Roll

Roll

Money


金で何でも買えると思う。
思い出。景色。心。権力。そして、命ですらも。

金で買えないものとして最大のものが、俺は命だと思う。
一般的に金で買えないものとして、
友達とか、愛情とか、そういうのがあるけど
その中で最も命が難しいところだと思う。
だから、命が還ることを証明すれば必然的に他のものも
買えることになると思う。

まぁ、人の命を買おうとすることが
俺がどれだけ独善的で利己的かってのを示していると思うけどね。
自分以外の人間はただの玩具みたいだ。

さて、命への欲望ってのは、三つに分けられる。
一つ、自身の命の永続。
一つ、新しい命の誕生。
一つ、命の抹消。

まず、自身の命の永続。いうなれば不老不死だ。
今、命の潰える理由であるとか、そういうことについては
かなり研究が進んでいる。
細胞の再生回数は決まっているらしいが、
その絶対数を永続に増やす、という実験がそれなりに完成しているわけだ。
金を用いて施設を作り、設備を整え、
研究者を呼び、国際的に協力しあってその研究を大成させれば
自身の命は保証されるということになる。
まぁ、これだと老化と、それに伴う老衰に因る死は防げるが
失血多量に因る死については防ぐことができない。
この死については、常に鎧でも装備していればいいのだから、
そう難しいことではないだろう。

次に、命の生誕。
クローンがどうのとかはまぁ上述した感じで出来る。
では、全く新しい命を生誕させるにはどうしたらいいのか。
買えばいいのだ。全部。
「一兆円やるから、俺の子供を生んでくれ。これが前金の10億だ」
そういって契約を交わして、
結婚→子を産ませる→離婚、という道を辿れば
別に何の問題も無い。
まるで人身売買に近いが、
仕事に対して相応以上のカネが払われているのだから、
生む側としてもそう不満を漏らすことはないだろう。
命の生誕を望むのが女性なら、ホームレスの前で服を脱げばいい話だ。

最後に、命の抹消。
これは簡単だ。
ある程度人の目につかないところで人を殺し、
関連する人物に対して口止め料をばんばん渡していけばいいのだ。
警察にも、それこそ記者団にもバカみたいにカネを払えば、
全部もみ消すことはそう難しいことじゃない。
そこまでのカネの霧散をよしとしないのであれば、
北朝鮮にでも二人で旅行にいくようにみせかけて、
旅行先で誰か雇って、通り魔的に人を殺させればいいのである。

命を買うことも簡単だ。
カネを払えば愛情を注いでくれる人もいるし、
カネを払えば固い友情で結ばれることは難しくない。
権力なら、それこそ賄賂、賄賂、賄賂で
全員にバカみたいにカネを払えば口を割ることもそうないだろう。

結局のところ、俺は金で買えないものはないという結論に達したわけだが
金で買えないものは無いといったって、
そのカネがないんじゃしょうがないのだが。

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