里財小説・「Sweet Season」・第三話w


そして、俺達はしばらく、話しながら病院の廊下を歩いていた―。しかし、ほとんど話しているのは里見だけであった。俺は、里見と一緒に歩いていることが、嬉しいんだけど、とにかく恥ずかしくて、ずっと下を向いて、里見の話に相槌を打つだけだった。おそらく、そのときの俺の顔は赤くなっていたと思う。しかし、心なしか里見の顔も赤くなっているように感じた。すると、おもむろに里見がこう言ったのだった。
「・・・ぜんって、・・・よな。」
小声だったので、よく聞き取れなかったのもあり、俺は聞き返した。
「・・・え・・・?」
「・・・財前って、可愛いよな・・・。」
里見が何と言ったのか分かって、顔が一瞬で真っ赤になった。
すると、次の瞬間、俺はすごい力で里見に腕をつかまれ、抱き寄せられた。俺は、一瞬、何が起きたのかわからなかった。前を向くと、里見がまっすぐに俺の瞳を見つめていた。俺はものすごく恥ずかしくなった。それから、10秒ぐらいしてからだっただろうか―?里見は俺の唇にそっと、優しくキスをした。俺はすごく驚いた。しかし、心の中では、少し嬉しいと感じた。この時、俺は初めて、自分が里見のことを愛していることを、確信した―。―そして俺達は、しばらく、そのままずっと動かなかった―。
☆つづく☆

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