2006.06.04
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カテゴリ: Current Affairs
昨夜、テレビの特番で「もしも世界が100人の村だったら」という番組を
放映していました。
内容は世界各地でストリートチルドレンや児童労働をしている幼い子供達の日常を
ドキュメントしたもの。
昨夜はこれを観ながら、様々なことを感じました。
そして、一つ鮮明に思い出した出来事もありました。
あれは私が12歳の冬。当時、私が父の転勤で米国に家族と住んでいました。
いつもは夏に1週間でかける家族旅行なのですが、なぜかその年は冬でした。
行き先はメキシコ。

最初に行ったメキシコシティーでもホームレスはいましたが、NYCでもホームレスはいるので
さほど驚きはしませんでした。
ただ、本当に小さな子供達(まだ小学校に上がる前)の子供達が観光客のよく来る広場で
物を売ったり、物乞いする姿を見ることは当時、同じ子供としてショックでした。
その後、カンクンへ。
カンクンはマヤ文明の遺跡が郊外にあるのでタクシー運転手を2日間雇うことになりました。
そのおじさんはアカプルコのリゾート地としての人気がカンクンに移行しつつある時期
だったということもあり、アカプルコから出稼ぎ運転手としてきていた人でした。
片言の英語しか話さなかったけれど、とても人柄は気さくでいい人だったということは
よく覚えています。
2日目の朝のことでした。前日のようにそのおじさんの運転する車に乗りました。

すると、おじさんはこう言いました。
「昨夜、お母さんが亡くなったんだ。」
それを聞いて、驚いた私の両親。
私達のことはいいから、すぐに戻って、早くアカプルコに帰り
亡きお母さんのそばにいてあげるように話しをしました。

「私のお母さんは生まれた時から貧しくて、一生働きづめだったけれど、
結局貧しくして亡くなりました。だから、きっとお母さんは私が今日1日働かずに戻ったと
してもきっと喜ばないでしょう。今日の仕事を終えてから帰ります。」
それまでこれといって心身共に何不自由なく育ってきた私にとっては本当に身近に起きた
衝撃的な出来事でした。
それ以降多少なりとも意識が変わり、いろんな国の時事問題に関心を持つようになったり
様々なボランティア活動にも参加するようになりました。
今、当時8歳だった妹が大学院で世界各国の貧困や大人の事情で不当に虐げられている子供達
についての実態を研究調査しています。
もしかしたら、この十数年前の出来事が私達、姉妹の意識を大きく変える出来事だったのかも
知れないなと昨夜の番組を見ながら思うのでありました。
そして、日本は改めて平和ボケしていると痛感しました。
学校に行きたくても行けない子供達が何百万人ともいるのに...
日本はニートだのひきこもりだのといっている。
ある種、贅沢な悩みともいえるし本当に馬鹿げた話しだ。
日常生活が便利さや豊かさに溢れるほど、本当に大切なものが気づかないうちに
一つ一つ失われていくと思うと、本当に切なく悲しくなります。

