なんちゃって妄想ワールド(Repetition) 3


「とりあえずはここまで来れたけど、多分来るわね」
トミィは指揮官席に座り、副艦長の『スト・タツナ』に云った。
「でしょうね。ここまでスムーズに来させたのも罠かもしれませんし」
彼は淡々と職務をこなす姿とは裏腹に、たまに陽気な一面を見せる。
「でも、何があってもデータは基地に持ち帰らないと」
トミィはこれからの道のり、何が起こるかと考えると先が思いやられた。

SIRNの母艦の中では、個室にバレィとハウ改めショーイの姿があった。
「どうなさる御つもりで?SIRNが新兵器を所持していたなどと」
ショーイはバレィに今後のいきさつを問いた。
「どうするも何も、こんな状況で平和などと云わせるものか。ちゃんと話の場を設けてもらわねばなるまい」
「本国へはいつ御戻りになさりますか?国を空にしておく期間を長くしていては、政治もできません」
ショーイはさらに尋ねた。
「だが、今はこちらの問題が先だろう。1つ1つ解決していかねば」
バレィはそう云ってため息をついた。
そこに、スタンドが部屋に入ってきた。
「これからこの艦も出航らしいので、下船の準備はよろしいですか?」
やはり戦闘にでるのか。
そう思い、バレィは深刻な表情をした。
「迎えの船も出させています。それに乗りっていただけたらと」
「では、また次回に話し合いの場を設けてもらえますかな?」
「えぇ」
スタンドはまた、会談を行う事を承諾した。
その時、艦内に警報アラームが鳴り響いた。
『本艦はこれより、緊急発進します。総員、直ちに持ち場へついてください』
その艦内放送を訊き、ショーイは、
「この艦はもう出航なさるので?!バレィ議長もまだ艦内に居られるというのに!」
とスタンドに云った。
「これは、想定外の事だ。どういう事かブリッジに行って確かめてくる」
そう云ってスタンドは部屋を飛び出し、それと同時に艦は発進した。

ブリッジにスタンドが飛び込んできた。
「どういう事だ!まだエクアルの議長もお乗りになっているのだぞ!」
その言葉にも驚いたが、まだスタンドが乗船していたことにクルーは驚愕した。
「議長!?まだ乗っていらしたのですか?!」
艦長の『アリス・サクラ』が云った。
「私の事はどうでもよい。緊急事態とはいえ・・・。クッ、状況は!!」
スタンドはバレィたちはどうにか理解してもらう事にし、現在の状況をオペレーターに訊いた。
「現在、カミノ隊がデータを奪取したと思われる艦と戦闘中。苦戦を強いられているようで、救援要請が出ています」
カミノ隊。
それは、前大戦で戦果を残したジンの指揮する隊だった。
「敵艦の所属は?まぁ連合だろうが」
「連合艦です」
スタンドはやはりか、と思った。
「私はバレィ議長にこの事を知らせてくる。如何にかしてこの事を理解してもらわねば」
「なら、部下に行かせます。議長はそこに座っていてください」
そう云われて、スタンドは艦長席の一段上の席に座った。

「そんな事っ・・・」
ショーイは云い掛けた事を止めた。
「とりあえず、ブリッジへお呼びするようにと云われてきましたので」
そうクルーに云われ、案内されながらブリッジへと向かった。

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