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ディサイション・パワード 2部第24話
ノゥはフォルティッシモを2体も相手にしているのに、全く引き劣らない強さで戦闘を行っていた。
ジミュートと弥生は半ば焦りの色が見えてきていた。
「お前たちはここで消しておかねばならんのでな」
セイバーで斬りかかって来た弥生を素早い身のこなしでかわし、強烈な蹴りを喰らわせた。
「きゃあああ!!」
弥生は悲鳴を上げ、遠くへ飛ばされる。
するとノゥは、ディストラックの右手にエネルギーを集中させ、一気にジミュートに殴りかかった。
ジミュートは対応しきれず、左の拳1つで敵の攻撃に対抗した。
やはりそれで耐えれるはずもなく、左手は腕ごと弾け跳んだ。
「グッ・・・クソッ!!」
衝撃で吹き飛ばされたジミュートだったが、体勢を立て直し、右手のセイバーで攻撃しようとした。
そして、相手に照準を合わせようと前を見た。
すると、目の前にノゥの機体があった。
「終わりだな、ジミュート」
敵機が目の前で拳を挙げてくる。
左腕の損傷で、フォルティッシモの動きも鈍くなっており、対応が出来なかった。
終わった・・・。
ジミュートはそう思った。
その時、後方から敵影が確認され、コックピット内に警告アラームが鳴り響く。
ノゥも攻撃を止め、その方向を見た。
それは大きなカマを持った黒い機体だった。
「イルスか」
ノゥが味方機の生存に意外そうな顔をし、そしてとどめに入ろうとした。
しかし、イルスは正常な状態でなかった。
「ノゥぅぅぅ・・・ノゥノゥノゥノゥぅぅぅ!!!」
黒い機体は、物凄いスピードで突進してきた。
そして、ノゥの機体に大ガマで斬りかかってきた。
「貴様、正気か!!」
ノゥはイルスに云った。
「てめぇ・・・俺にぃ、俺に何をしたぁぁぁ!!!」
上官であるノゥに暴言を吐きながら再び攻撃をしてくる。
ノゥは出来る事なら下したくなかった決断を下した。
「時間切れか。私に楯突こうなら死ぬがいい」
再び拳にエネルギーを溜め、そしてコックピットを一突きした。
ZEROのメンバーを2人も倒したイルスは、上官であるノゥによって瞬時に処分された。
すると、ノゥのコックピット内で警告アラームが鳴り出した。
振り返ると、弥生のフォルティッシモがセイバーで撃ってきていた。
全てをフィールドで消滅させ、拳に溜めたエネルギーを放った。
弥生は回避し、さらに攻撃を続ける。
ノゥは、もう1つの敵影にも気付いた。
「フッ、君等が何人集まろうと」
ノゥは余裕の表情を見せ、一旦距離を置いた。
ジミュートと弥生は敵を捉えたまま突進して行った。
ノゥは両手にエネルギーを溜め、一気に間合いを詰めた。
ジミュートと弥生はスピードを緩める事無く、そのまま攻撃態勢に入った。
ジミュートは残された右腕のセイバーで、弥生もセイバーで突いた。
ノゥの攻撃はコックピットの真横にかすり大穴が開き、ジミュートはその衝撃で外に放り出された。
2人の攻撃はノゥの機体の両肩を捉え、突き刺さっていた。
すると、腕に溜まっていたエネルギーが一気に爆発し、ノゥの機体は吹き飛んだ。
弥生も機体ごと吹き飛ばされ、ジミュートの機体も吹き飛ばされた。
ユウキはその光景を見て、突然苦しみ始めた。
「うぅぅぅ・・・うわぁぁぁ!!!」
バーストのクルーは驚き、ユウキを見やる。
「た、隊長?!」
ユウキはその場に倒れ、少しして起き上がった。
「フフフッ・・・フハハハハ!!」
クルーはまた驚いた。
そして、ユウキは人が変わったかのような口調でクルーに云った。
「最終目標はまだ達成してはいなかろう?早くナツメと合流しろ」
クルーは云われるがままに行動し、宙域から離れた。
弥生は少し気を失っていたが、目を覚ました。
辺りを見渡し、ふとジミュートの事を思い出した。
「ジミュート?ジミュート!!」
すると、すぐに応答があった。
「あぁ?何だよ、オーシャン」
ジミュートはあの爆風の中生きていた。
「ジミュート!無事だったのね!」
ジミュートは放り出されたあと、すぐに機体へ乗り込もうと機体に近づいていたのだ。
そして、機体の後方へ来た時に爆発が起こり、偶然生き残った。
「自分でも吃驚だ」
2人は自分たちが生きている事を確認した。
ヨウは自分の攻撃を全て見切っている相手に苦戦していた。
「何で、何であなたがそんなモノに!」
ナツメは答えた。
「私が元々政府の人間だからよ。まぁ政府なんてどうでもいいんだけど。それに、私はナイーブという名前ではないわ」
ヨウが云った。
「お前は俺と会った時からすでに」
「えぇ、そうよ。私の名前はナツメ・アキマ。それに、あなたにそのディスを預けたのはシステムを育ててもらう為よ」
ヨウはその名前を聞き、驚愕した。
「政府のトップクラスの人間だったか。俺としたことが、不覚だった」
そして、ヨウはセイバーで斬りかかった。
しかし、それは弓で切り払われた。
「育てさせる?システムとは何のことだ!」
ナツメはその質問に答えた。
「私たちはこの世界の人間ではないわ」
ヨウが云った。
「何を意味のわからない事を!」
しかし、ナツメは声色一つ変える事無く云った。
「でも事実よ。私たちはこの世界とは違う『リアルワールド』から派遣されてきたの。といっても成功するかしないかの実験だったんだけどね」
さらに意味のわからない事を云う。
「そして巨大な女神が消えた今、私たちの任務は終わったって訳」
ヨウは当たらない攻撃を続ける。
「一応最後まで聞いて逝きなさい。そして、リアルワールドへ還る為にはこっちに来た時と同じシステムが必要なの」
ヨウの攻撃を回避しながら云い続ける。
「そして、その次元転送システムの初期段階があなたのディスが使える瞬間移動なの」
ヨウの攻撃は、何度やっても当たらない。
「私の仲間が乗っている戦艦にそのシステムを移せば私たちは還れるの。それで任務完了って事」
ヨウの機体を押さえつけ、攻撃を止めさせてこう云った。
「あなたがその機体を返してくれるなら命までは取らないわ。こちらとしても出来るだけ無傷で奪還したいし」
ヨウは微笑し、こう云った。
「断る」
「そう。残念ね」
そう云うと、弓の弦を限界まで引き、ヨウの機体のコックピットに照準を合わせた。
その時、ヨウがこう云った。
「俺が死んでも・・・次がいる」
ナツメはそれを聞いた後、無言で弦を離し、矢はヨウの乗っているコックピットを貫通した。
そして、ナツメは機体を回収し、ユウキの元へ向かった。
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