行き止まりは、どこにもなかった

行き止まりは、どこにもなかった

新!コテ派な日々~第一話~



日々を過ごし、何となくそれぞれの人物が見え、生活にも慣れ始めました。

どうも皆さんこんばんわ。かてないさかなです。

その後、ロドクはたまにしか現れず仕舞い。ただぼんやりとこのメンバーでの同居を続けるだけでした。

…初日は特に大変だったと記憶しております。






ユキ「大方、生活に必要な物は揃ってる感じだね。」

死忘「部屋も全員分ちゃんとあるや…。あれ、てか、僕とさかな部屋別かぁ…」

かてないさかな「一応男女なのでその配慮では?私の身に危険が及ばない為に」

死忘「普通そういうの僕の身を案じるものじゃない!?女の子僕なんだけど!!?」

かてないさかな「何か仕出かすのが大抵どちらかで考えれば自ずと私の身の安全が守られるべきだと主張します。」

死忘「う、うーん…!そ、そう言われると少々口出しづらい…!」糊塗霧「お前過去何かやったのか…。」

閃光騨「ゲームとかもある!!」激撃激「マジでか!マリパやろーぜ!3な!」死忘「あ、僕も僕も!」

かてないさかな「順応はえーな、流石子供レベルか」死忘「今そこまで言われる程僕の行動に問題は無かったと思う!!」

ユキ「てか、実際どうすんの?今後。」かてないさかな「そうですよ。色々な問題は山積みのまま。遊んでる場合ではないです」

かてないさかな「問題だらけでしょう。馬鹿なのですかね?もしかしなくとも」

死忘「う、うぐぅ…そう言われてもそんな出来るコトなんてないでしょー…ここ、なにかある?」

糊塗霧「精神世界の類だからな。何もなかろう。試験もなんにもない、だ。」

かてないさかな「夜の墓場で運動会に至るんですかね。…かと言ってここで生活ですか…」

ユキ「まー、私は別に大丈夫だけどさ。あ、冷蔵庫中身ちゃんとあるわ。」カパッ

かてないさかな「…私は他人との同居なんてまっぴらですよ。せめて部屋に篭もらせて貰いますから」スッ

死忘「えっ、いやいやさかな?流石にそれは…」かてないさかな「うるせぇ。」ドスッ 死忘「あうっ!結構深く入った痛い!」

ユキ「コラァッ!!女の子相手に何してんのお前は!!」かてないさかな「見ての通りですが。男女差別は感心しませんねぇ。」

ユキ「男女差別抜きにしても急に蹴るなんておかしいでしょ!!」かてないさかな「けど当人の問題でしょ?口出してくる必要あります?他人が。」

かてないさかな「そもそも何様のつもりで叱ってるんですかね?親気取りですか?元を辿れば同一人物の癖に。」

かてないさかな「何しようが死忘は私の片割れ。自傷程度の問題でしょ。で、もし自傷が問題と言うならやるべきは叱る事ではないのでは?」

かてないさかな「精神的に不安定なんでしょうしねぇ?どなたかと同じで。」

ユキ「こんの…!!ズラズラと屁理屈をこのガキぃっ…!!しかも言うに事欠いて…!」ビキビキッ 

死忘「い、いやちょっとお、落ち着いて…」

かてないさかな「アナタと出会った当初の関係性では私、兄の設定でしたしねー。まぁこの世界では違いますけども」

かてないさかな「何にせよ、私はアナタに指図される謂れはないです。放って置いて下さい。では。」バタンッ!!

ユキ「っっ…!!っかあーーー!!!むっかつくぅー!!!なんだあれーーーー!!!」

死忘「い、いつもの事だから…その、あんま気にしないで…え、っと…ユキさん?」

ユキ「いやいや!!ダメでしょ!!どう考えてもあれはそのまま放って置いてイイ奴じゃないでしょ!!?もー!!」

糊塗霧「初日から早速問題三昧だな…ふぅ。」カチャカチャ 閃光騨「しーちゃんけっきょくやるのー?」激撃激「もうすすめてんぞー」

死忘「えっ!あ、いやまぁ…いいやもう…。てか、えーっと…こと…きりさん?は何してるの。」

糊塗霧「パソコンが置いてあったんでな。接続の確認だ。おぉ…ちゃんとネットが出来…ん?」

死忘「この状況でか…。割とマイペースなんだね…。って、どうかした?」

ユキ「何?壊した?」糊塗霧「いや…このメッセンジャー…」死忘「スカイプ?知らないの?」糊塗霧「それもだが、ここ。」

ユキ「…ロドクのアカだ。」死忘「だよねぇ…てか全員分有るじゃん。」

糊塗霧「どうやらこの家、部屋ごとにパソコンがあって、そのパソコンそれぞれにアカウントが有るようだな」

死忘「ほんとだ…。あ、さかなログインしてる」ユキ「文句の一つでも言ってやる!!チャット飛ばしてコトちゃん!!」

糊塗霧「おぉ。そう呼ばれるのは懐かしいな…。あの頃のチャット仲間は今どうしているやら…」ユキ「はよせんかい!!」

糊塗霧「おぉ、怖い怖い。えーっと…何を打つか…」死忘「…こんな感じで」カタカタ


『(n‘∀‘)η ヤァーッホォーいるー?』


ユキ「…よく顔文字とか打てたね」死忘「最初から予測変換出て来たから入ってるみたい。あ、返事。」


『…死忘だろコレ。後でぶん殴る』


死忘「何故バレた!!?」ユキ「まーた殴ろうとか言ってるし!!もう本当こいつはぁ!!」カタカタカタタ!!


