見た気がした。






一瞬、時が止まった。






今までに見た事の無い程、美しい少女だった。

馬が引く牢屋の中、鎖を繋がれ、明らかに無理矢理連れて来られた様だった。

服はボロボロ、顔も汚れている。

しかし、そんな事では隠し切れないほど、高貴で、楚々とした雰囲気が漂っている。

この街では見たことが無い。貴族の娘のようだ。




美しいエメラルドグリーンの瞳には、涙が光っていた。

その瞳に生きる望みは感じられない。








僕の脚は自然と彼女を追っていた。







街で1、2を争う大富豪で、

色々な街から若い娘を集めているという噂のある男の屋敷の前で、馬は足を止めた。




あんな美しい少女が、不浄な奴の手に落ちてしまう。

僕には、何もできないのか…。

何もできない歯痒さと大人共の卑劣さにに腹が立った。

怒りがふつふつと湧き上がってくる。

行き場の無い怒りが、叫びとなって出てくる。

僕は力いっぱい駆け出した。






―「神の御加護」は何処へ行った?―








夜が更ける。

盗みには慣れていた。

彼女を助けるには、それしかないと思った。

予想以上に重かった大きな剣を引きずりながら、彼女の元へ向かう。

剣など持った事も無い僕だ。

自分よりも何倍も重たい剣を上手く操る事ができず、自分にも刃が当たる。






どうしてだろう。いつものように脚が動かない。

もう、そんな事どうでも良いけれど。












この坂を上ればもうすぐ奴の家だ。














もう、僕に理性は無かった。

怒りに任せ、ただひたすらに剣を振るう。

どうやって彼女の元へ辿り着いたかは憶えていない。

しかし…

僕の見た清らかな光は、そこにはもう無かった。

光の消えかけた美しい瞳に僕が映る。

彼女は美しかった。

美しい微笑を、僕にくれた。

僕にできることは、




美しく微笑んでいたその笑顔を、穢れた身体から開放してあげることだけ。












もう、何も感じなかった。






僕の暮らしはこれからも、盗みを重ねるだけ。

また、あの店でパンでも盗んでくるか。





脚に、鈍い痛みを感じる。

そう言えば、怪我をしていたんだっけ。












―カミサマ ボクラガ ミエテ イマスカ?―











―カミノ ゴカゴ ヲ―


END







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