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しげのガレージライフ
09年岡山国際 第5戦 ST600
前日練習
最も充実した練習ができるのは、レース前日である。
そしてインジェクションマップ、サスセット、課題は山積みである。
少しでも煮詰めようと思っていたが、前戦からというと1.5時間しか走れてない。
しかも、この日にサスセットの課題が出てきたところだ。
そして今日の天候は・・・・・・。
3日前の予報では晴れ、2日前の予報では曇り、1日前の予報では雨。
そして当日、予報どおり雨である。
AM5:30、自宅を出発したとたんに雨が降りはじめた。
恐るべし、晴れを雨に変えてしまう。またしても雨男炸裂!
手持ちのレインタイヤは前の持ち主から引き継いだタイヤで、5年前のもの。
レース当日の予報は晴れであるので、わざわざこんなデインジャラスなタイヤで走ることもなかろう・・・・と、まったりした午前を過ごす。
午後からかけつけてくれたT口くん1号とともに受付・車検を済ませる。
軽く整備をし、止まない雨に不安を残しつつ、帰路につく。
レース当日
サーキット入りしてすぐさま路面を見ると、何となく乾いているように見える。
予選まで2時間、十分乾くだろう。
ここは迷わずドライタイヤ。
実は今回、本番用にPタイヤを準備していた。
少しでも上を狙うため、ライフが短いのはやむを得ないところだ。
予選
コースインすると・・・・・・。
なんと、ほとんどウェット。ドライっぽいパッチが多少あるというレベル。
元々サーキットの路面は黒いため、濡れた黒さなのか元々の黒さなのか判断つかないことがある。
今回は水の膜がなく、乱反射しないのでドライと間違えてしまったようだ。
そして、ほとんどのライダーがドライタイヤを選択している。
1周目はビビってペースが上がらない。
どんどん抜かれて最後尾に。
バイパーコーナーでフロントの跳ねが再発。
”微妙に変更したサスセットが原因か?”
少しずつ用心してペースを上げてゆく。
49秒、48秒、47秒・・・・。
徐々にタイムが上がってゆく。
2コーナー立ち上がりで毎周のようにリヤタイヤが滑る。
そして、チェッカーが振られて終了。
写真では走ったときよりも乾いてるように見えます。結構濡れてたんですけどね。
予選結果:28位/出走32台
タイム :1'46.659
ポールタイムは40秒台。
中にはドライと変わらないようなタイムを出している人もいる。
こんな路面状況で自分が46秒台が出た事さえ驚いた。
ドライタイヤって水の膜さえなければ、結構グリップするものなのね。
予選の後
珍しく、S井くんがしげより後ろからスタート。
タイヤ選択でも間違えたのか?
しげ :珍しく後ろのポジションじゃない。
S井くん:な~に、1周目で10台くらい抜けばいいんですよ。
全く、どうやったら1周で10台も抜けるんだろうか?
(29番手スタートで決勝では10位フィニッシュ。さすが!)
爪のアカでも煎じて飲みたいくらいである。
スタート~1周目
レッドシグナル消灯で一斉にスタート。
微妙に置いてゆかれる。
”回転数がひくすぎたか?”
最後尾列のバイクにも抜かれる。
1コーナー立ち上がりアウト側、砂煙が上がっている。
何台かがコースアウト、クラッシュしているのがわかる。
ひるんでいると、2コーナー進入で被せられる。
そしてアウトウッド立ち上がり、ここでも2台くらい絡んで転倒している。
”いやぁ、今日のレースは荒れてるなぁ”
バックストレートエンドのヘアピンでもオーバースピードで真っすぐ行く奴がいる。
躊躇していると、アウトから#6カワサキに抜かれる。
”ニャロ!(`へ´メ)”
前のヤマハ?がラインをミスって失速。
リボルバー立ち上がりで並び、バイパー進入でインを刺す。
予選後にサスセットを戻したので、跳ねは消えている!
