ヒッパルコスの空

宇宙の歴史

宇宙の歴史
宇宙の歴史
137(±2)億年前
宇宙がビッグバンで始まる。
これは、標準的な宇宙モデルに対して、NASAのWMAPのデータを適用した結果である。なお、WAMPのもの以外にも、地上望遠鏡による可視・赤外線観測結果なども用いられている。
ビッグバンから10 -44 秒後
超統一力から重力が分かれる。
ビッグバンから10 -36 秒後
大統一力から色の力が分かれる。インフレーションが始まる。
ビッグバンから10 -34 秒後
インフレーションが終わる。
ビッグバンから10 -10 秒後
電弱力から弱い力が分かれる。
ビッグバンから10 -6 秒後
クォーク・ハドロン相転移が起こる(色の力から強い力へ)。
ビッグバンから1秒後
重水素原子核の合成が始まる。
ビッグバンから3分後
原子核の合成がヘリウムで終了する(ごく少量のリチウム原子核も合成された)。
ビッグバンから38万年後
陽子が電子を捕らえ、原子が誕生する(宇宙の晴れ上がり)。
ビッグバンから約1~8億年後
最初の銀河が形成される。
ビッグバンから約2~10億年後
天体から出される紫外線により、宇宙を満たす中性水素ガスが電離する(宇宙の再電離)。
ビッグバンから約70億年後
ダークエネルギーにより宇宙の膨張のし方が減速膨張から加速膨張に変わる。
現在
ビッグバンのなごりとして2.7Kの宇宙背景放射が観測される。
1990年代途中までは、宇宙の膨張(ハッブル定数と減速膨張)から算出される宇宙の年齢が約80億年、球状星団の年齢が140億年以上(したがって宇宙の年齢はそれ以上)と推定方法により結果が大きく異なり、宇宙論の大きな問題点だった。しかし、宇宙の膨張からの算出は、ダークエネルギーによる加速膨張を考慮する必要があることが解り、球状星団の年齢も、観測結果の解釈の見直しによる120~130億年であることが解った。2006年現在では、WMAPのデータ以外から算出される宇宙の年齢も137億年に近い値になっており、以前に比べれば正確になっていると考えられる。

しかし、宇宙の最初期に関しては、物理法則と現在の宇宙の状態からの推定であり、直接的実験もしくは直接的観測で確かめられたわけではない。そして、今後新たな現象が発見され、現時点では予測不能な物理法則があることが分かったり、現在予測されてはいるものの未解明の力の統一理論などの詳細が分かることなどにより、宇宙モデルが修正されるかもしれない。そのようなことが起こった場合、上記の宇宙の年齢や宇宙の最初期の状態は見直されることになるかもしれない。




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