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DV



ドメスティック・バイオレンス―Domestic Violence(以下DVと略す)とは日本語に直訳すると「家庭内・家族内の暴力」となります。
一般的にはDVは「夫やパートナーが、妻や恋人に対してふるう暴力」として説明されますが、アメリカにおける最前線のDV活動では「表面上『親密』な人間関係において、一方のパートナーが継続して他方をコントロールするパターン。またそのパターンを作り出し、維持するための仕組み」という意味合いで使われています。(主として男性から女性への支配が大多数であるが、女性から男性や同性愛のカップルにおいても起こる為)
日本では1980年代頃より、子から親への暴力を「家庭内暴力」という言葉で表現されてきた為、あえてこの現象との混同を避ける為にドメスティック・バイオレンスという言葉がそのまま使用されています。


  暴力じゃなくてパターンって?

カップルにおいて、暴力行為が発生すれば、すべてDVというわけではありません。
そのカップルの関係が信頼関係に基づいた対等な関係を保っている場合でも、喧嘩の中でつい暴力行為が発生してしまう事もあるでしょう。(決して良い事ではありませんが)
そのような場合には上にあげたようなパターンは存在しません。
また、DVの加害者が被害者にに対して暴力を振るうように仕向け、逆にその行為をさせる事により被害者をコントロールする為のパターンを作る事もできます。
その場合、暴力を振るったという事実だけでは、本来のDVにおける加害者・被害者は逆転してしまう事になります。
このような混乱を避ける為にも、個々の暴力行為だけに注目するのではなく、日常における関係のパターンに注目する事が重要です。
DVに行使される暴力の種類

DVは殴る・蹴るなどの身体的暴力だけを指す言葉ではありません。
DVに行使される暴力には色々な分け方がありますが、ここでは大きく分けて次の3種類を大体のカテゴリーとして説明します。


『身体的暴力』
暴力と聞いて一番初めに想像する、身体に対する直接的な暴力です。
具体的には、(素手や物で)殴る・蹴る、首を絞める、縛り上げる、刃物などで脅す、引きずりまわしたり、冬場に冷水をかける、など・・・。
軽度のものから重度のものまで様々で、エスカレートした場合は命の危険もありえます。

『精神的暴力』
言葉による暴力などです。
「バカ、クズ、死ね」などという言葉で相手の人格を傷つけたり、「殴られたいのか?」「殺してやる」などという言葉で実際には身体的な暴力を振るわなくてもそれを予感させることで相手を支配する言動など・・・。
相手を無視する事によって精神的苦痛を与えたり、大事にしているものを壊したりペットに危害を加えるなどという行為や、経済的剥奪、生活費などをギャンブルや酒代などに使い込むなどの経済的な暴力、家族や友人・知人との関係を断たせる、外出を制限するなど、相手を孤立させ社会的な絆を断たせるなどという事も含まれます。
また、子どもを利用して、子どもの前で暴力を振るったり、子どもの前で相手の悪口を言う、子どもを危険な目にあわせたり(子どもへの虐待も含む)、正当な理由がなく相手から子どもを取り上げるなどという行為も同様です。

『性的暴力』
相手の意思に反した性行為の強制です。
身体的・精神的暴力を振るいながらだけでなく、暴力をちらつかせてセックスを含む性行為を強制する事など・・・。
逆に、相手を貶める為にわざと性行為に応じないという場合もあります。
なお現在の日本では、夫婦間における強姦は基本的に法律で認められていません。
その他に、意思に反してポルノを見ることを強制させたり、望まない猥褻な行為の強要、望まない妊娠や中絶の強要、なども含まれます。
これらの暴力は重複して行われる場合が多数です。
DVのサイクル

DVにはある一定のサイクル(周期)があることが殆どです。
このサイクルがある事により、被害者は加害者から離れられないと思い込む場合も少なくありません。
サイクルには大きく分けて3段階があります。

