ディサイション・パワード 3部第6話



ネアンたちは一気に敵本部の中核部に攻め込もうとしていた。
「我々と第2、第3部隊で一気に攻め入る。敵防衛網の雑魚は後方の部隊に任せておけばいい」
ネアンは上官に今回の戦闘の指揮を任されていた。
彼が率いる十数機の機体が、向かってくる敵を蹴散らしながら奥へ進んでいく。
「ケッ、雑魚ばっかじゃねぇか。何処だよ、前いた奴はよぉ」
イェルが敵を次々と倒しながら突進していく。
リスとジロンドも着々と敵を倒していく。
そんな中、ネアンは次の任務の準備を同時に行っていた。
それは、あるターゲットの事についての情報をデータにまとめるという事だった。
他のメンバーが奮闘してくれるお蔭で彼の作業も順調に進んでいた。

ジミュートと上官がいる部屋に入ってきたのは弥生だった。
「オーシャ・・・いえ、議長。何故この様な場所に」
ジミュートは驚き、上官は立ち上がって敬礼をした。
「あなたねぇ、わざわざ隊長さんの所にまで来なくても私に云えばいいじゃない」
ジミュートはキョトンとした。
そんな彼を見て弥生が云った。
「世界政府の最高議長は私です。最終的には私が決定を下す事になるのだから」
ジミュートと上官は弥生を見たままだった。
「入隊を許可します。いいですね?隊長さん」
「議長がご決定なさったのですから、私に異議はありません」
ジミュートは頭を下げた。
「ついて来て。あなたに見せたいものがあります」
彼は弥生が云うままについて行った。

春は敵の侵攻の速度に驚いた。
「なっ、すでにここまで・・・。何をやっているのだ、前線の部隊は!」
春は作戦の変更をした。
「セント隊、フォース隊を戻せ。我々が相殺しに行く」
彼の命令でリオンたちは侵攻して来る部隊の討伐に向かった。

ネアンらは向かってくる敵を見つけた。
それは、前に戦った連中だった。
「見つけたぜぇ。そりゃあああ!!」
イェルは加速して、一気に詰め寄った。
リオンはそれを回避し、ライフルで応戦した。
そこに、ネアンが刀で斬りかかった。
リオンはトンファでそれを切り払った。
ネアンに向かって弾丸だ飛んできた。
それはヴュルムだった。
あの機体は前に決着をつけれなかった敵だった。
ネアンはすぐに反撃を開始した。
「こんのぉ、落ちろぉぉぉ!」
ミリがハンドアックスでリスに斬りかかった。
だが、空を飛んでいる敵に攻撃は当たらなかった。
「ミリっ、どいて!」
マヤがボールを思い切り投げた。
リスは余裕で回避し、反撃しようとした。
その時、マヤが右手を前に出した。
「くらえっ!」
すると、ボールが高速でマヤの機体の方へ飛んできた。
その直線上にいたリスは焦った。
「何っ!?」
どうにかギリギリで回避をした。
だが、敵の攻撃は止む事がなかった。
「そこっ!」
空中からジャンプしたミリが斬りかかって来た。
「っんの野郎!」
リスは瞬時の対応で機体を反転させ、敵機に蹴りを入れた。
ミリは強い衝撃に襲われる。
そして、そのまま地上に着地した。
そこに高速で通り過ぎて行った機体があった。
それはジロンドの機体で、今にも斬艦刀でミリの機体を斬ろうとしていた。
ミリは回避し、ライフルで反撃した。
だが、それはひらりと避けられた。
そこに、春が凄い勢いで飛び込んで来た。
「俺の部下は1人もやらせん」
マシンガンを高速連射し、ジロンドを狙う。
ジロンドはその機体からは想像も出来ない素早さで回避し、一旦間を置いた。

弥生はジミュートを地下施設に連れて来ていた。
ここでは、BMやディスのパーツを製造している。
だが、そこもスルーし、さらに奥へ進んでいく。
そして、突き当りの壁にあるドアの中へ入った。
弥生が部屋の照明を点け、辺りが明るく照らされる。
そこには赤色のフォルティッシモがあった。
「オーシャン、これ・・・」
ジミュートには見覚えがあった。
それは今までの大戦で弥生が搭乗していた機体だった。
だが、所々変わっている箇所もあった。
刺々しい装甲が追加され、セイバーも大きくなっている。
背部には何かパックの様な物が搭載されていた。
「そうよ。大戦が終了してから取っておいたの。私を護ってくれた子だから」
ジミュートはフォルティッシモを見上げる。
「あなたにこの子を預けます」
その言葉にジミュートが反応した。
「預けるって、だが・・・」
「相性の事?なら大丈夫よ、きっと。私とあなたの相性はいいもの」
ジミュートがフッと笑い、機体に向かって歩き始めた。
そして、リフトでコックピット部まで上がり、中に入った。
その時、弥生が叫んだ。
「約束、忘れないでよ!」
「オーシャンも、な」
そこに弥生が云った。
「いい加減ヤヨイって呼んでくれてもいいんじゃない?」
ジミュートは、昔より明るくなった弥生を見て、不思議と笑みをこぼした。
「あぁ。行ってくるよ、ヤヨイ」
そして、発進準備に入った。
準備が完了し、カタパルトに機体が搭載された。
「頼むぞ、相棒」
そして、出撃の許可が出てた。
「ジミュート・アサギ。フォルティッシモ、出るぞ」
彼は2度目の戦場へと飛び立った。

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