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だがその過去へ―日本の若い世代が軽蔑すべきものとみなしている自国の過去へ、日本人が将来振り返る日が必ず来るであろう。
ちょうど我々西洋人が古代ギリシャ文明を振り返るように。
その時日本人は、昔の人が単純素朴な喜びに満足できたことを羨ましく思いもするだろう。
その時はもう失われているに相違ない純粋な生きる喜びの感覚、自然と親しく、神の子のようにまじわった昔と、その自然との睦まじさをそのまま映したありし日の驚くべき芸術―そうした感覚や芸術の喪失を将来の日本人は残念な遺憾なことと思うだろう。
その時になって日本人は昔の世界がどれほど光り輝いて美しいものであったか、あらためて思い返すに相違ない。
その時になって彼らは歎くにちがいない。
いまは消え失せてしまった古風な忍耐や自己犠牲、古風な礼儀、昔からの信仰にひそんだ深い人間的な詩情・・・・日本人はその時、多くの事物を思い返して驚きまた歎くに相違ない。
とくに古代の神々の顔を見、表情を見なおして驚くに相違ない。
なぜならその神々の微笑は、かっては日本人自身の似顔絵であり、その日本人自身の微笑でもあったのだから。
「日本人の微笑み」 明治日本の面影より 小泉八雲
微笑み、現在のサービス化された作り笑いとはまったく異質のものである。
ミンナが微笑んで生きていける時代が来ることを望む。