買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2019年10月18日
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カテゴリ: 読書
大沼 そのように一歩一歩積み上げてきたすぐれた遺産を、二十一世紀になって、嫌韓・嫌中の感情の爆発で捨て去ってしまうのは、あまりにももったいない。韓国がまちがったことをいっているなら、「それ、おかしくない?」といってみればいい。中国がけしからんことを主張するのなら、「その根拠は何ですか?」と聞いてみればいい。欧米が自分のことは棚に上げて日本を批判していると感じたら、「それではあなたの国は自国の過去の負の側面にどう向かい合っているのですか?」と訊いてみればいい。
ただそこで大切なことは、先ほどもいったように、その問い返しが単に自己や日本の正当化のためであってはならない、ということです。
(大沼保昭さん×江川紹子さん「「歴史認識」とは何か」P219)


というわけで、大沼保昭さん×江川紹子さんの「「歴史認識」とは何か」を読みました。

日韓関係がおそらくかつてないほど悪化していると思われるなかで、特に「歴史認識」問題にかんする「認識」は、とても関心も高く重要なものだと思います。

この本の語り手である大沼さんは、慰安婦救済運動などで先鋒的な活動をされておられた方のようですが、その活動のなかで味わった葛藤も踏まえながら、出来るだけ中立的な立場を保とうと努力しておられると思いました。

そうすると、今度は、右の方からはもちろんのこと、左の方からも攻撃にさらされる可能性が高くなります。たぶん、この本もそういう評価を受けているのでは、と思うのですが、僕は、自分がこういったことをあまり考えたことがなかったということを割り引いても、とても参考になる本だと思います。
できるだけ感情的にならないことをこころがけたいと思いました。







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Last updated  2019年10月18日 08時31分35秒
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