”やっと1台、今回は皆気合い入ってるなぁ”
最終コーナーポストで赤旗が見えた。
レース中断だ。
追突されないように手を上げる。
後ろを確認すると
”誰もおらん・・・・。さっき1台抜いたやろ?この上げた手はどうしてくれる・・・・”
そんなことを思ってると、ホームストレートでうずくまっている人が・・・。(>_<)
バイクは1コーナー手前まで転がっている。
後で聞いた話だが、メインポストでの赤旗で急激な渋滞が発生。
追突しそうになり、ブレーキを握り締めて前転。
バイクが上から落ちてきたらしい。
ライダーは骨盤周りを骨折し、ドクターヘリで飛び立って行った。
命には別状ないようで一安心。
早い回復をお祈りします。
赤旗での急激なペースダウンは避けなければならないと痛感した。
気をつけよう。
完全にやり直しということで、周回数の減算もなし。
燃料補給を行い、再びサイティングラップに入る。
”やれやれ、苦手なスタート~1周目を2回もやらされるとは・・・・。”
再スタート~1周目
レッドシグナル消灯。
先程のスタートよりも気持ち回転数を上げてスタート!
微妙に置いてゆかれる。
”回転数がひくすぎたか?”
最後尾列のバイクにも抜かれる。
2コーナー進入で被せられ、気がつくと最下位に!
バックストレートエンドのヘアピンでもオーバースピードで真っすぐ行く奴がいて、道連れに大回りしている奴がいる。
リボルバー立ち上がりで並び、バイパーでインを刺す。
”やっと1台、今回は気合い入ってるなぁ”
前には#8ホンダ,嫌な記憶が蘇る。
前戦で前を抑えられ続け、結局抜けずしまいだった。
”今回こそ抜いてやる”
いきなりそんな低い目標でいいんかい!
2周目
相変わらずストレートで離れてしまいブレーキで詰めるのが精一杯。
インに飛び込んでも微妙に側面衝突しそうで実行できない。
試しにアウトウッド進入でインをうかがってみるも、失敗。
失速し、アウトから再び#39カワサキにパスされる。
”ハイ、これでまた最下位!”(T_T)
バイパー立ち上がりからダブルヘアピン飛び込みで#39カワサキにアタックするも、被せられて失敗に終わる。
”コイツ、なかなか厳しいことしてくれるじゃね~か!(`へ´メ)”
3周目
2コーナーで#8ホンダがミス、その隙をついて#39カワサキが前に上がる。
後に続けとばかりに立ち上がりで#8に並ぶも抜ききれず。
衝突を裂けるためにスロットルを戻し、一気に遅れる。
アウトウッドでも#8がミス、ここぞとばかりにインに潜り込む。
が・・・思ったよりもスピードが遅く、失速してイン側の縁石に乗り上げる。
思わずバイクを起こして縁石上を脱出。
”こえ~、死ぬるところであった。”
バックストレートでヤバイくらいに離れるが、なんのことはない。
ヘアピン~ダブルヘアピンのインフィールド区間で再び追いつく。
4周目
いい加減この辺りで抜いておかないとヤバイ。
なんせ、今だ最下位なのだ。
アウトウッドで再びチャンス到来。
#8が再びミス。
今回は落ち着いてインからパス。
バックストレートでやや前に出られるが、ヘアピン進入でアウトから被せる。
”前も少し空いたし ストレートさえ抑え込めれば、しばらく#8には抜かれることはないだろう。”
って思っていたら、インフィールド区間に入って、一気に#6カワサキとの差が詰まる。
そう、#39カワサキは既にいない。
ダブルヘアピン進入でインを伺うが失敗。
マイクナイトでもインを伺うが失敗。
”ヤバイ、こんなことしてたらまた#8に抜かれるのだ!”
最終コーナー立ち上がりで失速したところをついてやっとこさパス。
5周目
ちょっと前が開けた。ずいぶん差がついてしまったようだ。
一気にペースアップを試みるが、いきなりそんなことが出来るほどベテランでもない。
が、それなりにペースアップ。
インフィールド区間で一気に追いついた。
前にいるのは#4ホンダと#39カワサキ、ちょっと離れて#1ヤマハだ。
この周がレース中の自己ベスト。
6周目
2コーナー進入で#4のインを伺うが、容赦なく閉められる。
”遅い、まるでツーリングだ!”
