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行き止まりは、どこにもなかった
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ミルラ「1,2,3…まだ23匹居る!」
ロドク「こんな事になるとはな…捕まったら一体どうなるんだろうな…」
ミルラ「今は奴らから逃げる事考えないと…」
ロドク「他の奴らとの連絡は?」
ミルラ「だめ。未だに全然反応ないよ。」
ロドク「チッ…無事だといいが…」
事の発端は、やはりたったの数時間前の事…
糊塗霧隙羽「ロドクよ。」
ロドク「お、おうなんだ。扉開いた瞬間居やがって。ビビるんだよ」
糊塗霧隙羽「以前に私は台本を書いてみてたんだが…その時に能力に覚醒した」
ロドク「は?お前ただでさえ結構チートなのに能力二重って。」
糊塗霧隙羽「お前が言える事じゃないだろ。だから今になって使用の許可をもらおうと思ってな」
ロドク「はぁ、それで?」
糊塗霧隙羽「既に全員から了承は得てる。バイオハザード風のものなんだが・・・」
ロドク「待て、話が見えない。どういう能力なんだ?まず。俺がこれまで作って小説とかで使ってた能力は大体皆こっちで使ってるだろ」
ロドク「あと何が残っているんだよ」
糊塗霧隙羽「私はそういう小説の創作を主に担うコテだからな。そういう能力だよ。”ストーリーを作る能力”さ」
ロドク「あ、あれか!発動すれば自分の思い通りに運命を変えられる…」
糊塗霧隙羽「うまく使えばドラマチックな人生も簡単に出来るアレさ。」
ロドク「なるほど、それでちょっと刺激的なストーリーにしてみると。面白そうだな。別にいいぞ」
糊塗霧隙羽「おお、さすが。即決か。」
ロドク「そう危険ではないしな。この世界。で、どういうストーリーなんだ?」
糊塗霧隙羽「いや、大筋は決めてない。お前らの行動次第でストーリーが出来る形をとってみた」
ロドク「ほう。じゃ、普段通りでいいのか。」
糊塗霧隙羽「あ、敵役をヤキムシにしたんだよ。それだけは言っておこう」
ロドク「ヤキムシ?まさかアイツがその役を納得するとはな」
糊塗霧隙羽「いやな、ロドク(リアルの人間の方の)も悪役好きじゃないか」
ロドク「あぁ、それの影響で意外と悪役好きなんだな。あいつでさえも。」
糊塗霧隙羽「そういう事。さ、とりあえずこれを受け取れ」
ロドク「あ?なんだこれ銃?と…何?携帯?」
糊塗霧隙羽「連絡手段と、攻撃手段。バイオハザード系だからな。」
ロドク「そんな仲間内で連絡取りまくる系の物語だっけ?あれ」
糊塗霧隙羽「そこは、筋道決まってないから緊急用の意味もあるから携帯なんだよ」
ロドク「なるほど。うまく使って他と合流したいとこだな。」
ヤキムシ「・・・・。」
糊塗霧隙羽「おや、ヤキムシ。もう来たのか。なんだ?早く始めたいのか?」
チリチリチリ…
ロドク「最近に小さな火で床焦がして文字書くの覚えたから、コミュが楽になったなぁ」
【全員部屋に待機しているのか】
糊塗霧隙羽「してるな。」
チリチリチリチリ…
【物語的に、それだと序盤で全滅するんじゃないか?】
糊塗霧隙羽「なるほど。では既に外に出ててもらうか。」
チリチリチリチリ…
【建物の外からストーリー開始したまえ。全員外へ行け】
糊塗霧隙羽「了解した。うまく盛り上げてくれよ」
【もちろん。捕まったら死ぬより酷い目に合わせてやろう】
ロドク「え、ちょっとまて。死なない世界で死ぬより酷い目だと?」
糊塗霧隙羽「全員集合だ!外行くぞ!」
ロドク「お、おいまて!下手するとヤバくないか?!お、おいー!」
糊塗霧隙羽「よし、全員出たな。ではスタートだ」
ボッ
ロドク「おぉ…早速家が燃えちまった…後で俺が直すけどよ。」
ヒョコッ
ロドク「お。ヤキムシ出てきた。あれ撃てば終わりか?」
パンッ!
