なんちゃって妄想ワールド(Repetition)


連合・SIRN両軍は、戦いよりもまず、世界の建て直しが先決と考え、各国で復旧作業が行われていた。
両軍との話し合いが中立国立会いの下、幾度も行われた。
会議の内容からして、世界は安定し、静寂を取り戻す方向へと向かわれると思われていた。

SIRNの議長も変わり、和解という形で終わらせようという動きが見えていた。
新議長『リョー・スタンド』。
彼は人柄もよく、話も分かる人である。
SIRNの軍人からも信頼も高い。
そして今日。
中立国『エクアル』の最高責任者、『クナリ・バレィ』と会談をする予定だった。
スタンドが、側近の部下に云った。
「今日は中立国のトップの方が来られる。
もうすぐ時間だ。お迎えに行ってくれないか?」
側近は了解し、自分の部下と共に車へと向かった。

その頃、バレィはスタンドに会うべく車に乗っていた。
バレィの横にはボディーガードらしき側近が1人座っている。
彼は、細いサングラスの様な棒状の物で目の周りを覆っている。
そこに、バレィが云った。
「ここの議長は確かに話が分かる方だがな。本心が読めん」
その言葉に、側近の男が返した。
「その様な発言は慎んでください。仮にも今日は平和条約の答えを出していただくという大事な・・・」
最後まで云わないうちにバレィが、
「分かっているよ。さぁ、もうすぐ着くぞ。降りる準備をしておけよ」
と云った。
本来は側近が面倒を見るのが妥当だろうが、バレィは面倒見がいいのか、自分のことは自分でしなければ気がすまないのか。
そういう性格だった。

車がスタンドの側近の前に停まった。
「クナリ・バレィ議長でございますね。私はスタンド議長の側近のキリ・ハイムです」
側近はバレィに挨拶をした。
「わざわざ迎えに来てもらって。ありがとう」
バレィは礼を云った。
「こちらです」
そう云うと、側近はスタンドの待つ建物へと案内した。

数分歩いた後、建物へと着いた。
その建物の最上階に居るスタンドの元へ向かう途中の長いエレベーターに乗り、バレィは外を見ていた。
敷地内に兵士が何人も歩いている。
もうすぐ兵士も不要となる世の中が来るか・・・。
バレィは思った。
そうこうしている内に、最上階へと着いた。
「では、こちらです」
側近は部屋へと向かい、扉を開けた。
その扉の向こうにはスタンドの姿があった。
「ようこそ。クナリ・バレィ議長」
スタンドは第一声を発した。

話し合いは進み、平和条約へ同意するという考えと答えを受けた。
「せっかくです。敷地内を案内しましょう」
スタンドが2人に云った。
敷地内を案内されている途中にスタンドはバレィに尋ねた。
「どこで彼のような優秀なボディーガードをスカウトされたので?議長は余程彼を信頼しているようで」
「彼は元々わが国に居た兵士です」
バレィは流すように云った。
その答えにスタンドはフッと笑い、切り替えした。
「いや、失敬。話は変わりますがエクアルはこれからどのようにするつもりで?」
中立である立場のエクアルがこれからどうするか。彼はそう訊いてきた。
「中立の立場を貫きます」
「そう云われると思いましたよ」
バレィがそう答えると分かっていたかのように云った。
「そういえば彼の名前を訊いていなかったね」
スタンドはボディーガードの男に訊いた。男は、
「ハウ・ドリアです」
と、名前を云った。
「そうか」
スタンドはまた微笑しながら云った。
その時、大きな爆音がした。
振動が起き、爆風で施設の一部も破損した。
「何が起きた!!」
スタンドは近くに居た兵士に訊く。
バレィは爆風で飛ばされたが、ハウのおかげで助かった。
「大丈夫ですか?」
ハウはバレィの身を気にした。
「あぁ。しかし、何が・・・」
突然の出来事に何が起きたか把握できていなかった。

爆発が起こる前に、3人の少年たちがSIRN軍施設内に侵入していた。
「新兵器のデータ奪取だろ?」
1人の少年が云う。
「何処にあんだよ、んなモン」
もう1人の少年が愚痴を云う。
「ここみたいだね。隊長から大体の位置図預かってる」
冷静な口調で最後の少年が云った。
「んじゃ、さっさと終わらせるか」
3人は新兵器のデータ目指して走り始めた。

走って辿り着いた場所は、大きな建物の前だった。
それは、つい先ほどまで議長の会議が行われていた建物だった。
「ヒョー。デッカイなぁ」
「探すの大変かもよ?こんなにデカくちゃぁさ」
「手分けする?ちゃんと連絡取ればいいし」
そう云って、3人はバラバラに建物の中へと入っていった。

軍服もSIRNの一般兵の物を着ていたため、そう怪しまれる事もなく、施設内を歩き回った。
すると、通信機に連絡が入った。
「見つけたよ。さっ、脱出しよ」
1人の少年が発見したという連絡が入り、脱出を開始した。
「おーっと、チョット待てよ。施設ぶっ壊していかなねぇのか?」
違う少年がもう1つの任務を思い出したかのように云った。
「あっ、そうか。んじゃエリア3に集合な」
やる気があるのか無いのか。
少年たちは軽い感じで会話をしていた。

エリア3と少年たちが名づけた場所に3人は集合した。
「チャチャっと終わらせようぜ」
そういうと、持っていた手榴弾を施設の中へ投げた。
その手榴弾はおかしいくらいの火力を持っており、その施設は半壊した。
それを訊きつけ次々とやってくるSIRN兵士。
「やっぱ来るよねぇ。逃げれっかな?」
戯言を云いながらも逃げる気などなく、マシンガンで反撃を始めた。
軽々と兵士を打ち倒していく少年たち。
「フライドぉ。キリないよ、これじゃぁ」
そのフライドと呼ばれた少年は、
「脱出を最優先しよう。離脱するぞ」
と答えた。
「だってよ、リンジ。聞こえたかぁ?」
もう1人の少年にも呼びかける。
「聴こえてるよ。お前こそちゃんとついて来いよ、フル」
口が達者な少年はフルという名前らしい。
そして、3人は施設内から脱出しようとし始めた。

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