なんちゃって妄想ワールド(Repetition)23


フルは素早く避け続けた。
フルはただ避け、逃げ続けていたのではなかった。
投げた砕玉の所へうまく行き、武器の回収に成功した。
武器を持つと同時にフルは攻撃をしてきた。
1本の刀でそれを弾き、一気に間合いを詰めた。
フルは器用に砕玉を引きながら銃を抜き、シュウに向け放った。
寸前で見切り、ギリギリで回避し、体勢を立て直した。
そこに、一本の矢がフルの体の横を通った。
スゥが援護に来た。
さらに続けてフルに向け次々と射る。
立て続けに攻撃され、一瞬態勢が崩れた。
その隙を突き、シュウは一気に斬りかかった。
砕玉で防御をしたが、鉄であるそれも天邪鬼の前では意味を成さなかった。
砕玉は2つに斬られ、もう1本でロトの腹部を貫いた。
傷口からは血が流れ出したが、フルは気にせずに一歩後ろに退き、銃を連射した。
「そんな・・・」
スゥはシュウがフルの体を刀で貫いたのを確かに見た。
だが、動きが鈍る事もなくまだ攻撃をしてくる。
銃を撃つたびにその傷口から血が吹き出ている。
平気に見えたが、フルの体はすでに限界が超えていた。
急に攻撃が止み、フルの腕がブランとなった。
フルは電源が切れたかのようにその場に立っていた。
スゥがすぐに近くへ寄ってみると、フルはすでに死んでいた。
「この人・・・」
薬で神経系が侵され、痛みも感じなくなっていた為腹部を刺されても動じなかったのだ。
シュウはスゥにこう云った。
「ショーイさんを安全な場所に連れて行け」
そう云ってシュウは、次の戦いへと向け戦場を駆けた。

海上では、セピアが連合艦隊と激戦を繰り広げていた。
しかし損傷が酷く、これ以上は戦う事が無理だった。
そこに2隻の敵艦が攻めてきた。
決死の攻撃で対応したが、敵の砲撃がブリッジに直撃し、セピアの艦長及び操縦士、オペレーターが全員戦死した。
整備士たちは艦が沈みかけている事に気付き脱出した。
先の攻撃で身動きが取れなくなっていたセイントはその光景を見て愕然としていた。
共に航海をしてきた2隻がすでに沈没。
動揺は隠せなかった。
その時、前方で連合艦が数隻沈んでいくのが見えた。
そこに通信が入ってきた。
「セイント、無事か!」
それはジーク・マクナルドの声だった。
「ジーク・・・さん?」
アイは心強い増援に少し安心した。
「あとの2隻は!?」
「撃沈されました・・・」
その情報にジークは唖然とした。
「そうか・・・しかし、貴艦が無事でよかった」
ネガは動けないセイントの援護へと向かった。

司令塔地下にて、ブエル隊が集合していた。
「エース。我々も動こうぞ」
マザーがゆっくりと云った。
「了解しました」
リーチとその部下たちは出撃した。
「フフフッ、全ての人間共に見せ付けてくれる」
横にいるガルーは黙ってモニターから外の様子を見ていた。
ブエル隊は皆それぞれの仮面を着け、戦場に出た。

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