Last night, there was a special TV documentary program on TV called,
"If the world was a village of 100 people".
It was a TV documetary about street children and child labor around the world
and their daily lives.
As I watched this TV documetary, I thought about many things.
And I also remembered an incident that I had experienced when I was a child.
It was a winter of when I was 12 years old. At that time, I was living in the
U.S. with my family because of my dad's transfer.
Every summer, we go away for a week. But that year, we went away in the winter.
The destination of our trip was Mexico.
We went to Mexico City and Cancun, which was not yet a popular resort town yet.
When we arrived at Mexico City, we saw many homeless people on the streets.
But that wasn't too surprising sight to see for us, because there are also many
homeless people in NYC,too.
But as a child, I was shocked to see many young children(before going into grammar
school) selling goods and begging in the city square where many sightseers visit.
Then we visited Cancun.
There are many Mayan ruins in the surburbs of Cancun.
So my family hired a taxi driver for 2 days.
This driver was a man who came to work from Acapulco, because the popularity of Acapulco
as a resort city was going down then.
Although he didn't speak English too well, I remembered him as a very friendly and
nice man.
It was on the second day that it happened.
We got on in the car, just like the day before.
But compared to the day before, the expression on the driver's face was a bit gloomy.
So my dad started to talk to him.
Then he said, "My mother had passed away last night."
My parents were very surprised to hear this.
They told him not to worry about us, go back to our hotel and drop us off.
Return to Acapulco and stay by his mother's side.
Then he said things that I still can't forget.
He said, " My mother was born poor. She worked very hard through out her entire life.
But still, she was poor until she died. My mother will be happier if I stayed and worked today than be at her side. So I'll return to Acapulco after today's work is done."
As a child, up until then I was never troubled with my life both physically and mentally.
So this incident was a very shoking and close experience for me.
After this experience, my concious had changed a bit.
I became interested in current affairs around the world and started to participate
in many volunteer activities.
My sister then 8 years old when she experienced this, is now a graduate school student
making researches on child labors and child abuses around the world.
As I watched the documentary on TV last night, it made me think that maybe that experience had changed conciousness of both me and my sister.
And I also thought that Japan is too peaceful!
There are thousands of children in the world who want to go to school but can not
because of poverty and other adult affairs.
Japan is carrying a problems on NEETS and children who refuse to come out of their rooms.
This is in a sense, a very luxurious and foolish problem.
As a world becomes more convinient and richer, it seems like we're losing something
more important one by one.
And the thought of this makes me very sad.






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Last updated  2006.06.04 11:29:22
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Re:もしも世界が100人の村だったら...(06/04)  
anny0806  さん
私も観たよ~。言葉も出なくなる光景にビックリした。
「貧しい」「飢え」に苦しんでいる人達は、「死にたい」なんて思わないらしいね。食べることに必死だからなんだって。
日本にニートが増えているのは、「平和ボケ」だと思う。ウツになったり、死にたいと考えてしまうのは、恵まれた国に生まれたから思えることなんだって。
私も留学時代にビザの関係で、日本人がどれだけ恵まれているのか痛感したよ。知的階級の職業をしていても、出身国によって差別を受ける人も沢山いたから。・・・いろいろ考えさせられるね。
(2006.06.04 12:08:39)

Re:もしも世界が100人の村だったら...  
tenne238  さん
anny0806さんへ

annyさんも同じ番組を見たのですね。
私達、日本人は本当に恵まれていますよね。
改めて自分は日本人に生まれてきて本当に良かった
と思います。
豊かで便利になればなるほど、必死なハングリー精神や生に対する執着心がなくなるということは
ある意味、悲しいことですよね。 (2006.06.04 15:51:09)

見れば良かった。  
mama hande  さん
日本の平和ボケはベトネムの研修生から教わりました。
でもまだカジッタ程度。。
実際に物乞いする子供を目にしたら可なりショックだと思います。
恵まれた日本・・なのに悪人も多いです。
個人情報の漏洩から様々な詐欺事件。悲しく成ります。
摘発される中には若者が・・。
手を染めて欲しく無い願うだけですが・・。
ボランティアに参加して目を見開いて欲しい。
個人の有益に嵌ってしまい過ぎです(^^) (2006.06.04 17:35:51)

見れば良かった。   
tenne238  さん
mama handeさんへ

そういえば、ベトナムからの研修生のみなさんは
少し日本での生活に慣れてきたかな??
恵まれているからこそ、あいまいな動機や快楽犯罪が多いのも悲しい現実ですよね。 (2006.06.04 18:11:59)

Re:もしも世界が100人の村だったら...   
リンリン*  さん
ニートっていう言葉、村上龍かなんかが作ったんでしたよね?
出たときからキモイ~と思ったのですが、浸透してしまって悲しいです(=_=)
同年代の子供の貧困を見て、さぞや心を痛められたんですね。。
今は同年代のオバサンのホームレスを見かける毎日。
運転手さんの言葉も人ごとじゃないないなってかんじです。働かなくちゃ!汗汗 (2006.06.04 23:27:26)

Re:もしも世界が100人の村だったら...  
tenne238  さん
リンリン*さんへ

気づいたらニートって言葉が大きな社会問題に
なりつつありました。
村上龍が名づけ親だったんですね。
ほんと最近は不況の影響もあり、昔に比べて
ホームレスが増えましたよね。
ほんと悲しい現実です。
(2006.06.05 08:13:02)

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