夢の奥第5話


初めて誰かに言われた言葉。
誰かとはランだった。
とってもうっとおしっくって。何か自分の事ばっか考えてる人だった。
夢がほしい。
夢があったら聞かせてあげれるのに。
でも・・・
ランの事情がわかると、同情した気分で。なぐさめれるのは
私かも・・・
と期待して。
最後には自分がいると。私がいると言ってくれた。
でもね、まだね、
苦しいんだ。
香奈枝さんは・・どうするの?なぐさめれるのは私?
本気になってくれるのは私・・・?
いつも思うとね、とっても苦しくなる。
本当の気持ちは隠したまま。
あなたに知られたくないから。心配とかかけたくないから。
だから・・・・。

「うーん。きばらしにどっか散歩しよっか。」
いつも歩くと会うんだよなぁ・・。ランと。変なの。
!?
男の子はただ金髪をした知らない男のこだった。
・・・ほら期待してる。
来る。ぜったい来る。
やめなよ。ねぇとまらないっ・・・
スゥ・・・・。
「ランッッッッッッッッッッッっーーーーーーーーーーーー!!!」
周りにいた人がもっとざわめしい。
ハァハァ・・なっ・何してんだ・・ろ。
あれ・・・?
最近何も食べてないから・・・?
貧血・・。うわ。倒れる・・
一瞬ランが見えた。

あ・・・
夢・・・?
私にもあるの・・?夢・・・。
それとも・・・
現実っ!?

気がつくとそのままの状態の私。
ん・・・・。
今何時・・?
4時・・。あれから1時間も・・。
何だ。誰も心配してくれなかったんだ。
何してんだろ。ラン以外に気づけよなぁ。誰か・・・。
誰も心配してくれない事。この世界の常識。

きっと誰か見かけたが時間がないとかどう、とか、こうとかで見かけるだけだったんだろう。それにこの辺ホームレスいるし・・・。

「ラン・・。逢いたい。逢う事すらだめな距離だっけ?」
どうして。距離を縮める必要があるの?
逢いたい。
逢って、抱きついて、それから話して・・。
どこにいるの・・・?
こんな広い所じゃ・・・。どこか所じゃない。
わからない。あなたがいないとね・・元気とかないの。無くなるの。
!?
ランっ!
ランだよね!?ラン!!
「ラ・・え・・・?」
ユキト・・・だ。
髪切ったのかな?短い。なんかランにそっくり――――?
「お。ランの愛人さん。」
「髪は?」
「きった。」
「似すぎだよ。ランと。」
「うるせぇ。」
「ランはどこなの?」
「あ?あいつは多分帰った。」
「どこに?」
「樹の中じゃねぇ?」
「え?
「人間は入れるの?」
「いや。多分ムリ。樹の中は人間が入るとけがれて枯れる。」
「え?」
「え?ってうっせっ。知りたきゃランに聞きゃあいいだろ?」
「ムリ。樹の中に私は、はいれないもの。」
「いれたろか?」
「ううんいい。じゃあ私は待つ。樹で待っとく。」
「はいりゃいいのに。」
「ううん。私、自分ではいれるの待つ。」
「はっむだな行動だな。俺がいれてやるって言ってんだ・・・あっ話の途中だぞっ」

だめ。
これ以上だめ・・。
たえきれないっ・・。
あなたの元へ今すぐに。

樹にたどりつく。
「あんね・・ラン・・。」
息切れして声が出ない。
「ランっ私・・幸せとかランがくれるの。」
「お願い。ラン。出てきてよ・・・。」
もう・・
いつもいつもいつもいつも。
泣いていい?
ちょっとだけわがまま言わしてくれる・・?
「ねぇっ私は!?どうして消えちゃうの!?ランッッっーーーー!!!」
あー。のどイタ・・。
叫びすぎかな・・。

「よっ」
ファとなびく、樹の風。
「ら・・。ラン・・・。」
ランも泣いていたのか目の下が赤い。
「どこ行ってたの?めっちゃ心配した・・。」
ああ。
とまらない。
いつも泣かない私が・・。
嬉涙なの?それとも・・・・
「何で泣いてるの?」
そんなの・・こっちが聞きたい。
「知らない。ランが帰ってきたからじゃない?」
またほら、強がる。
「俺、お前と別れに来たんだ。」
・・・?
「別れって・・。」
ランは樹にポンと手をのせる。
「寿命が来たんだ。俺はまだ願い事とか聞いてないし。それに・・」
それに・・・?

「この樹は後、7日間しか生きれない。」

う・・・そ・・・?
「嘘でっ・・!」
ランは寂しそうに笑顔を見せて顔を横に振る。
「何をやってももう・・だめだ。あきらめるなとかそういう問題以前なんだ。だから・・」
キッと加奈はランに視線を向ける。
「どうしてよっ・・私たちは結局・・」
「そう。結ばれる事はないんだ。」
ヘタンと加奈が座り込む。
樹にもたれてランは暗い顔のまま。

何も手出しの出来ない運命は私たちにとってただむなしく思うだけ。

「勇気だそう。ぜったいいける!」
と言う資格など私たちにはない。

だからこそ悔しい。

私たちに何が言えよう・・・。

続く。

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