ハジマリノ歌 Nova6「宿敵トノ再会」


リキール隊隊長のリキールはノヴァの方へ歩いてきた。
「増援か。お前は?」
「ワグナー隊隊長、ノヴァ・ワグナーだ」
リキールは名前を聞いて一瞬表情を変える。
ノヴァは気にせず話を進める。
「現在の指揮官は?」
「私だが」
「では指示を」
「戦況は不利だ。増援に来てもらったばかりで悪いが、撤退も考えている」
リキールは弱気だった。
「ならお前には用はない、下がれ」
「なっ・・・」
「戦場をうろうろしているだけなら死ぬだけだ。俺の隊は勝手にやらせてもらう」
「貴様、そのような勝手が許されると・・・」
「使えない奴に言われる筋合いはない。ワグナー隊隊員に告ぐ。先日伝えた通りだ。各自が判断し、行動しろ」
ノヴァはリキールを無視し、隊員たちに攻撃命令を出した。
「トロイメ、いこう」
「はいっ」
「いくぞ、パレ」
「オーケイ。さっさと終わらせちまおうぜ」
隊員たちは各自出撃していく。
ノヴァも出撃しようとした。
「このっ、貴様!上官を無視をするとは、どういう事が判っているのか!!」
「退くならさっさと退け。お前こそ上からの指示の前に勝手な行動を取り、戻ってどうなるか判っているのか?」
リキールは言葉に詰まった。
「精々死なないよう努力する事だな」
そう言い捨て、ノヴァは自らも出撃した。

リカードとトロイメは見えないほどの速さで動き、気付かれない間に次々と敵を殺していった。
少し離れた場所では、バルドルは得意の剣技で敵を斬り、パレは次々と銃を変え、臨機応変に戦っていた。
四人とも周りの兵士とは違い、桁外れの貢献をしている。
その時、四人を唖然とさせる出来事が起きた。
彼らの頭上を飛び越え、最前線にノヴァが現れた。
「でしゃばりが」
「あのまま死んでくれれば楽なのにな」
バルドルとパレが彼を見て言った。
ノヴァは全ての方向から狙われる。
だが動じる事無く、自分の周りにDSバリアを張った。
全ての攻撃はそれによって阻まれる。
「雑魚が」
ノヴァは剣を横に一振りした。
すると前方にいた敵は一瞬にしてやられた。
敵兵たちは怯んだ。
「何をやっている。早く片付けろ」
ノヴァが四人に言った。
リカードとトロイメが対応する。
バルドルは歯をギリギリと食い縛り、ノヴァの後姿を睨んだ。
「へぇー、強いじゃん。あいつ」
パレが軽く言った。
「うるさい!認めんぞ、俺は!!」
バルドルはノヴァへの嫉妬心を敵にぶつけていった。
その時リカードは侵攻して来る敵を見つけた。
「トロイメ、あれをやる」
「わかりました」
彼らはそこへ向かった。
リカードは白い鎧の剣士を横から素早い攻撃で襲う。
しかしそれは防がれた。
「忍者?!」
剣士は彼を見て言う。
彼はその剣士の顔を見て驚いた。
「レオ、ン・・・?」
リカードは無意識にそう言った。
「誰だ、お前」
剣士は彼を切り払い、間を置いた。
そこにトロイメが助けに来た。
しかし彼の攻撃も避けられる。
「大丈夫ですか?リカード」
トロイメが言った。
「レオン!」
敵の術士が昌術で二人を攻撃し、彼らはそれを回避する。
二人は体勢を立て直し、攻撃を仕掛ける。
「トロイメはあの術師を頼む」
「わかりました」
分散し、リカードは剣士に飛び掛かった。
爪状に五本の刀の刃が手の甲に装備されている。
それで攻撃をする。
しかしそれは剣で防がれる。
そして、つば競り合いになった。
両者一度も目を逸らさず睨みあう。
その時、二人の頭上から誰かが割り込んできた。
互いに相手を突き放し、その攻撃を回避した。
それはノヴァだった。
「隊長!?」
「そろそろ撤退だ。援軍も出さないそうだ。頃合いを見計らって退け」
「ですが・・・」
「命令だ」
「・・・了解しました」
ノヴァは二人を後方へと戻した。
金髪でツンツンとしている髪型の剣士。
あの時王室の地下で会った男だった。
「久しぶり、というのもおかしな話だが。俺はお前に会いたかったところだ」
「貴様はっ!!」
運命に導かれた宿敵との再会だった。

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