『そういうの良くないって言ってるじゃん!!なんですぐ暴力振るうの!!』


糊塗霧「また堂々巡りになりそうだな…」閃光騨「うぉーーー!!」激撃激「まてまてまて!それはヒキョーだって!アァーーッ!」

死忘「…子どもたちも自由だなぁ…。」ユキ「あ!返事来たし!!」


『…納得いくまで話したきゃ自分のアカウントで来なさい、ユキ。』


ユキ「…上等だこの野郎ぉっ!!」死忘「うゎわわ!ほんと落ち着いてー!!」糊塗霧「すぐ煽るな彼は…」

死忘「(な、何とか気を逸らさないと…ハッ!そうだ、ここで尋ねよう!!)」

死忘「そ、そう言えばどういう関係だったかちゃんと聞けてないんだけど!ユキさんとさかなってどういう!?」

ユキ「ん?あ、そう言えばそうだね、言ってないや。えっと…」

ユキ「ん、んー……何かどう話していいやら…いいづらいなぁ…」死忘「(そんな複雑な関係なんすかぁああ!!?)」

糊塗霧「なんなら私が話そうか。情報自体は知ってるからな。」ユキ「いやっ!それはそれで何か気分悪いわ!自分のコトを人に話してもらうとか!」

ユキ「わかった、話す。えーっと…」

ユキ「まず、私はリアルの方ではその…ネカマやってた時の名前なんだよね…」死忘「えっ!!」

糊塗霧「という事はユキの性別は…」ユキ「いやいやいや!コテとしての私はちゃんと女だよ!!」死忘「それはそれでややこしいね…」

ユキ「でまぁ、色々設定したりしながら友達作ったりなんだりして…その時まぁ、兄妹とか出て来た方がリアルになるかなーって」

ユキ「で、兄役としてさかなさんが来たのが最初出会った時なんだ。」死忘「そういう…」

糊塗霧「(まぁ実際は一度追い出されたチャットに居座る為にネカマ、その後本来のキャラを出す為に兄役としてさかな登場という流れだがな)」

※実話

死忘「じゃぁ、実際大した面識は…」ユキ「ないなぁ。今回会ったのが初めてだよ。けど、まさかここまで酷い奴だとは…!」

死忘「う、うーん…いや、でもさかなはさぁ…根っから悪いやつじゃ…いやあるけど…けどその、いい所も有るっていうか…」

ユキ「えー?なんなの?しーちゃんアイツのコト好きなの?」死忘「今そういう話してないです!!!!!?」ユキ「うぉう、図星?」

死忘「い、いやいやいやいやいやいやいや!!イヤほんっとそんないやいやいや!!」糊塗霧「(どっちも分かり易いな…)」

ユキ「…まぁそれはいいや。ちょっと正々堂々正面から戦ってくるわ」スッ カチャッ

死忘「あ、結局行くんですか…」ユキ「ま、チャットは慣れてるしね。」パタンッ

死忘「(大丈夫かなぁ…。さかなも得意だから呼んだんだろうしなぁ…)」勝てる戦いしかしない様な奴だし…。

糊塗霧「さて、私はのんびりネットでまた別に小説を…」死忘「あぁ、そういうの書く人なんだー。」糊塗霧「稚拙ながらね」

糊塗霧「…うん?」死忘「どうかした?」糊塗霧「…そう言えば、ロドクログインしてるんだよ。」

死忘「え、ってコトはここに居るの?」糊塗霧「そうは思えんがな…。まず、部屋数が合わないんだ」

死忘「部屋数が合わない?って?」糊塗霧「我々全員、ロドクも含めて数えると全部で9人。この家の個人部屋は8つ」

死忘「という事は…?」糊塗霧「登場した際にすぐ消えたコトから考えても、アイツの部屋は多分この家に無い」

死忘「そうなんだ…。」糊塗霧「から、ログインしてるコト自体おかしいんだよ。それに、このアカウント名…」

ロドク@ドクイロ

死忘「…“ドクイロ”?」糊塗霧「知らない名前だろう?私のコテの情報にもない…。これは一体…聞いてみるか。」カタカタ

死忘「あぁ!そんな不用意な!」糊塗霧「別に取って食われはしないだろう。お。」


『流石過去とは言え、俺のコテだなコトキリ。いち早く気付いたか』

『まぁ、あれだ。俺は主人格に近い存在で主にその世界とリアルの世界を行き来出来る唯一のコテだが』

『リアルの人間と俺自体は完全に同一ではない。と言うか俺がリアルの世界に居る際とその世界に居る際は完全に別人だろう』

『だからだ。リアルの人間…まぁ本名で呼ぶのは流石に場合によっちゃやべーからな。身バレとか。便宜上“ドクイロ”とする』


糊塗霧「なるほどな…。だからロドク@ドクイロか…。まず、ロドクがログインしてるって事は逆にロドクはこの世界に居ない証か…。」

死忘「な、何かよく分かんないんだけど…」糊塗霧「なぁに。私は判った。だから気にする事はない。」

糊塗霧「リアルの世界もリアルの私達の身体も便宜上の呼び名が付いて居たら色々呼びやすいしいいな。ふむ。」カタタタ

死忘「何か勝手に納得してチャット続いてるし…ねえ、もう少しわかりやすく…」

糊塗霧「…。」カタタタ

死忘「あー、ダメだ。もう聞いてない…。仕方ないなあ…。…って、僕どうしよ。」

死忘「(ユキさんはバトってるし、コトさんはこれだし、子供達は今更入るのもなー…ん?)」

カサカサカサ…。

死忘「あ、えーっと…ヤキムシ…さん?だっけ。そう言えばずっと何処に居たんだろ…」

シュボッ!!

死忘「うわっ!?急に何か燃え上がった!!」 チリチリチリ!!

死忘「(怒らせた!?や、ヤバイどうs…)って、なんだ、なんか文字が書かれて…」


【私は何時でも着の身着のまま気の向くままに】


死忘「そうやって会話できたんだ!!?てか、何考えてるか分かんないっていうか何も考えて無さそうに見えたのに何だこのキャラ!!」


ゴォオオオ!!


【失礼な。図に乗るなよ小娘が】


死忘「(思ってる以上にかなり高齢なんだろうか…)」厨二病なゲームのおっさんみたいな性格してんな…。

死忘「何処に居るんだろ、と言えばそうだ。あともう一人確か居た様な…あ、居た!」

siwasugutikakuni「…。」

死忘「えーっと、しわすぐ…な、なんだっけ。長くて覚えられなかった…けど、僕と似た名前だね、えっと、よろしk…」

siwasugutikakuni「チカヨルナ…」シュキィンッ!! 死忘「うわっ!!?」

死忘「(な、なんか全然見えなかったけどき、斬られた…!?あ、やばい、なんか怒ってる…!)」

siwasugutikakuni「シネ…」シュンッ 死忘「ひっ…」 

バンッ!!

かてないさかな「死忘!!!ぐっ!」ドスッ!

死忘「さ、さかな!?って、ちょ、うわわわ!!さ、刺さってる!刺さってるよぉ!!」

かてないさかな「言われずとも分かります当事者ですからね!!何をぼさっとしてんだ!保護者呼んでこいタコが!」

死忘「ほ、保護者!?え、えっと、え、だ、誰のこと!?」 バンッ ユキ「シワくん!!」

死忘「あ、ゆ、ユキさん…か…」

ユキ「ダメ!!やめてシワくん!落ち着こ!!」ギュッ siwasugutikakuni「ウ…」スッ…

かてないさかな「…ふぅ。危なかったですね。この危険物」ユキ「…。」

かてないさかな「おや、先程の様に反論はしないのですかね?」ユキ「…危害加えちゃったから何も言えないよ…ごめん…」

死忘「あ、さ、さかな!そう言えばそれ!へ、平気なの!?」かてないさかな「そんな馬鹿な、激痛に決まってるでしょう。」

かてないさかな「この恨みとカリは大きいですよ死忘?絶対後悔させますからね」死忘「ウワー!なんて恐ろしい!い、いやそれより治療を…」

ユキ「…」チャプッ かてないさかな「…これは」

ユキ「私の能力…水に何かを付加する事が出来るみたい。やってみたら治癒力も出来たから…。」かてないさかな「…どうも」

死忘「あ、な、治った…よ、よかったー!!さかな、ありがとうね!!ごめん!」かてないさかな「別に…」

かてないさかな「盾を無関係な所で失いたくなかっただけですよ。私が使用してない時に勝手に盾の本分全うしようとしないで下さい。つまらない」

死忘「そんな理由で助けたのか!?そこまでして僕を苦しめたいその根性なんなのほんと!?」

ユキ「(いや…これは…あー…なるほどね…。)」かてないさかな「…何か言いたげですけどなんです。また続きチャットでしますか?」

ユキ「いや、もういいよ。ただ、こうして自分が痛い目に遭ってわかったと思うけど…暴力とかダメだよ」

かてないさかな「…善処はします」ユキ「(絶対やる気ねーなこいつ…)」もういいや…。

ユキ「まぁ、とりあえずこんな所かな…ごめんね本当、しーちゃん…」死忘「う、うん…別に僕は平気…頬を掠った位だし…」

かてないさかな「ケガしてるじゃないですか。早く治せよクソアマ」ユキ「あぁんっ!?」死忘「ゆ、ユキ姉落ち着いて…」

ユキ「ん?ユキ姉?」死忘「え、あ、いや…なんか、おねーちゃんみたいだなーって思って…。」

死忘「ユキさんも僕の事しーちゃんって呼んでるし…いいかなって…ダメかな…。」

ユキ「え。あ、そういやそうだ、何時の間にかしーちゃんって呼んじゃってた!ご、ごめん。他の子のが移っちゃって…」

死忘「ううん、僕は別にいいよ。それで…」ユキ「あ、そ、そっか呼び方だっけ?いいよいいよ好きに呼んで!」

かてないさかな「おせっかいクソババア」ユキ「殺すぞコラァッ!!?」






こんな初日でしたが、私達は色々と前進する事になるのです。

少しずつ、色んな性格を知って。



閃光騨「かったー!!」激撃激「くっそぉおおー!」

死忘「最後までマイペースで終わったなぁ子供たち!」




つづく

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