いじめ ~日常

いじめ ~日常



いつものように寂しく、辛い時間に耐え、ひとり家に帰った。
「ただいま。」返事が返ってくるはずもないと分かっていながらも言ってしまう。
心のどこかでは少し期待をしているからだと思う…。
けれど、やっぱり返事は返ってこなかった。
私の家族は父と母と自分の三人だけで、両親はいつも仕事で夜遅くまで帰って来な
いので、私はほとんどひとりだからだ。だからいつもひとりで御飯を食べている。
私が安心して一緒にいられるのは飼っている猫だけになった・・・。
家にいる時は何をするときにも片時も離れず一緒にいる。
みぃといるだけで心が安らいでほっとする。
今日も家の中に入ると、部屋のすきまから出てきて出迎えてくれた。
「みゃー」そう言って私の足に身体をなすりつけてきた。
そしてそれがたまらなくかわいくて思わずだきしめてしまう。
すると、ひなたぼっこでもしていたのかとても暖かく、なつかしいような
太陽のにおいがした。それだけのことでも辛く、悲しかった心の中に一筋の光がさ
しこんでくるような気分になれた。
それからいつものように自分のへやにむかった。
ぷちは私の後ろをトコトコとついてきている。部屋に入った後、机の上のパソコンをつけ
制服を脱いだ。制服をハンガーにかけ、イスの上に座り込み、ネットにつないだ。
みぃは座った私の上に乗ってきて丸くなり、気持ちよさそうに寝始めた。
その愛らしい顔を見ながら暖かい毛を撫でているととても落ち着く。
撫でながらネットサーフィンを始めた。
その辺のページからページへとさまざまなページへリンクで飛び回り時間をつぶす。
同じくらいの子達の作ったホームページをめぐったりもする。
色々な人達の『悩み』をみていると、苦しんでるのは自分だけじゃないんだ…。
そう思うことができる。
話したことも無い人だけど、少しだけ孤独がうすれる気がしてくる。
その少しだけの安心感を得るために毎日ネットサーフィンをするのが週間となった…。



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