なんちゃって妄想ワールド(Repetition)22


そこに、SIRN歩兵隊が到着し、戦闘が始まった。
中でも目立っていたのは3隻のクルーたちだった。
ジンとトオルは目を見張る強さを見せ、敵兵を次々に蹴散らしていく。
調子を取り戻したマサキとクシィも引き劣らない強さで次々となぎ倒していく。
クシィの武器は以前破壊され、新しい物を使っていた。
といっても倒した敵、リンジの大ガマを改良した物だった。
だが、それを使いこなしマサキと共に異様な強さを発揮した。
スゥはショーイの後ろから援護し、ショーイは前線へ出て敵を倒していく。
そして、妖刀を2本使い敵の急所のみを狙い倒していくシュウ。
以前の事が吹っ切れた、というよりは別人になったといった方がいいかもしれない。
斬った敵兵の返り血を浴び、軍服も、髪の毛も刀も赤一色に染められていた。
ショーイはその光景を見て以前、シュウが天邪鬼を使った時の事を思い出していた。

前大戦。任務を命じられ敵基地へと侵攻するポセイドン。
その艦内でシュウは1本の刀を見ていた。
「新しい武器か?」
ショーイが後ろから声をかけると、
「あぁ。こいつには何かを感じるよ」
といつもと違う感じのシュウがそこに居た。
戦闘に出て、天邪鬼で敵兵を次々と斬り殺していく。
敵の返り血を浴び、赤一色に統一されたシュウ。
1人で何十人もの敵を倒した。
敵兵はその姿を見てシュウの事を『鬼神』と呼んでいた。
その任務以降シュウは天邪鬼を使わなかった。
「この刀に取り込まれそうになるよ」
シュウはそんな事を云っていた。

その姿が今目の前に蘇っている。
『鬼神』と呼ばれた男が2本の鬼の名を持つ刀で敵を倒している。
ショーイはふと前方を見ると、ハンマーを持った1人の兵士が歩いてこちらに向かってきているの見た。
「あいつは」
陸地で前に戦い自分と対等、もしくはそれ以上をいっていた敵兵、フルだった。
フルは歩きながら砕玉を振り回し、敵に当て倒している。
突進してくる敵も体術でかわし、とどめは砕玉でさす。
以前とは明らかに違う様子の敵兵を見て、ショーイは恐怖を感じた。
何か感じる・・・
そんな感じがした。
ショーイはこれ以上味方に被害を出さない為にも、と思い、フルに向かっていった。

フルもショーイが自分の方に向かってくるのが見えた。
頭上で砕玉を振り回し、ショーイに向けて投げた。
ショーイはそれを回避し、ナギナタで一気に刺そうとした。
リーチを活かした攻撃だったが俊敏な動きでそれを回避し、フルは戻ってきた砕玉を受け止めた。
「ちっ、なら」
ショーイは銃を取り出しナギナタを片手にフルへ向け撃った。
次々と飛んでくる銃弾を見切ったように回避するフル。
銃の攻撃が終わったと思った次の瞬間、ナギナタの刃がフルの頬をかすめた。
頬を伝っていく一筋の血。
手で拭いてフルは次の攻撃をしてきた。
今までよりも回転数を増し、それがショーイに向け飛んできた。
フルは攻撃で砕玉を手から離したことはなかったが、使い方を変え、飛び道具として使っていた。
「何ッ!?」
予想以上の速さに対応が遅れ、それはショーイの左腕に直撃した。
「ぐあぁっ・・・!!!」
激痛に襲われ腕を見てみると、腕は見事に吹き飛ばされていた。
傷口からは大量の血が流れている。
軍服をちぎり、傷口を止血する。
片腕となったショーイにフルは銃を向けた。
引き金を引こうとした時、それは阻止された。
銃口はきれいに斬られ、その次にその刃はフルに向けられていた。
その柔軟な体使いで後退し、体勢を整えた。
鬼神の次の相手は過去仲間だった男にどこか似ていた。

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