「緊張の蓄積期」(第1相)
些細な事にも反応しだして加害者は怒りっぽくなり、小さな暴力などが徐々に現れてくる時期。
緊張が高まり、やがてそれが蓄積されると第2相の「暴力爆発期」へと移行します。

「暴力爆発期」(第2相)
第1相での緊張がピークを迎え、抑制される事なく暴力行為に及ぶ時期です。
第1相との違いは暴力の抑制がきかず行動のコントロールができなくなる事にあります。
この相は他の2層に比べると短時間で終わる事が殆どですが、暴力行為はこの相が一番激しい。

「ハネムーン期」(第3相)
第2相の暴力が終わるとこの相に移行します。
この相では加害者は自分の行為を反省し、被害者に対して優しく愛情のこもった態度で接します。
しかし、この相もいずれは最初の第1相へと徐々に移行し、またサイクルは繰り返されます。

カップルによって期間や間隔に差はありますが、サイクルが繰り返されるうちに速度が増し暴力の度合いも深刻化していく事が多いようです。
場合によっては第3相の「ハネムーン期」がなく、第1相と第2相が繰り返される事もあります。
DVのサイクル

DVにはある一定のサイクル(周期)があることが殆どです。
このサイクルがある事により、被害者は加害者から離れられないと思い込む場合も少なくありません。
サイクルには大きく分けて3段階があります。

「緊張の蓄積期」(第1相)
些細な事にも反応しだして加害者は怒りっぽくなり、小さな暴力などが徐々に現れてくる時期。
緊張が高まり、やがてそれが蓄積されると第2相の「暴力爆発期」へと移行します。

「暴力爆発期」(第2相)
第1相での緊張がピークを迎え、抑制される事なく暴力行為に及ぶ時期です。
第1相との違いは暴力の抑制がきかず行動のコントロールができなくなる事にあります。
この相は他の2層に比べると短時間で終わる事が殆どですが、暴力行為はこの相が一番激しい。

「ハネムーン期」(第3相)
第2相の暴力が終わるとこの相に移行します。
この相では加害者は自分の行為を反省し、被害者に対して優しく愛情のこもった態度で接します。
しかし、この相もいずれは最初の第1相へと徐々に移行し、またサイクルは繰り返されます。

カップルによって期間や間隔に差はありますが、サイクルが繰り返されるうちに速度が増し暴力の度合いも深刻化していく事が多いようです。
場合によっては第3相の「ハネムーン期」がなく、第1相と第2相が繰り返される事もあります。
DVの背景にあるもの

DVはなぜ起こるのか?という問いはよく耳にする質問の一つです。
この答えを一言で言い表す事はできません。
一般的にはDVは女性差別が原因であり女性の人権侵害という説明がされることが多いですが、男性が加害者で女性が被害者という例だけでない事からも、DVという現象は他者に対する支配とコントロールの一形態と考えられます。
その下位カテゴリーとして女性差別などが存在しています。
配偶者・恋人といった関係においては、ヘテロセクシュアルのカップルが多数である為に、女性が被害者である場合が殆どで、男性から女性へのDVという現象が、女性差別という差別と相乗して、より一層起こりやすいものとなっていると考えられます。


  女性差別とDV

元来の男性優位の家父長制において、女性は男性の従属物であり女性は男性に従わなければならない、夫は妻を従わせる権利を持ち従わなければ罰する事もやむを得ない、という考え方が容認されてきました。
日本では第二次大戦後に男女平等の理念により家父長制は否定されましたが、その精神は根強く再生産され、有形・無形の形を持って現代に至っています。
「法は家庭に入らず」の精神から他人同士であれば傷害事件として刑事告訴されるような暴力が起きても、夫婦・恋人(元も含む)であれば民事事件として扱われ、警察は痴話喧嘩として民事不介入を盾として殺人事件にならなければ余程の事がない限り関与しない、という状況が長く続いてきました。(DV防止法の施行により、現時点では身体的暴力行為においては介入できるようになっています)

