空白だらけな箱

オリジナル~保健所の影様へ~


遠くから聞こえるクラクションの音、時々通り過ぎる家から香る暖かい匂い。
そして蛍が暗黒の罠に掴り弱々しい光を放っている。

「あ゛~~~~~…」

不意にでた声が夜の風に連れ去られていく。
星を見れば、目を閉じれば、いつも浮かぶのはアイツの笑顔…。
ふと音の無い空間に居るような感覚に陥る。

『ねぇ、明日は晴れるね。だってこんなに星がキレイ!』

姿は近くにあるのに声はどこか遠く、触れようとすれば花火のように消えてしまう。
宙を空回りした腕は風を掴み、力なくぶら下がる。
そして小さく溜息を漏らすと再び騒音がしだす。

「うるせぇ」

苛立たしさを感じて、それが言葉となり行動にもなっていた。

気が付けば辺り一面の野原。
一つ、今にも折れてしまいそうな木があるだけの静かな場所。
いつも二人で親の目を盗んではこの木のところで待ち合わせをしていた。
それももうずっと昔のこと…。

「はやく…来いよ…」

苛立たしさを含んだその言葉には、どこか悲しい声色をも混じっていた。
もう会うことは出来ない。それどころか声すら聞けない。
頭の後ろに手を回し脱力したように横になる。
瞼を閉じ、全身で風を感じている……
その時

『こ…ちゃん…こう…ちゃん・・・ねぇっ!向ちゃんってばぁっ!!』

またいつもの空耳だ。と、無視していたが、
不意に暖かいものが腕を撫でた。
飛び起きるように辺りを見回すと、そこには…

「ミャ~…」

と鳴きながら腕に擦り寄る猫が居るだけ。
その猫を抱き上げ、しっかりと抱くと、歩き出す。
帰り道、猫に話し掛けるように呟きながら歩く。

「未来~。御前ちゃんと見てんのか?おぃ。
大体御前が言ったんだからな?私より先には、ダメだよって。
なのに、御前は俺を置いていった。ひでぇよなぁー…」

ポタポタと溢れ出る涙を猫が舐めると、向はニッコリと笑み
ろくに前も見ずに、猫に話し掛けつづけていた。

「あ~…御前の名前どうしようなー。未来にもらうか?」
「ニャ~」

返事をするように一つ鳴くと、向は「よし、決まりな」
と・・・・・・声を出して言ったはずだった。

大きな音とともに体が宙に跳ね上がり、
地面にたたきつけられた。

「…ごめ・・んな・・・み・・・く・・・・・・・」

遠のく意識の中でゆっくりと言うと、向は風と一体になった。


向と未来(猫)はダンプカーに轢かれ、粗即死だった。



*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
二つ書くとか言っておきながら、何かこれ書き終わってから、
妙な感覚に陥って、書く気が失せちまって;;
これ一個で勘弁してくださいっ(>、<。

そんで、適度に登場人物紹介^^

向(こう)→高校1年の、男。一人暮らしをしている。
      身長は大体183cmぐらい。A型。
      一筋に亡くなった未来を想い続けている。 
未来(みく)→中学を卒業し、高校に入る直前に病死してしまった。
       身長は大体158cmぐらい。O型。
       生前は向と恋仲でとても仲良しだった。

猫→向に拾われて、「ミク」と名付けられる。
  だが、向とともに事故死してしまう。      

・・・って、登場人物これしか居ない!!(涙
まぁ、短編だから…しょうがないのよっ;!

・・・でゎ、以上!あちこち修正とかしちゃって構わないので^^


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: