さまよいの記

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京セラ スリムT


 京セラの原体験はサムライである。あのボディデザインは一度見たら忘れられないもので、友人が確か左利き用を購入してたのを覚えている。なんてったって当時はまだまだMFで、AFなんてもんは高嶺の花だった。それがこんな身近で、しかも近未来的なデザインであるということはボクに少なからずカルチャーショックを与えた。販売成績はどうだったのか知らないし、どんな描写だったかも忘れたけど、僕にとってはスマッシュヒット的な製品であった。
 そんなイメージなもんだから、京セラがCONTAX、ヤシカを買収してCONTAXブランドの一眼を出したり、カールツァイスのレンズを販売してという経歴をイマイチ疑っていたんである。あんなデザインをする会社が、実にオーソドックスで伝統を重んじるような製品販売をするとはなあと思っていた。
 ボクはまた写真を初め、どうしてもNFDを使いたくて、Aシリーズを使いたくて機材として揃えているけど、CONTAX、いいよねえ。あの質実剛健なデザインが好きだし、アリアなんて実にウェットなネーミングをするのもいい。ましてや誰でも憧れるカールツァイスですよ、ダンナ。必然的な値段の高さに一家を支える若年貧乏サラリーマンにとっては手が出せない。さりとてカールツァイスの味は一度は体験してみたい。SONYのデジカメにはついてるけど、DSCじゃあねえ。
 で、コンパクトカメラを物色していたらこのカメラに出くわした。
 本当ならTプルーフやT-zoomになるんだろうけど、スリムT。
 35mmf3.5のカールツァイスT*テッサーを持つこの京セラブランドのコンパクトカメラは中古で非常に安い。安いけど僕はなかなか見つけられなかった。偶然見つけたようなものである。いかにカールツァイスを名乗っていても本当にドイツで作っているわけでもないだろうし、京セラ傘下の会社の製造であろうことは想像に難くない。けど、ツァイス財団が認めているんだろうからそれで良しである。
 非常に評判のいいこのレンズ、確かにヌケもいいし、シャッキリな描写をする。これは本当にコンパクトカメラか? と疑うほどである。暗部のつぶれもなく、しっかりと描写する様は見ていて気持ちいい。
 あーこういうレンズが一眼レフについたりしたらたまんねえだろうなあと思う。けど、その値段は逆立ちしてもボクには出せない。
 プラスティックカメラなんでキズがすぐつくし、テカリも出てしまう。このあたりはオリンパスXAシリーズにはかなわんなあと思う。
 ウワサによればこのスリムTはCONTAXブランドの高級コンパクトカメラのT2の廉価版だそうである。中古でも4万近いCONTAXとほぼ同じ中身とレンズを持ったスリムT。ブランドが変わるだけでこうも値段が変わるのかと感慨に耽ってしまう。
 個人的にこのデザインは頂けないが、持って損はない良いコンパクトカメラである。もし写りが良くて簡単操作でヘビーに使うコンパクトカメラをお探しなら本当にオススメのカメラである。

2004/06/23追記
スリムのスリル
ダジャレですまん。
とにかく写りに関してはなんの不満も感じない。周辺の光量落ちも悪くはないし、
ヌケのいい描写にホレボレする。信頼出来るカメラ。安心してレリーズ出来るのはありがたい。
ただピントがちゃんときてるのかわからないのはコンパクトカメラの宿命で、距離感がダメなボクでは困り果てる結果も出てくる。ここでならピンは来るだろーと思いレリーズしてもアウトプットで後ピンになっているこもあり、考えてしまうわけだ。フラッシュもレリーズの際設定はそのままと理解していたが、ボクの個体はレリーズ毎にリセットされる。点検に出そうかと考えるのだけど、数千円で買ったお気楽スナップマシンにそれがいいのかとも考えてしまう。コンパクトカメラって昔は何気なく使っていたが、この年になって初めて一眼レフより難しいものだと気が付いた。何本ものフィルムを通さないとクセもわからないし、微妙なことなどは判別できるほど眼もよくないんでこのまま使い続けていいものかどうかと思ってもいる。
ある意味一眼レフよりスリルのあるカメラではあるなあ。

05/06/05追記
 いや、やっぱりいいですよ、この写り。
 もっとも信頼していい安モンコンパクト単焦点です。
 先日行ったラスベガスではこのコンパクトに助けられた部分が大きく、とにかく安心してレリーズ出来るカメラを持って行こうとしてこれを下げて行きました。
 結果は充分満足。ただ自分のコンパクトに扱う技術が恐ろしく低下していて、
恥ずかしい写真が多かったんですけどね。
 もう京セラさんは撤退しちゃったから、このシリーズの続編は出ないけどね。



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