死忘「仕留めたよ。」
ロドク「あっけねぇなー。」
ガサガサガサ
ロドク「・・・ん?」
糊塗霧隙羽「バイオハザードと言ったろ。逃げろ。この世界の中に街を作って、あちこちに弾薬は仕込んである。」
ロドク「大量のヤキムシがきたぁあああああああああ?!」
ロドク「とりあえずミルラ一緒にいこう!!うぉおおおお!!」
ミルラ「僕の意思関係なし!?まぁいっか逃げろぉおお!」
ロドク「そして現在に至る。」
ミルラ「ロドクやばいー。」
ロドク「ん?あ、やべーな。俺の弾キレそうじゃねーか。ミルラもねーしこのままだと囲まれる。」
ミルラ「また移動だね」
ロドク「おうよ。」
ロドク「(ここまでで判った事は、ヤキムシは分裂で増える。ある程度の限度はあるけどほぼ無限に。)」
ロドク「(幾つかの班みたいなの作ってて、そのリーダーが潰れると増殖は止まる。だがそれまではいくらでも増えるようだ)」
ロドク「(そして、そのリーダー格はぶっちゃけ…何の区別もない!あてずっぽで当たれば何とかなるがダメならアウト)」
ロドク「(しかも、リーダーを倒しても別の班と合流すれば増殖は再び…)」
ロドク「こんなのどう潰すってんだよ」
ミルラ「でもやられたらなんかされちゃう…」
ロドク「せやね。あー、くそ。さっきの班は全然減る様子がねぇ。リーダー外したか」
ミルラ「あっちのビルに入ろうか。とりあえず弾ないとどうにもならない」
ロドク「よし。…いやダメだ。なんか明るいだろあのビル。多分巣だよ」
ミルラ「あ、そうだね。隣いこう」
ロドク「おう。あ、携帯で連絡今度は俺がやるわ。」
ミルラ「うん」
ロドク「よかった、このビルには鉄のモノが多くて。」
ミルラ「扉塞げたねぇ。一息つけた」
ロドク「休憩用ポイントで作られたとこかもな。いち早くこれてラッキーだ。」
ロドク「…お!つながった!?」
ミルラ「え?だれだれー!?」
ロドク「コトちゃん!無事か?」
糊塗霧隙羽「おおロドク。残念ながら」
ロドク「え?」
糊塗霧隙羽「ゲームオーバーになる所だ。じゃぁな。」
ゴォオオオオオ!!ギャァアアアアアアア!ブツッ!ツーツーツーツー…
ロドク「・・・・」
ミルラ「え?」
ロドク「コトちゃん捕まったくさい…」
ミルラ「えぇええええーー!」
ロドク「主催者が一抜けっておい…つーか死に方こえーよ。トラウマなるわ」
ミルラ「というか、彼が一番にやられたら、途中中断って出来ないんじゃ…」
ロドク「うううわーあーー。最悪だ。」
ロドク「って待てよ。そういや恐ろしい事になるとか言われてたが」
ミルラ「どうなったんだろ。電話じゃよくわかんないよね。」
ロドク「とにかく、俺たちは生き延びよう。俺たちはな」
ミルラ「他の人はぁ!?」
ロドク「速やかに諦めていこう。さて…ひたすらここに居ても物語は終わらないわな。ビル内を探索して弾集まったら移動だ。その際に奴らを何とか減らし…」
ガァンッ!
ミルラ「・・・・何の音だと思う?」
ロドク「扉を叩く音だわなぁ。いや、叩くっていうよりなんか飛んできてる感じか?窓から見てみるか?」
ミルラ「うん…」
ロドク「何が見える?」
ミルラ「なんか、筒に詰まったヤキムシが見える。扉に向けてるけど…」
ロドク「…まさかあの頭の火で簡易な大砲を?」
ミルラ「どうしよ」
ロドク「脚力の限界を放棄。腕力の限界を放棄。せーの!」
ガシャァァァンッ!!
ロドク「窓から飛んで逃げる!!ミルラを担いで!!」
ミルラ「うわぁああああ!!とんでるぅうう!!」
ロドク「重力を放棄!!よし、そのまま空へ!」
ミルラ「わぁああああああああ!!」
ヤキムシ「・・・・」
ロドク「ゲッ!今度は炎でロケットかよ!!くそ!物理法則を放棄!うまく制御して逃げる!」
ミルラ「たかいこわいわぁああああああああああ」
つづく
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