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2006/09/17
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カテゴリ: その他
デスノートの連載が終わって以来、ジャンプを読んでない。

ま~これでももうすぐ24だから少年誌はきついんだけど、デスノートだけは読めた。

そんな、デスノートについてこんなコラムがあったのでご紹介↓
http://putikuri.way-nifty.com/blog/


デスノート最終回

 連載108回で終わりかぁ。
 かなり前から最終回までのカウントダウン、してたんだろうなぁ。
 最終10話ぐらいは完全にラストシーンに向けてコンテ切っていたし。
 デスノート、僕はものすごく好きな作品だ。

 これより先、ネタバレを含むので読む人は注意を。






 印象に残ったのは最終回の一話前。月とリュークの会話回想シーンだ。
 リュークは「デスノートを使った人間が天国や地獄に行けると思うな」と言う。まだ 高校生の月は「わかった。つまり天国や地獄なんか存在しないんだ」と返す。
 このシーン、かなり感動した。
 「新世界の神になる」と決意した高校時代の月。それはけっして「誰にも捕まらない 世界最高の権力者になりたい」という意味ではなかったはずだ。

 悪には報いを。
 正しい人が泣き寝入りしないで住む世界。
 月が目指したのは、たったそれだけだった。

 しかし、Lの登場で月は変質する。

 自分に逆らう人間に天罰をくらわせたい。
 そんなことばかり考えているうちに、月は月でなくなってしまった。
 ラスト一話前でリュークに「死にたくない」「なくなるのはイヤだ」と訴える月は、 リュークから見てももう「面白くもない」存在になりさがってしまった。
 デスノートという絶対的な力を手に入れた月は、その力を失うことを恐れ、自分の背 後に忍び寄る影に怯えて、どんどんダメな奴になる。
 孤高を恐れなかった魂は、心を許せる友や家族が一人もいない、という孤独に成り下 がり。
 天国や地獄を信じない精神力は、自らを神と称する自我肥大にすりかわる。

 つまり。
 「デスノート」のテーマはただひとつ。
 「絶対的な権力は、絶対的に腐敗する」という、ただそれだけのことを描き切った作 品なのだ。

 最終回、月が死んで一年後。
 松田はまだ割り切れない。
 キラを倒すことは正しかったんだろうか?
 世界はもとの混沌に、キラという裁きの神のいない世界に、つまり「天国や地獄など 存在しない世界」に戻ってしまった。
 それは本当にいいことだったんだろうか?
 松田は思い悩み続ける。

 なぜか?
 松田は「弱者」だからだ。
 Lは強い。
 Lの部下も、捜査本部の人間たちも強い。
 キラなどいなくても、きっと生きていける人たちだろう。
 しかし、松田は違う。
 平凡な、どこにでもいる人間だ。

 強い人間たちは、現実をはっきり見据える。
 この世界には天国や地獄はない。
 奇跡も神も、そして悪への裁きも存在しない。
 だからLたちは、今日も現実の犯罪を追いかける。
 「悪人を裁く」のではなく「犯罪を食い止める」「すでに起こった犯罪の犯人を逮捕 する」。
 Lたちができるのは、たったそれだけのことだ。
 絶望しない。夢なんか見ない。
 Lは、Lのような人たちは強いから、そんな世界でも生きていける。
 彼らにとってキラとは「独裁者」以外のなにものでもない。
 自分だけを信じて生きていける人間にとっては、たしかにキラなど必要ではないだろ う。
 彼らは「自分」を信じればいいのだから。

 しかし、この世界のほとんどは松田と同じ「弱い人間」だ。
 天国を地獄を、つまり神を希求する。
 占いを、オーラを、前世を信じたくなる。
 誰か強くて賢い人間がすべてを決めてくれるなら、それに従いたくなる。

 キラはそんな「弱者たちの希望の星」だ。
 だから、私たち読者はけっして月を否定しきれなかった。
 悪人を裁き、デスノートをけっして自分の快楽には使わない月に、「殺人者」と知り ながら声援を送った。

 「デスノート」という物語は、夜神月の敗北という終わりを迎えた。
 しかし、月がしたことは、果たして何もかもが間違っていたのだろうか。
 月が敗北したのは、彼が堕落したからだろう。
 だからといって、キラの行為すべてが間違っていたと言い切れるのだろうか。
 作者は「堕落した夜神月」は断罪するが、「正義の殺人者・キラ」を否定していない のではないだろうか。  

 「デスノート」は少年マンガの枠の中で表現を選んでいる。
 だから最終的に「キラは正しかった」とは言えない。
 「そう言えるかもしれないけど、わからない」というのが限度だ。

 最終回のラストシーン、世界の果ての山頂に集まる人たち。
 彼らはキラに感謝している人たちなんだろう。
 大切な人を失い、復讐することも出来ず警察も助けてくれなかった人たち。
 Lの世界、「天国も地獄もない世界」にはけっして住めない人たち。
 月によって無念を晴らしてもらった人たち。
 キラの世界でだけ、平和に生きられた人たち。

 世界の果ての山頂で、誰にも知られず、夜神月は弱者たちに感謝される。
 正しく強いLは「独裁者=太陽のような世界の中心」を認めない。
 しかし弱きもの、この世の地を這うものたちは、暗黒の夜の世界をかすかに照らして くれる月を忘れはしない。

 夜神月よ、安らかに眠りたまえ。
 お前は最後まで誰も信じられず、ひとりぼっちで死んだのだろう。
 神も悪魔も、天国も地獄だってありはしない。
 だからお前はもう、どこにもいない。
 ただ、死んで消えただけだ。

 でもお前の死を悼み、お前に感謝し、祈るものだってこんなにいるんだぞ。
 だから、せめて、安らかに眠りたまえ。





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最終更新日  2006/09/18 03:10:20 AM
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