空白だらけな箱

天使の残虐



白い天使の羽根がハラハラと舞い落ちる
凍える寒さ  凍える体
白い天使の羽根は
地上の人間を凍らせる

地上は白一色になり
それでも天使の羽根は
ハラハラと留まることをしらずに

空は快晴  地上は白く
何の音もしない
生きとし生ける者は皆
白い羽根に埋もれ
凍り付き  息はない

白い天使の羽根
皆 誰も予想できなかった

あの白い羽根は
いつか我々を救ってくれる
そのための羽根だと
信じていた

その羽根は
救ってはくれなかった
寧ろ
地獄に突き落とされた

白い天使の羽根
美しく大きな 
救いの羽根(て)

凍り付いた生物は
白い羽根の天使を嫌う
それでも
白い天使の羽根は
ハラハラと止め処なく
舞い降りる

何れこの羽根が
強風により梳かれることを
祈っていた

この何の音もない
真っ白な地上に
天使の羽根を持つ天使だけが
音もなく舞い  嘲笑う

神々も嘲笑っているのだろうか
この天使を送りつけたのは
神・・・?
それとも
天使の勝手な意思か・・・

白い天使の羽根がハラハラと舞い落ちる
凍える寒さ  凍える体
白い天使の羽根は
地上の人間を凍らせる

地上は白一色になり
それでも天使の羽根は
ハラハラと留まることをしらずに

もう何年もたつ
白い天使の羽根はまだ
生物を凍らせたまま
梳けることを知らず
舞い落ちつづけている

生物は肉体もそのままに
成長も止まり  前のまま
もう時間などわからない
地上(ココ)はどれだけの時間
このままだったのだろう

この子はもうどれだけの間
凍っているのだろう

ああ 指先が・・・
白い天使の羽根に触れなかった所だけが
まるでミイラのようになっている
触れればポロリと
地に落ちてしまいそうな
骨も見えていて・・・

こんなに幼い子が・・・

白い天使の羽根は
残虐にも地上のあらゆる生物を殺し
慈悲の心もなく白い羽根を振り撒く

まるで生物を嫌うように


―――――白い天使の

    残虐―――――


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