なんちゃって妄想ワールド(Memory)9


3人は格納庫に集合していた。
「来たな。これを見てくれ」
3人は指差された方を見上げた。
そこには3機の戦闘機が配備してあった。
「これは・・・」
「連合が放棄していった機体だ。これを言うのは気が引けるが、実際連合の物の方が機能もいい」
ロンは機体を見上げながら言った。
「そこでだ、君たちにこれに乗ってもらえればと思うのだが」
ユウキたちは顔を見合わせた。
「うちの隊の中で、シュミレーションが一番上手くいっていたのが君たちだ。頼まれてくれんかね?」
「よろこんで」
ユウキが答えた。
他の2人も同じ意見のようだ。
「おぉ、助かるよ。うちの艦にも機体は配備されているのだがねぇ。これが使えれば、作戦の範囲も広く出来る」
ロンは嬉しそうに言った。
そして、こう付け足した。
「でだ。連合のカラーリングのままでもアレだ。希望のカラーを言ってくれんか?」
3人の表情が明るくなり、色々と意見を出した。

マイたちは戦艦で、次の配置場所へと移動しているところだった。
マイは、セナと逢った事をボーっと考えていた。
「何であいつがSIRNなんかに・・・。そんなの、もう」
連合とSIRNは敵対関係。
そんな事は、世界の誰しもが知っている事実なのに。
自分が連合にいるから、セナはSIRNを辞めた。
なのに何故・・・?
そんな事ばかりが頭の中を駆け巡る。
そこにミルが来た。
「どうしたの?マイ。最近ずっとだよ?」
マイの事を気遣った。
「ううん、なんでもないよ。ごめんね、心配かけたみたいで」
気持ちを押し殺し、明るく振舞った。
「それならいいんだけどさっ。そうそう、『リベル』に着きそうだよ」
リベルとは、開戦当初に置かれた、連合最大の拠点基地の事だ。
「なら部屋に戻って待機してようか」
マイとミルは自室に戻って行った。

連合軍『フォルタレザ』拠点。
そこには、マイ・ミハルドの父、『ギン・ミハルド』大佐の姿があった。
彼は十二分にこれ以上に出世出来る戦果も残し、本来なら前線に出る必要もない人間だった。
だが、彼はあえて前線に残り、戦場を部下たちと共に戦う道を選んだ。
勲章の授与式にも出席せず、昇進も大佐までしか受けなかった。
「SIRNに南下して来ている部隊がいるようだな」
ギンが部下に言った。
「えぇ。ギアナまで侵攻してきています。このまま進むとすれば、ここも射程内に入る距離ですよ」
部下がため息をついた。
「ふん・・・。準備はしておいた方がいいな」
「そうですね」
ギンは指示を出し始めた。

その頃、連日戦闘で疲れているテムジン隊に、次の命令が下った。
「フォルタレザねぇ。小さい拠点でも叩いておけってか?」
セナが言った。
「そうだよね。只でさえギアナ陥落させて、疲れてるってのに」
ティアはセナに同意見だった。
そこに、ユウキが言った。
「さっき隊長たちの話を聞いたんだけどさ、そこに相当な実力を持つ指揮官がいるらしい。だから、小さい拠点にいる間に叩くんだと」
「でも、流石にあちらさんとて気付いてんじゃね?俺ら、だんだん南下してるわけだし」
ミヤケが自分の意見を言った。
「案外苦戦するかもって事ね。流石私のダーリン♪」
ナツメが言い、ミヤケが苦笑した。
「ユウキ君たちは次からは機体で出るんでしょ?」
メディナが訊いた。
「あぁ。俺ら3人はそうなると思う」
「なら陸戦は俺たち4人で小隊を組む事になるな」
ジークが言った。
「ヘッ。俺がその実力指揮官ってのを討ってやる」
セナが意気込んで言い、その頃にサミズと護衛艦隊は出港した。

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