志鬼朗の部屋

志鬼朗の部屋

働くものの豆知識


いってらしゃい

第一回(2004年11月2日)
パート労働者の社会保険の適用について

厚生労働省は、厚生年金や健康保険の適用を範囲拡大する提案を政府に提出し週20時間以上働いているか、年収65万円以上のパートに加入を義務付ける方針を2004年度をめどに変更しようとする動きが活発になってきた。これは正社員をパートに切り替える企業が長引く不況の中で増加してきたことで、政管健保や健保組合の保険料収入が低迷している状況下で、加入基準を変更して保険料収入を増やし、悪化している保険財政を改善するのが目的ではあるが、その反面企業負担と、週20時間以上働いている年収130万円未満のパート従業員は、保険料負担が増加するので次の2通りの働き方が考えられます。①年収を65万円未満に抑え、無負担の範囲で働く。②税金・社会保険料を払ってもバリバリ働き、より高い収入を得る。
 また企業の立場としては、パートが社会保険加入となると、社会保険料負担額が増加します。社会保険加入を理由に賃下げは無理なので企業としてはいろいろな対応が考えられます。A.パートも社会保険加入し、より効率性を高め、負担増を避ける。B.パートの頭数を増加させ、一人の勤務時間数を減少させ、年収65万円以下に抑える。このような問題を企業がどのように受け止めているかを聞くとある会社では「社会保険負担が大きくなるのを避けるため派遣や業務請負を利用する」といった回答がかえって来ました。またある会社では「全員社会保険加入とし、その分より少人数で固めていきたい」という企業もありました。働き方や雇用関係が多様化する一方、労働者にとっても厳しい改革にならざるを得ないといった今日の状況では制度を再度検討が必要とも思われますが、今後労働者としては、上記の②で前述したように家計の助けで少し働くといった働き方ではなく、1労働者としてしっかり働くということを心がけ、そのように働く人材を企業も求めていくのではないでしょうか。




アクセス解析



© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: