アネモネアニの旅日記。

花背 美山荘


暖かく、白い雪に守られるように。

出町柳から出たバスは、ゆっくりと鞍馬の山へ
進んでいきます。

生活の香りがします。
街の生活から町の生活、そして村の生活へ。
道幅が狭くなるにつれ、その香りは変わっていきます。

大悲山口でバスを降りると、お迎えの車に乗りかえる。
丁寧な対応が山里の心細さを和らげてくれる。

真っ白の世界。

誰が、こんな所にこのような宿があると思うだろう。

母屋に1組。
離れに4組が泊まれるようになっている。

部屋の設えは一つ一つ異なり、川に面している。
軒先に下がったつらら。

つららをつららとして意識して見たのは久しぶりだ。

汚れの無い真っ白な雪は暖かい。

何も無い室内。

いや、有るのだが、何も無いと思わせる空気。
なんなんだろう。

無の調和。

一つ一つは上質な物。
でもね、上質がうたっていない。

川を望む大きな窓。
とても明るい光が室内を照らしてくれる。

トイレからも川が望め、氷柱から水滴が落ちている。
トイレだけは床暖房が入っている。

離れの4室のうち、3室を覗かせてもらった。
天井も部屋によって異なる。

広いほうが好きだなあ。

2人だと、掘りごたつの有るこじんまりとした部屋に
なることも有るのだろうが、広いほうが明るくて好き。

泊まったのは、岩つつじと楓?の二間続き。
座卓が今まで見た中で一番素敵な大きなもの。

気づくとお茶は3回にわたり運ばれてきた。

栃餅を美味しく頂く。
最初は3人テーブルを挟んで頂いていたが、
窓の外の雪景色が素敵で3人並んじゃいました。

抹茶を頂くとき、右手小指にしていたお守りの
指輪を静かに外したら、「お心遣いありがとうございます」って。

若い客室係ですが、気づくもんですねえ。

畳に大の字に横になると畳の香りが。
とーーっても幸せな気分。

お茶の道具が客室内に無いのは、必要に応じて
すべて運んできてくれるから。

常に近くにお世話係がいるような安心感。
それでいて窮屈ではない。

小さな宿ならではの距離感。

もちろん、大きくても近い所もあれば
小さくても遠く感じる所も有る。

ここは小さくて近い所。
最も好きな感じ。

その時の人数やら組み合わせで異なる様だけど、
私達は雪の中、母屋に移って食事を頂く。

二間を開け放った部屋は正月の設え。

襖絵が素敵。
とっても素敵。

出せれるのは、摘み草料理。
近くの川・山・野で採れたものたち。

あらゆる日本旅館・和風ホテルと一線を画す宿。
価値観さえも。

単に好き嫌いが分かれるだろうな、と言う問題でもない。

恐らく、分からない。方が多いのでは。

分かろうとして通う方と、分かって繰り返し通う方。
それ以外は近づかないのかもしれないですね。

春に訪れてみたいものです。

浴室は2つ。
入り方の希望を伝えておくと時間を見て呼びに来てくれる。

少し大き目のお風呂と、1人~2人にぴったりの
木のお風呂。

川がのぞめる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2005年1月記入。

35,000円、40,000円、45000円がある。
料理の内容により異なる。税金とサービス料別途。
真中のコースで、約48,000円強となる。それにお酒。

同じ金額で「豪勢」「豪華」を他に求める事は簡単。
「静」を愉しむ大人の宿ですね。

連泊・不倫にも向きません。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: