ヒッパルコスの空

オールトの雲



オールトの雲の質量の合計は、少なくとも木星の質量以上はあり、太陽を除く太陽系の全質量のかなりの部分を占めると考えられている。その起源にはいくつかの説があるが、元々木星から海王星までの外惑星周辺にあったこれらの物質が、外惑星の重力のために外へ弾き出され、太陽の重力圏の境界付近に留まったものとする説が最も有力である。この説によると、元々海王星の軌道の外側にあった物質は、エッジワース-カイパーベルトの天体として今もそのまま残っている、ということになる。

尚、一時パロマー山天文台で2003年に発見されたセドナは、オールトの雲に属する最初の天体であるとする説があったが、その後の観測で遠日点が最大でも924天文単位であることがわかったため、オールトの雲は1万天文単位よりずっと内側まで広がっている(内オールトの雲という)とする説と、セドナはオールトの雲の天体ではない、とする説とが対立している。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: