ディサイション・パワード 2部第17話



少年たち3人が出撃の準備をしていた。
「カイ、どういう奴らが乗ってるんだ?その艦には」
カイは馬鹿にしたような云い方で答えた。
「雑魚バッカさ。僕たちからすればね」
他の2人が興味なさ気にから返事をし、そこにノゥから指令が出た。
『ノゥだ。今回で沈めるに超した事はないが、まぁ無理はしないよう』
3人は了解し、すぐに出撃した。

アドバンスはどうにか補給をする為にデブリ宙域へ来ていた。
そこまでしなければならないほど過酷な選択だとクルーたちは身で感じていた。
その中、渉流が幟唯と話していた。
「あのさ、前地上でお前が負けた相手にかなり怒ってたよな?どしたんだ」
ずっと気にかけていて、それをやっと訊けた。
「あの色のディス、忘れもしないよ。お姉ちゃんを殺した奴なんだ」
渉流は驚いた。
「それでか・・・。姉さんはいつ?」
「前の大戦で、奴らが私たちのいた基地を攻めてきた時だった」
渉流はそれを真剣に聞き、幟唯は続けて話した。
「もう陥落しそうで、隊員の私たちには退避命令が出たの」
そこで渉流が疑問に思った事を訊いた。
「お前、前の大戦ってまだ11くらいじゃないか?」
幟唯は頷きこう云った。
「その日は私の模擬訓練の日だったの。それでそのまま戦闘に・・・」
渉流が黙ってそのまま話を聞き始めた。
「それでその時お姉ちゃんは出撃してて、撤退命令が下った後も他のパイロットと一緒に時間稼ぎっていって」
幟唯がそこから俯き加減で話した。
「そこにあいつが来て、お姉ちゃんの機体を落として・・・」
渉流はこれを訊いてよかったのか少し戸惑った。
そして話してくれた事に礼を云った。
「悪かったな・・・。嫌な事思い出させて」
幟唯は首を横に振った。
渉流はそんな幟唯を見て云った。
「お前は俺が守るから。俺が・・・」
幟唯は顔を上げて渉流を見た。
そしてこう云った。
「ありがとう・・・」
そしてそのまま渉流に抱きついた。
無重力なのでそのまま慣性の法則でその方向へ飛んだ。
渉流は幟唯の頭を撫で、2人は抱き合ったまま宙を浮いていた。

どうにか補給が完了し発進しようとした時、オペレーターの1人が叫んだ。
「レ、レーダーに敵影!数、3!」
天は不愉快になった。
「たった3機で我々を?何の冗談のつもりかねぇ、政府は」
そして、パイロットたちに出撃命令を出した。
3人は自分の機体に乗り込み、出撃準備を完了させた。
そして、外へ飛び出して行った。
前方には3機の見た事のない機体がこちらへ向かっていた。
3機全てが特殊武装で、上級パイロットを意味していた。
先頭にいる1機は金色で型にはミサイルポットを装備し、両手にはランチャーを装備。
背中には強化型ブースターが搭載されていた。
全身は特殊装甲を装着しており、かなり重装型だ。
こちらから見て右側の機体は黒い装甲で、大型のカマを装備している。
黒い大きなウイングも背中にあり、機動力が高そうだ。
そして最後の1機は背中にガンポットを4基装備しており、他の装備はビームソードとビームガンがあった。
「何だよ、あいつら・・・」
渉流が絶句した。
「来るよ!」
前方から向かってくる3機は一気に加速し、幟唯たちを捉えた。
「無理すんと死ぬぜぇぇぇ!!!」
黒い機体がカマを振ってきた。
これに乗っているのはイルスだ。
「この新型装備、使ってみるか」
背中から有線式ガンポットが射出され、それが宙を浮かびながら3人を襲う。
この機体のパイロットはタナトス。
「散開だ!」
3人はバラバラに回避した。
「君たちねぇ、そんな乱暴な戦い方じゃあ無理だよ」
金色の機体に乗るカイがランチャーを撃った。
砲口から強力なビームが撃たれ、ケントがそれをフィールドで防いだ。
「まずいぞ!こいつら・・・強い」
焦る3人に敵から通信が入った。
「久しぶりだねぇ、ワタル。そっちはケントか。幟唯はどこだい?」
3人はその馴染みのある声ですぐにそれが誰だか分かった。
「カイ・・・?」
幟唯が魁に云った。
「その白いのがシイか。まぁ、何でもいいんだけどね」
話し方は違うものの、それは確実にカイの声だった。
「お前、地上で・・・」
渉流が死んだと思っていた魁の存在に動揺していた。
「ハハハッ!俺が死んだと思っていたのかい?まぁ無理もないね」
魁は地上で確かに傍から見ればあそこで討たれていた。
しかし、魁を討った様に見せかけたのは特務隊の隊員だった。
それで地上を脱出し、宇宙へ上がって来ていたのだ。
「さぁ、話は終わりだよ。ここで死んでもらうからね」
そういうと、さっきとは別のランチャーで撃った。
ケントはフィールドで防ごうとしたが、寸前で回避した。
「片方は実弾か!?」
爆煙の中からイルスの機体が出てきて、ケントに斬りかかった。
「もらったぁぁぁ!!」
ケントが回避しようとした所に幟唯が割って入った。
カマをソードで切り払い、ケントに云った。
「コイツは私が。ケントの武装では相性が悪いわ」
細身の刀よりは太目のソードの方が分があると幟唯は考えた。
「分かった、任せるぞ」
ケントはタナトスの方へ向かった。

自分たちの立場が立場だけに仕方のないことだが、渉流は少し戸惑っていた。
「ワタル、君では僕は倒せないよ」
そう云うと、肩からミサイルを発射した。
セイバーでそれを爆破させ、攻撃に移ろうとした。
しかし、魁が爆煙の中から飛び出してきて、ランチャーで殴った。
「ぐわあああ・・・!!」
体勢を崩し、無防備になった渉流に魁が砲口を向けた。
「終わり」
渉流へ向けてランチャーが撃たれた。
しかし、それは前に出てきた何かによって防がれた。
「アマツ・・・。艦は?!」
渉流はまた天に助けられた。
「艦はすでに退艦させてある。ここが正念場だ」
2人は魁に向かって行った。

ケントは見慣れない武器を使う相手に苦戦していた。
懐へなかなか入れず、攻撃が与えられない。
セイバーで応戦するもののすぐに回避される。
「チッ、こいつは!!」
ウイングを展開させ、一気に敵に近づこうとした。
「おーっと、そいつはさせないぜ」
タナトスは腰から何かを取り出し、投げた。
それは閃光弾で、ケントは視界を奪われた。
「クソッ!前が・・・」
視界が戻った時にはすでにガンポットがケントの機体を囲んでいた。
「決めだ」
全基がケントに向け一斉放射される瞬間、もう1機の敵機が突っ込んできた。
それはイルスだった。
「ググッ・・・邪ぁ魔すんなぁぁぁ!!!」
そいつは信じられないことに味方機に向け攻撃をした。
「カイ!イルスがタイムリミットだ。艦もどっか行ったみたいだし、撤退しよう」
タナトスがそういい、魁も了解した。
3機はもと来た方へ撤退して行き、4人はどうにか難を逃れた。

レボリューションからその様子を見ていたヨウが微笑し、云った。
「面白い画になったな。あの新型もあちらへ注意がいっている。我々は下手に介入せん方がいいだろう」
様子見が終わり、彼らは基地へと戻って行った。

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