負債比率



負債比率にはいろいろ定義があります。負債÷総資本、負債÷株主資本。ちなみに、総資本=負債+株主資本ですが、負債と株主資本の認識方法には、ブックバリューを使うものと、マーケットバリューを使うものがあります。

また、負債を計算する時に、長期負債のみ使う場合もあれば、短期負債も含めて総負債とする場合もあります。長期負債のみを使用する根拠は、短期負債は、一時的なもので、長期で見た場合の支払い能力を反映しない、というものですが、短期負債を、ロールオーバー(更新)することにより、実は長期のプロジェクトの資金調達をしている場合がありますので、このような場合に短期負債を負債比率に含めないと、企業の支払い支払能力について、ミスリードすることもありえます。よって、負債は、長期のみならず、短期負債も含めると良いでしょう。

ブックバリューを使うか、マーケットバリューを使うかの議論については、マーケットバリューを使う方が良いでしょうが、議論の分かれるところです。負債のマーケットバリューは、時に取得が困難ですが(流動性に乏しい場合が多い)、株式と異なり、負債はブックバリューとマーケットバリューの差が株のそれよりも、小さいので、負債については、ブックバリューをマーケットバリューの代わりに使用しても良いのです。

企業がオペレーティング・リースを持っている場合には、リース料の現在と将来分を足し合わせて、現在価値に割り引くことによって、リースの現在価値が計算できますが、この値を、既存の負債に足し合わせることによって、リースも考慮した負債日比率を求めることができます。オペレーティングリースは、負債のオフバランス化として使われますが、この計算によって、リース料を負債の利払いのように見なすのです。

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