また、被害者を取り巻く家族や社会的状況も、被害者をDVの関係に押し留める原因の要素となる事も多々あります。
「暴力を振るわせる被害者にも責任がある」「夫婦喧嘩で夫が妻に手をあげるなんて事は当たり前。それぐらい我慢するのは当然だ」「女は男につくすもの。つくし方が足りないから殴られるのだ」などという考え方や、加害者の社会的地位や評判(加害者の多くは外では人当たりが良く、この人が?と信じてもらえない場合も多い。加害者は社会的地位も様々で、職業などは関係ない)により、被害を軽視し被害者の訴えを大げさととる風潮などがその原因でにあります。
仮に被害を間近で発見する事があっても現秩序を乱さない為、関わりをもたないように無視し、なかった事のように振舞われたりもします。
このような現状を見ても、家父長制の精神および女性差別は今も根強いといえ、女性差別がDVを温存する為に影響を与えているという事は否定できません。


#家父長制
ここで使われている家父長制という言葉は、旧憲法で使われた意味合いだけでなく、男性優位の体制という広い意味の言葉として、フェミニズムの中で使われる意味合いを持っています。

あなたの身近な人が被害者になったら


被害者を決して批判しない
良い悪いの判断を授けるのではなく、話をよく聞いてあげる。被害者を孤立させないためにも、重要です。

「暴力はいかなる関係でも許されることではない」と伝える
どんな理由があっても、正当防衛以外の暴力に弁解はききません。暴力は振るう側が絶対に悪いのです。ただし、被害者に対して加害者の悪口を言うのは避けてください。

「だから言ったでしょ」は禁句です
DVは簡単に解決する問題ではないことがほとんどです。被害者がその問題に対してなんの行動も起こさないのは、ひょっとしたら今被害者にとってそれが一番安全な状態かもしれないのです。また、思い過ごしのように感じられても、被害者は本当に加害者を恐れていて何もできないのかもしれません。そのことを踏まえて、被害者の選択を尊重し、行動しないことを批判しないでください。被害者がどのような行動を起こすにしても、危険はつきまとうのです。

アンビバレントな感情を持つことはよくあることである
被害者が加害者に対してアンビバレントな感情(愛情と恐怖・自責と怒り・希望と悲観など)を抱くことは決しておかしなことではありません。むしろ当然の反応です。第三者にとっては理解しがたいと感じるかもしれませんが、それを責めたりしてはいけません。

どんな援助を受けることができるかを伝える
女性センターなどの援助サービスでDV相談や法律相談が受けられます。あらかじめ女性センターなどで相談しておくことにより、緊急避難の時のシェルター入所への手続きがスムーズにいくはずです。
また医療機関において暴力の証拠として被害の大きさに関わらず受診するようにし、万が一に備えて暴力が原因であると診断書を書いてもらいましょう。
警察も味方です。被害届を出すのがためらわれても、犯罪被害者相談の窓口で相談するだけで記録は残ります。そうすることによりその後の警察の対応が迅速になるはずです。犯罪被害者相談の窓口は、所轄の各警察署(交番・派出所ではありません)に必ずあります。
これらの情報を、被害者の住所地でアレンジして伝えてください。

いざというときは逃げるように伝える
たとえ被害者が加害者と決別することを望んでいなくても、命を失ってしまっては元も子もありません。自分の身に危険を感じたときは、とりあえずでもとにかく逃げるように伝えてください。緊急時の避難場所や連絡先などのプランをあらかじめ考え、利用できるように、被害者と一緒に考えてあげてください。

DV被害者に対し、第三者が逃げろと言うことは簡単ですが、当事者にとっては複雑な状況が絡んでいて簡単にはいかない場合がほとんどです。助け出すのではなく、被害者が助けを求めた時に必要な援助を与えることが一番の援助なのです。自分本意の援助は被害者にとってありがた迷惑にしかなりません。被害者に対して「自分がこうしたい」のではなく、「被害者は今どうしたいか」という目線で接してください。


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