きょうのめいぷる

きょうのめいぷる

新事実発覚



本日第一声は所長への叱咤で始まった。

楼「所長!仕事してください・・・。」
ト「何から手を付けようかって考えてるんだよ・・・。」
楼「・・・ふーん・・・。」
ト「なんだね。疑うと言うのか?」
楼「疑うも何も・・・ さっきから上の空じゃないですか。
ト「上の空とは何だ!考え事してるんだよ!」

楼「 昨日の3人で分けた前金と、レストランのチラシ持って考え事ですか?

ト「あ・・・いや、これは・・・その・・・。」

楼「 言い訳は見苦しいです。てか言い訳考えるなら仕事してください。

ト「・・・はい・・・。」

全く、昨日の睨みが効かなかったのか。
あー、でも睨み過ぎて皺が出来るのも嫌だなぁ・・・。

一つため息を付くと、私は昨日の証言をまとめた書類を書き始める。

カリカリとペンの音だけが響く中で、私のため息に負けないくらいの大きなため息が聞こえた。


「はぁ・・・・」


ふっと顔を上げると、真ん前のデスクに座っているこうたさんが、突っ伏しているのが見える。
体調でも悪いのかな、と思って声をかけてみた。

楼「こうたさん?大丈夫ですか?」
こ「・・・大丈夫、俺はね・・・。」
楼「俺は、って・・・。」

所長の方を『何か知りませんか?』と言う顔で見ると、大袈裟に判らないと言うリアクションが帰ってきた。

楼「こうたさん・・・一体何があったんです?私で良ければ聞きますよ。」
こ「あぁ・・・うん・・・うん・・・。」

心此処に在らず、な状況。
どうしたものかと考えていると、不意に所長が口を開いた。

ト「奥さんと喧嘩したのか?」
楼「ちょっ、所長・・・!」
こ「・・・喧嘩なんかしません。」


そう、喧嘩なんか有り得ないと言っても過言ではないだろう。
こうたさんの奥さんは歌姫さんと言う、とても優しい人。
私も仕事以外のときはママと呼ばせてもらったりしている。
更に、こうたさんと歌姫さんはとてつもなく仲が良い。
まず相当の事がない限り喧嘩なんて有り得ない・・・筈。


楼「マ・・・歌姫さんに何かあったんですか?」
こ「・・・まぁ、うん・・・。」
楼「ええっ!?何、何があったんです?」
こ「・・・それが・・・歌もストーカー被害にあったらしくって・・・」
楼「な・・・無事だったんでしょうね?」
こ「あぁ・・・無事だった。でも気味が悪いだろ?」
楼「ふむ・・・」


ト「こうた。それも今回の仕事に絡む危険性があるぞ。」


楼「・・・どう言う事ですか?所長。」
ト「昨日楼羅が煉議さんから貰った名刺があるだろう。あれに彼の自宅の住所が書いてあった。彼の自宅はこうた、お前の家と近いんだよ。」

こ「・・・なんだって・・・。」
楼「でも・・・歌姫さんをストーカーする理由が判りませんよ。」
ト「ふむ・・・。まあどちらにせよ、そっちも平行して調べよう。」
こ「・・・宜しくお願いします・・・。」

楼「調べる事が増えましたね・・・。」
ト「だから言ったろう、『厄介だ』と。」
楼「・・・まあ・・・。」

楼「あぁ、とりあえずこれ。昨日の証言をまとめた資料です。」
ト「ん。どーも。」
楼「本来は所長がなさるんですよ・・・私お茶汲みですから。」
ト「・・・はい。」

暫くして、こうたさんが思い立った様に言った。

こ「所長。明日辺りから動き始めませんか?」
ト「ふむ・・・とりあえずこうたと煉議さんの家の近くで聞き込みだな。」
楼「らじゃ。私も同行させて頂きますよ。」

ト「何で?君はお茶汲みだろうよ。」
楼「・・・書類を書かせておきながら・・・。」
こ「まあ、聞き込みですし・・・人手が多いほど早く情報が集まるんじゃないですかね?」
ト「ふむ・・・。」

楼「大丈夫ですよ。私ならいざと言うときは秘密兵器がありますから・・・。」
ト「秘密兵器・・・?」
楼「ええ。銃です。」

ト&こ「 ・・・え?

楼「銃ですってば。」

ト「は、はぁ!?お前っ、銃刀法違反で逮捕だぞ!?」

楼「あー、大丈夫。中身は非致死性のゴム弾ですから。悪くて青痣かたんこぶです。」

こ「そ、そんな問題じゃなくって・・・。」

楼「大丈夫ですって。火薬の量も少なくして撃ちますし。」

ト&こ「この人おかしい・・・おかしいよ・・・!」

楼「2人とも読まなかったんですか?この小説は常識に囚われないって言ったでしょう。」

こ「銃マニア・・・!」
ト「寧ろ中尉狂・・・!」



そんなこんなで。
強い味方(?)非常識人間秘書?楼羅を調査メンバーに( 無理矢理) 加え、明日から聞き込み開始なのでした。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: