カイくんが天国に旅立つまでの日記




【平成15年3月25日の日記】

旦那が私と付き合う前から飼っていた、ハスキー犬のカイくんですが、(詳しくはカイのお話のページを見てね)とうとう昨日から何も食べなくなってしまいました。

お水は飲むんだけど、餌を変えても口元に持っていっても食べません。

皮膚がふにゃふにゃになって、毛が抜ける病気のためか(クッシング症)こまめに寝返りはしているものの、やはり床ずれがひどくてとても可愛そうです。薬を塗っても気休めにしかならない感じです。

獣医さんの話では、この病気は「脚は弱るけど、最後まで食欲はあるんだよ」ということだったけど、その食欲さえもまったくなくなってしまった今、回復への期待はもう持てそうもありません。それでも、一日でも、数時間でも長く生きて欲しいと思います。

去年の義母の死から立ち直ったと思ったら、今度はカイ君だなんて。旦那がどうしても飼いたくてうちに来たカイ君。(当時はハスキーが流行る直前でした。安易な考えで飼ったわけではないんです)
私の事はとっても小ばかにするなど、悪態つきまくりのカイ君だったけど、若い頃は子供達を乗せてソリをひいてくれたり、ボールを追って遊んだり、楽しかった想い出がいっぱいあります。

今、あまりに鳴くので身体を少し動かしてあげました。あんなに力強かった脚が、とても弱くなって、さわっても筋肉の張りがありません。大きくてごろんとした足が、こんなになるなんて。

カイ君をみて思いました。今いるうさぎ達も、いつかはこうなるんだなって。これが生き物を飼うって事なんだよね。

がんばれ、カイ君!


【平成15年3月31日の日記(命日)】

土曜日、日曜日と楽しい事やうさぎのお引越しなんかもあって、その事を書こうと思ったんだけど、カイ君の様子がかなり深刻になってきてしまって・・・。

ごはんを食べなくなってもうかれこれ5日目くらい。今日はお水も自力では飲めず、旦那が口にお水をつけて濡らしてあげていた。呼んでもすぐには反応せず、耳をちょんと触ればピピピ!っと震わしていたのがもうピピピ!とはならない。

あんなにふくふくしていたほっぺたも痩せこけて、触ると骨がすぐ皮の向こうにあるのがわかった。こんなに痩せちゃったんだ!というショックで、涙がボロボロ出た。腕や脚も触ると冷たくて、お姑さんが亡くなる前のことを鮮明に思い出した。

もう痛い事も頻繁に起きないのか、やたらに鳴く事もなくなった。穏やかな寝顔で、ただひたすら小さく呼吸をして眠っている。肩で息をすることもないし、辛そうにしている様子もなく。ただ、夕方になって「おとうちゃ~ん、おとうちゃ~ん」と聞こえるような鳴き方で旦那を呼んでいた。あわてて呼びに行って旦那が「お父ちゃんいるからね」となでてやると安心したようにまた眠ったようだ。

カイ君は私と旦那が付き合うきっかけになってくれた犬だ。悪態をつかれても、やっぱり私には可愛い子供なんだ。その子供が苦しんでいる姿をみるのは本当に辛い。でも、もう寿命なんだし諦めなくてはいけない時期なのかもしれないと思う。でも、たった12年しか生きていないのに天国へ行ってしまうなんて、やりきれない気持ちでいっぱいだ。

どうか、安らかに眠ったままで逝って欲しい。これ以上苦しむ事がありませんように。


【平成15年4月5日の日記】

今日はとっても晴れた気持ちのいい日でした。午後からは外側の窓拭きをして、うさぎ達のケージを外の水道で洗いました。

窓拭きをしながら、ケージを洗いながら、今はいなくなってしまったカイ君の事を思い出していました。外でごそごそしていると、必ず鼻をクンクン鳴らして、外にだしてとせがんだカイ君。出してあげると大喜びで飛びはねて、勢いあまって私の足を踏んだり、体当たりしてきたカイ君。でも、もういません。

前回日記を書いた日。3月31日にあの日記を書いた二時間後くらいに、静かに天国へ旅立ちました。本当に静かな最後でした。9時頃、旦那がやむおえない用事で外出していたので、私一人がカイ君の側にいました。眠っていて、触るとさっきより温かかったので、きっと持ち直したんだろうと思って、油断をしていました。10時半に旦那から電話で「カイの様子は?」と訊かれて、「大丈夫だと思うけど・・・」といいながらカイのところに行きました。でも、全然大丈夫じゃなかった。息を引き取った後でした。

触ってみて初めて息をしていないのがわかるくらい、穏やかな顔をしていました。口も目も完全に閉じていました。一言も何も言わずに眠ったままだったんです。

自分でも信じられないくらい涙が出て、止まりませんでした。覚悟はしていても、現実を目の当たりにすると冷静にしてはいられなかったです。旦那は一生懸命泣くのを我慢していました。自分が亡くなる際にいてやれなかったのを悔やんでいるようでした。

それでもどうにかこうにか落ち着いてから、仏壇からろうそくとお線香立てを借りてきてお線香を焚き、手を合わせました。

次の日、午後から近くの「ペット霊園」に連れて行き、火葬してもらいました。旦那が一人で行きたいと言っていたのですが、たっくんがどうしても心配だからついて行きたいと言って、二人でカイ君の最後を見届けて来ました。

「今頃煙になってお空に行っちゃったね」と話していると、ちゃんと「カイちゃん無事に終わりました」と連絡が来ました。

楽天ブックスで買った「犬は天国で・・・」という絵本を読むと、犬は皆天国に行き、神様に見守られ、怖い夢をみる事もなく楽しく暮らすそうです。そして、いつまでもいられるので飼主が天国へ来たときにはお迎えに来てくれるとか。

この絵本を読んで、少し気持ちが落ち着いたけど、やっぱり5日経った今でも思い出すのはカイ君のこと。本当はいじいじといつまでも思っているのは、亡くなったペットのためにはならないそうです。わかっているけど、やっぱり寂しい。

きっと、時間とうさぎ達がこの寂しさを取り去ってくれるんじゃないか、と思ってはいるけど・・・。でも、私より旦那がまいっているみたいで、ちょっと心配です。

与えてくれる喜びも大きいけれど、いなくなった時の悲しみもそれ相応かそれ以上に深く、自分でもこんなに悲しく寂しい感情になるなんて思ってもいなかったです。これからまだうさぎ達とハムスターの死をどうしても迎えてしまう事を考えると、やり切れない気持ちになります。

そんなことを言っていたら、ペットなんか飼えないんだけど・・・。複雑な気持ちでいます。

でも、楽しい思い出をいっぱいありがとうっていう感謝の気持ちはずっと持っていたいと思います。カイ君、あなたがいた日々を忘れないよ。色んな思い出ありがとう。



その後、家にはお仏壇と床の間があるので、床の間に写真とお供えをして、お水を毎日あげています。いつまでもうじうじしてるのは良くないけれど、こうやって供養をしてあげる事はとても大切な事だそうです。皆さんも、いつかその日がきたらせめて49日がすぎるまでは供養をしてあげて下さいね。
うさぎ雪だるまと私


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