フラストレーションがたまる。
だがストレートは速い。どうやったら抜けるのか検討がつかない。
7周目
リボルバーあたりでグループ先頭を走る#1ヤマハと#39カワサキの差が詰まって、ややペースが下がる。
それにつられて#4ホンダもスピードの乗りが悪い。
チャンスとばかりにダブルヘアピンでインを伺うも撃沈。
ダブルヘアピン2個目では#39がまんまとグループ先頭に。
8周目
1コーナーで#4ホンダが#1ヤマハに詰まる。
隙をみて、2コーナーでインを刺す。
今度はアウトウッドでしげが#1ヤマハに詰まり失速。
お決まりのようにバックストレートで#4に並ばれ、インを取られる。
ダブルヘアピン立ち上がり、イエローフラッグ。
最終コーナー立ち上がりでハイサイドでも喰らったのか、ピットロードに近いところにバイクが転がっている。
それを見ていると追突しそうになり、スロットルを戻す。
そして一気に置いてきぼり。
9周目
少々離れても、1コーナーを曲がれば既にテール・トゥ・ノーズ。
アウトウッドで#4が#1をパス。
ハラんだ#1のインをしげが狙う。
そして失速、またもやイン側の縁石に乗り上げてバイクを起こしてスロットルを戻すはめに。
今日このレースで2回目である。
”あぶね~、このグループは速度域が低いから気をつけねば・・・”
あれよあれよという間に前の2台が遠ざかってゆく。
そしてインフィールド区間でまた詰まる。
ダブルヘアピン2個目で立ち上がり重視のラインをとる。
アウトに#1がいる。
ブレーキを遅らせてマイクナイトに進入。
”インをとったど~!”
レース終了まであと1周。ターゲットにできるのはあと2台。
最終ラップ
前の2台とはちょっと離れてしまったが、アウトウッドで再び背後につける。
さて、ピットサインをもらってないしげ、実はこれが最終ラップということに気付いてなかった。
夢中になるあまり、手元の時計(ラップ数がわかる。)すら見ていなかった。
バックストレートで#4ホンダが#39カワサキの前に出る。
#39カワサキは04年式のようで、ストレートはしげ並み。
”さぞかし悔しいだろう。”
なんて同情しているバヤイではないのである。
ダブルヘアピン2個目で#39が#4のインに入る。
しかし、抜けない。
立ち上がりでもたつく#39のイン側からしげが立ち上がる。
マイクナイトでおもいっきり被せられ撃沈。
最終コーナーを回るとスリップに付けた。っていうより、付くのが早過ぎた?
”おっとっと、カマほっちまう!”
と右に避けると、前にはチェッカーが見える。
”やべぇ”
もう一度スリップに入りなおし、チェッカー前で右に飛び出る。
そしてチェッカー。
”負けた、50cm程の差で・・・。”
タイム差は0.05秒。
リザルト:23位/完走25台
ベストタイム:1'41.971
タラレバはないけれど、今日出たベストタイムって今回のリザルトに限れば12~14位争いをしていてもおかしくないんだよね。
もし、セミウェット路面での予選順位が良かったら・・・。
もし、スタートが良ければ・・・・。
妻:クラッシュに巻き込まれていたかもしれないね~。良かった良かった。
友人達:そうそう、完走無傷が一番。
お前の年齢で昇格狙ってるわけじゃないだろ!
しげ:そうだねぇ。考えようによってはそれもアリか!
コケると修理代かかるし、レース資金に問題がでるし・・・。細く永くだもんね。
友人達:そういう問題じゃねぇだろ!
そして
スタートの苦手意識はともかく、自分よりも1~2秒遅いバイクに抑え込まれる状況、これを打破しなければ未来はない。
”きっと必殺技を見つけてやる”
次戦に向けてメラメラと闘志を燃やすしげであった。
↑でも、練習日がないんですけど・・・。( ̄□ ̄|||)
お手伝いしていただきましたアトシバメンバー様、ありがとうございました。
最終戦も懲りずにお願いします。
写真はTRIP TRAPさんのところからいただきました。
いつもありがとうございます。
動画はこちら↓
1.ST600赤旗中断
2.ST600 再スタート 前編
3.ST600 再スタート 後編
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